織田信長に黒人の家来がいた


いつだったか読んでいた本に標記のことがあった。ある種の伝説なのでは、と思い軽くみていたが、ロックリー・トーマスという人の書いた「信長と弥助 ー 本能寺を生き延びた黒人侍ー」(株太田出版刊)という書を買った。

本能寺の変からさかのぼること3年前(1579)の7月に日本をめざすポルトガルの船があった。この商船にイエズス会の宣教師と従者が乗っていたが 、その中に後の弥助と名乗ることになる黒人の船員がいた。来日した彼は(まだ名はないが)当時の日本人から大いに関心をもたれたという。体格は大きい、そして今まで見たこともない真っ黒の身体。

彼は突然の運命のいたずらか、信長の小姓に取り立てられていく。そして例の本能寺の変。

弥助はこの事態の中で生き抜くことができた。その後明智は捕虜になった弥助をどう処遇するかという問題で、これは人ではない「黒奴だ」ということで助けられたらしい。そしてその後のことはよくわからないという。南国で暮らすことができたという話もあるとのこと。
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