世の中には毒婦と呼ばれる種類の女がいる。
最近、三度目の獄中結婚を果たした木嶋佳苗もそうであろう。
映画「後妻業」を地で行った筧千佳子しかり。
公訴時効直前に逮捕された福田和子しかり。
保険金殺人の林真須美もそうであろう。
いずれも男性を、あるいは女性を騙して殺している。
共通していることは、異性にモテたことである。
美人でモテるのならわかりやすいが、
美人には程遠く、むしろブスの部類でもモテるのは才能であろう。
いや、たとえ美人でも、モテようとすれば、やはり才能も必要だろう。
それは頭の良さと言ってもいいかもしれない。
とにかく、木嶋佳苗は特筆すべき才能の持ち主だったに違いない。
写真が公にされているから、誰でも彼女の写真を見ることができる。
同性の女性陣は、どうして彼女がそんなにモテたのか不思議に思うと思う。
異性である男性陣も、おそらく同様だろう。
あの写真だけを見て、彼女に求婚したくなる男性は皆無ではあろうと思うのは、
私が同性であるからかもしれない。
世の中にこれほど奇怪なことがあるかと思えるくらい不思議なことに思える。
しかし、さっきブロ友さんの記事を読ませてもらった限りでは、
彼女は字がうまく、手紙もうまかったらしい。
それでも女は見た目が99パーセントと、
私などは思うのであるが、そうでもないということか。
私の見た目というのは、
顔の造作だけを言うのでなく、
スタイルというか、もっといえば、性的に魅力的な体型というか、
そういうものも含めて言っている。
それなしで男にモテるということはないと断言したいくらい
モテるためには大事なファクターだと思う。
木嶋佳苗は、それらいずれにも該当しない見た目である。
それなのに、あそこまでモテるということは、
魔力があるということだろうか。
が、あの見た目を見れば、それも考え難い。
そこで私は考えた。
彼女は、悪女ではあるが、
しかし、
付き合っているときは、全身全霊で相手の男性に尽くすのではないだろうか。
それで、尽くされた男性はメロメロになる。
これは、筧千佳子も福田和子も同様であったかもしれない。
彼女らは不幸な生い立ちであった。
が、勝気な性格であったため、それに甘んじることができなかった。
そのギャップから事件は起きたような気がする。
林真須美も。
林真須美は色恋沙汰で男を騙して殺したわけではなく、
お金のない人に親切にしてやって保険金をかけて殺している。
こんなことを書くと語弊があるのだが、
殺された人の中には、あるいは殺されても恨んでいない人もいるかもしれない。
生きていても面白いことのない人だったら、嘘であっても優しくしてもらって、
結果的に殺されてもいいと思う人もいたかもしれないと思ったりもするのだが、
どうだろう。
だからやすやすと殺されてしまったのかもしれないなどと思ったりもするが、
真実は殺された人に聞かないと永遠にわからない。
*
☆殺されて恨まぬ人はをらざると思ふがあるひはゐたかもしれず
☆モテたのは殺されし人幸せにしてあげたからかもしれなくて
☆子供らは遺産を盗られ毒婦とぞ思ひ女をひたすら恨む
☆ホステスの福田和子は同僚のモテるを妬み殺したらしき
☆字の上手き木嶋佳苗は記者ですら惚れさせ結婚決意させにき
*
いま思い出したが、古代中国には楊貴妃という傾城の美女がいた。
が、彼女は、後世言われるほどの美人ではなく、
少し太り肉の女性で、
彼女が魅力的だったのは、
歌と踊りがうまく、楽器の演奏もできたことが決定的だったと、とある本で読んだ。
その伝で言えば、
木嶋佳苗の字がうまいこと、手紙がうまいことは、
楊貴妃の歌、踊りがうまく、楽器も奏でることができたことに匹敵するのかもしれない。
☆傾国の美女楊貴妃は見た目より歌舞音曲がその魅力見す