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日記 … Kametarou Blog
「スクーリング」というシステム
私たちの高校は通信制高等学校である。通信制高校という制度は、生徒の諸条件に対応してシステムを編成できるという点で非常に柔軟のしくみである。だから、最近たくさん通信制高校が生まれているし、また生徒が増えてきている。
私たちの高校は「毎日通学」型のコースと月に一度通学するコースをもっている。どちらにしても、通信制の必須として所定の字数「面接指導」を行われなくてはならない。私たちは、毎日通学する生徒たちのための面接指導を本部校のある和寒町で、年間2回スクーリングとして実施している。「夏季」と「冬季」である。今回、2月2日から6日まで4泊5日をこれに当てた。
和寒町にある本部校で、国語英語という一般教科の学習指導を行ってもしようがないので「この地でこそできる、あるいはこの地でしかできない教科の学習」を内容としている。
まず初日は、ある三和地区の村岡さんの農地に「眠っている」雪中キャベツの掘り出し。1メートル近い雪の中から「新鮮な」キャベツを掘り出した生徒たちの歓声が雪原にこだました。
また特に2年生は和寒町の各界の協力で、「職業体験」実習を2日間行った。図書館、消防署、老人ホーム、理髪店、お菓子屋さん、保育園、郵便局、自動車整備工場、など8か所に数人ずつ別れて実習。それぞれの作業衣を身につけた生徒たちは多少緊張しながら職場の責任者の説明を聞いて真剣に取り組んでいた。
4日目にそれぞれの体験の報告会。職場の責任者の方がわざわざ来てくれて補足してくれるなどもあったし、また町議会の方がたが駆けつけて激励してくれたり。
5日は町の「極寒フェスティバル」に高校として参加、町をあげての歓迎の対応に「町民」として参加するなど豊かな体験とふれ合いを味わうことができた。
通信制高校はコミュニケーション力を身につけるという点では不十分なシステムだ、などという批判をする向きもあるが、私たちは通信制だからこそ柔軟で生徒たちの実際の条件に適合したカリキュラムが可能であり、ひいてはより実のある人間教育を進めることができるのだと信じている。
それにしても「極寒」に耐えることのできる和寒の地で、札幌よりも寒くない体験であった。
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