超空洞からの贈り物

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大気中の酸素定説より3億年以上前に生成

2008年12月30日 21時35分34秒 | Weblog
酸素が地球の大気中に存在するようになった時期が定説より3億年以上前にさかのぼることを、海洋研究開発機構と東京大学の研究チームが突き止めた。地球の大気がいつから酸素を含むようになったかは、生命の発生・進化を初め、地球の歴史を考える上で重要な問題だけに、今回の研究成果は大きな関心を集めそうだ。

研究成果は、日本、米国、オーストラリアによる太古代生物圏掘削プロジェクトで得られた。研究チームが研究対象としたのは、西オーストラリア州マーブルバー地域の掘削の結果、地下210-235メートルで見つかった赤鉄鉱化した玄武岩。酸化的な地下水が浸透することによって生成したと考えられた。この玄武岩を切る形で存在していた黄鉄鉱の年代測定結果から、玄武岩生成の前にできた黄鉄鉱の生成時期がわかった。この分析結果に加え、その地域の地殻変動を考慮すると、赤鉄鉱化した玄武岩は29億年前から27.7億年前までのどこかで酸化的な地下水によりつくられたと考えられた。

この結果は、定説より3億年以上も前に酸化的大気が存在したことを示しており、さらに玄武岩の化学組成変化を計算した結果、そのときの大気中の酸素濃度は現在の1.5%くらいであることも明らかなった、と研究チームは言っている。

地球の大気は二酸化炭素やアンモニアから成る時期が長く続き、酸素が増え始めた時期については、2000年のカリフォルニア大学サンディエゴ校による堆積岩の研究などから、24.5~23.2億年前という説が有力だった。

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