別れ

ＮＰＯ法人が、３年前に札幌市から委託を受けて進めてきた事業がこの３月で終了した。この事業は、雇用促進の意味もあり３人を「期限付き」ではあったが、職員としていっしょに仕事をすることができたのだが、この３月期限終了ということで別れざるを得ない。ＮＰＯとして雇用を継続することは残念ながらその力量はまだついていない。

「若者たちのフリースクール」の事業だった。引きこもり系の若者たちの中に、少しばかりの支援があれば社会に参加することができる人がたくさんいるはずだ、その若者たちに可能な支援を進めていこうという試みだった。年間１千万円の委託金だった。この事業を形を変えてでも続けることができないか、を札幌市に対して考えられるさまざまな方法で打診し要求したのだが、今は「震災対策が優先」ということもあり、継続は難しいということで３人のスタッフの別れの会ということになった。

まことに残念という言葉以外見つからない。３年間近い事業だったから、支援を必要とする若者たちへの手探りの道を進めてきてようやくこういうこともあり得るのでは、とわかりかけてきたときのことである。これから可能な方法で取り組んできた実践の教訓をいかしていく方法を具体化したい、そういう気持ちを確認した一日だった。
共に「同じ釜のメシ」を食べ合った３人が、いい職場を体験できたと言ってくれたが非常にうれしい。別れることにならざるを得なかった力不足を嘆きつつも、月並みだが、未来を切り開いていって欲しいと願うことに尽きる。