12月22日の土曜日、第1回全日本ブラジリアン柔術オープン選手権に出場するために松山空港から飛行機で東京に飛んだ。
「生命体としての全エネルギーを懸けて全身全霊で闘う」と意気込めば意気込むほど「オェッ~!」「オェ~!」と緊張で嗚咽がする。テレビを見ていたら「オーラの泉」で江原さんが、煮えたぎる鍋に浸かって平気な霊媒師が嗚咽するのをみて「霊などがおりてきて入り込む時に嗚咽することがあるんです。」と言っていたので「オレもこれかも知らんぞ!守護霊さん助けてくださ~い。」と思いつつ、ホテルでテレビを見て時間をつぶす。
グレイシー柔術との対戦に向けて刻々と時間は過ぎて行く。
過去の相撲のささやかな栄光とノスタルジィーに浸りながら指導者として平穏な日々を送っていた方が良かったんじゃないのかと思いながら、テレビで「二人の食卓」という番組を見ていたら、俳優の黒部進氏(初代ウルトラマン)が、娘の女優・吉本多香美氏に「後ろを振り返るな。後ろに夢はない。前だけ見て進め。夢は前にある。」という言葉を贈っていた。「そうや! シニアクラスでもジジイクラスでも何でもエエから柔術で日本一になると誓ったんやから忘れたらあかん!」と自分に言い聞かせる。
12月23日、遂に決戦の朝が来た。第12試合ということで直ぐに会場に着いたらウォーミングアップをする。試合が近づくに従って集中力は高まってきた。
第1試合は、身長が180㎝ほどのグレイシー道場のブラジル人である。
「コンバッチ!!」というレフェリーの掛け声で試合開始。
相撲の立ち合いのように一気に突っ込んでマットの外まで押し出す。
マット中央に戻され組み合うと支釣り込み足で崩しに行くが、決定打にはならず、一分ぐらい膠着状態。「ルーチ!(指導)」というレフェリーの声。その声で相手が痺れを切らせて引き込みにきたタイミングに合わせて大外刈りで倒して、横四方固めにとらえると間髪入れずに得意の「V1アームロック」を極める。前回の全日本大会で相手の腕を折った技である。
今回は「バキッ!」と折らないように慎重に「キュ~!」と引き寄せると、相手はたまらずタップした。
1回勝って少し気が楽になった「1試合、1試合、大事に行こう。」と自分に言い聞かせる。
第2試合(準決勝)もグレイシー道場の人間と対戦。試合開始と同時にタックルに行くと相手が倒れたのは良いが、頭と腕を足で挟まれて三角絞めに捕らえられる。
「息が苦しい・・・・。」
頭と腕を力ずくで引き抜くと直ぐに上になり、横四方固めからニーオン・ザ・ベリーに捕らえ、V1アームロックに極めようとするが、足を使って巧みに防御される。動きが止まると「指導」が来るので、上四方固め、ニーオンと終始攻め続けてポイント判定で勝った。遂に夏の大会に続いて決勝戦に進出。
さあ、ここからが問題やで。高校生の時に全国高校東西対抗大会軽量級の決勝戦で隆司義明選手(鹿児島商業)に叩き込みで敗れ、全日本学生相撲体重別の決勝戦で伊藤淳選手(日本体育大)に押し出しで敗れ、今年の夏には全日本マスター&シニア柔術の決勝戦でマリオ・フレッチエに判定で敗れ、全日本銀メダルコレクターに甘んじてきたオレが、再度日本一になるチャンスが巡ってきた。今度こそチャンスを活かせよ。
決勝戦は、身長180㎝ほどの筋肉質の相手。組み手争いの後、クローズガードで飛びついてきて、三角絞めを狙ってきた。いつもパラエストラ愛媛でプロシューターの相原さんと練習しているパターンである。腕を対角に捕まれるとバックに廻られたり、十字固め、三角絞めに極められるので腕を獲られないようにしながら、体重をかけて「突っ込み締め」に行く。相手がエビを使って、下からの腕ひしぎ十字固めに来たところをパスガード(足の絞めの中から抜け出す)をして横四方固めに捕らえるが、場外に出たのでレフェリーが、その体勢のまま中央へ戻れという指示。ここでガッチリと横四方固めに捕らえると次は、V1アームロック。ガッチリ入った。相手の脇を締めるようにしてテコの原理を使い、腕を逆方向にねじり上げると相手がタップした。
レフェリーに手を挙げられる。「やった~。やっと優勝できた。」という感想。
「後ろを振り返るな。後ろに夢はない。前だけ見て進め。夢は前にある。」
また次のステージへの挑戦が始まる。
