e‐シガレット(e‐cigarette)の名で知られる電子たばこには、発癌(がん)性物質をはじめとする毒性物質が含まれることが示されたと、米国食品医薬品局(FDA)が報告した。電子たばこは、ニコチンを霧状にして吸引する電池式の機器。FDAのJoshua Sharfstein氏によると、世界保健機関(WHO)、米国疾病管理予防センター(CDC)および米国癌協会(ACS)などの各専門機関が、電子たばこの安全性のほか、若年者でのニコチン依存を増大し、最終的には喫煙促進につながるリスクについて懸念を示しているという。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)のBenjamin Westenberger氏によると、同局が米NJOY社(アリゾナ州)およびSmoking Everywhere社(フロリダ州)の販売するe‐シガレット2銘柄を対象に少数の標本の成分を分析した結果、1点から不凍剤の成分であるジエチレングリコールdiethylene glycolが検出されたほか、複数の標本からニトロサミンnitrosamineなどの発癌性物質が検出されたという。電子たばこは米国内で販売されているが、主に中国で製造されており、「今回の結果から品質管理のずさんさが示された」と同氏は指摘している。
米国肺協会(ALA)はFDAの見解を支持し、FDAによる審査および承認がされない限り電子たばこの販売を直ちに中止すべきだと述べている。FDAによると、今回の試験に加えて電子たばこの出荷時の検査を実施しており、これまでに50件の出荷が足止めされている。しかし、FDAが電子たばこは薬剤かつ医薬デバイスであり連邦食品・医薬品・化粧品法(FFDC)の規制下に置くと主張する一方、販売元のSmoking Everywhere社は4月下旬、FDAの出荷の禁止は越権行為であるとしてFDAを提訴したという。
電子たばこが青少年に販売されていることも、専門家の間で懸念されている。電子たばこはオンラインやショッピングモールで買うことができ、見た目や使い方がたばこに似ているほか、カートリッジにはチョコレート、ミント、風船ガムなどの香りがあり、若者にとっては魅力があることから、子どもや少年が喫煙する最初のきっかけとなる可能性もあると専門家は指摘している。
NJOY社は先ごろ声明を発表し、2007年4月の発売以降、同社の製品について健康被害の報告はされていないこと、未成年に販売しないよう十分な対策を講じていることなどを主張している。今回のFDAの試験結果には驚いており、近く社内での試験結果について情報を提供する予定であると同社は述べている。Smoking Everywhere社からはコメントを得られていない。
※画像と本文は関係ありません。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)のBenjamin Westenberger氏によると、同局が米NJOY社(アリゾナ州)およびSmoking Everywhere社(フロリダ州)の販売するe‐シガレット2銘柄を対象に少数の標本の成分を分析した結果、1点から不凍剤の成分であるジエチレングリコールdiethylene glycolが検出されたほか、複数の標本からニトロサミンnitrosamineなどの発癌性物質が検出されたという。電子たばこは米国内で販売されているが、主に中国で製造されており、「今回の結果から品質管理のずさんさが示された」と同氏は指摘している。
米国肺協会(ALA)はFDAの見解を支持し、FDAによる審査および承認がされない限り電子たばこの販売を直ちに中止すべきだと述べている。FDAによると、今回の試験に加えて電子たばこの出荷時の検査を実施しており、これまでに50件の出荷が足止めされている。しかし、FDAが電子たばこは薬剤かつ医薬デバイスであり連邦食品・医薬品・化粧品法(FFDC)の規制下に置くと主張する一方、販売元のSmoking Everywhere社は4月下旬、FDAの出荷の禁止は越権行為であるとしてFDAを提訴したという。
電子たばこが青少年に販売されていることも、専門家の間で懸念されている。電子たばこはオンラインやショッピングモールで買うことができ、見た目や使い方がたばこに似ているほか、カートリッジにはチョコレート、ミント、風船ガムなどの香りがあり、若者にとっては魅力があることから、子どもや少年が喫煙する最初のきっかけとなる可能性もあると専門家は指摘している。
NJOY社は先ごろ声明を発表し、2007年4月の発売以降、同社の製品について健康被害の報告はされていないこと、未成年に販売しないよう十分な対策を講じていることなどを主張している。今回のFDAの試験結果には驚いており、近く社内での試験結果について情報を提供する予定であると同社は述べている。Smoking Everywhere社からはコメントを得られていない。
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