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過去の相撲のささやかな栄光とノスタルジィーに浸りながら指導者として平穏な日々を送っていた方が良かったんじゃないのかと思いながら、テレビで「二人の食卓」という番組を見ていたら、俳優の黒部進氏(初代ウルトラマン)が、娘の女優・吉本多香美氏に「後ろを振り返るな。後ろに夢はない。前だけ見て進め。夢は前にある。」という言葉を贈っていた。「そうや! シニアクラスでもジジイクラスでも何でもエエから柔術で日本一になると誓ったんやから忘れたらあかん!」と自分に言い聞かせる。
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12月23日、遂に決戦の朝が来た。第12試合ということで直ぐに会場に着いたらウォーミングアップをする。試合が近づくに従って集中力は高まってきた。
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第1試合は、身長が180㎝ほどのグレイシー道場のブラジル人である。
「コンバッチ!!」というレフェリーの掛け声で試合開始。
相撲の立ち合いのように一気に突っ込んでマットの外まで押し出す。
マット中央に戻され組み合うと支釣り込み足で崩しに行くが、決定打にはならず、一分ぐらい膠着状態。「ルーチ!(指導)」というレフェリーの声。その声で相手が痺れを切らせて引き込みにきたタイミングに合わせて大外刈りで倒して、横四方固めにとらえると間髪入れずに得意の「V1アームロック」を極める。前回の全日本大会で相手の腕を折った技である。
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今回は「バキッ!」と折らないように慎重に「キュ~!」と引き寄せると、相手はたまらずタップした。
1回勝って少し気が楽になった「1試合、1試合、大事に行こう。」と自分に言い聞かせる。
第2試合(準決勝)もグレイシー道場の人間と対戦。試合開始と同時にタックルに行くと相手が倒れたのは良いが、頭と腕を足で挟まれて三角絞めに捕らえられる。
「息が苦しい・・・・。」
頭と腕を力ずくで引き抜くと直ぐに上になり、横四方固めからニーオン・ザ・ベリーに捕らえ、V1アームロックに極めようとするが、足を使って巧みに防御される。動きが止まると「指導」が来るので、上四方固め、ニーオンと終始攻め続けてポイント判定で勝った。遂に夏の大会に続いて決勝戦に進出。
さあ、ここからが問題やで。高校生の時に全国高校東西対抗大会軽量級の決勝戦で隆司義明選手(鹿児島商業)に叩き込みで敗れ、全日本学生相撲体重別の決勝戦で伊藤淳選手(日本体育大)に押し出しで敗れ、今年の夏には全日本マスター&シニア柔術の決勝戦でマリオ・フレッチエに判定で敗れ、全日本銀メダルコレクターに甘んじてきたオレが、再度日本一になるチャンスが巡ってきた。今度こそチャンスを活かせよ。
決勝戦は、身長180㎝ほどの筋肉質の相手。組み手争いの後、クローズガードで飛びついてきて、三角絞めを狙ってきた。いつもパラエストラ愛媛でプロシューターの相原さんと練習しているパターンである。腕を対角に捕まれるとバックに廻られたり、十字固め、三角絞めに極められるので腕を獲られないようにしながら、体重をかけて「突っ込み締め」に行く。相手がエビを使って、下からの腕ひしぎ十字固めに来たところをパスガード(足の絞めの中から抜け出す)をして横四方固めに捕らえるが、場外に出たのでレフェリーが、その体勢のまま中央へ戻れという指示。ここでガッチリと横四方固めに捕らえると次は、V1アームロック。ガッチリ入った。相手の脇を締めるようにしてテコの原理を使い、腕を逆方向にねじり上げると相手がタップした。
レフェリーに手を挙げられる。「やった~。やっと優勝できた。」という感想。
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「後ろを振り返るな。後ろに夢はない。前だけ見て進め。夢は前にある。」
また次のステージへの挑戦が始まる。
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ヽ(≧▽≦)/バンザーイ
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おめでとうございます♪