ボクが、まだ少年だった頃、アントニオ猪木のようになりたかった。
〈当時、小学6年生。左は8才年下の弟〉
テーマソング「猪木ボンバイエ」が流れる中、若手レスラーが花道に群がる観客をかき分け、中から現れる「燃える闘魂 アントニオ猪木」
投げられても、蹴られても、眼を爛々と輝かせて闘志むき出しで巨大な外人レスラーに向かっていく姿。
観客から自然とわき起こる「猪木コール」の大合唱
相手の猛攻をしのぎ、最後は起死回生の大逆転勝利
あんな男になりたい。
アントニオ猪木自伝「燃えよ闘魂」を読んで、こんなドラマチックな人生を送りたい思った。
子どもの頃、努力すれば、人生に不可能なことなどないと信じていた。
他人の何倍も努力すれば、絶対に夢は叶うはず、だから今から。小学生の今からがんばろう。
「俺ならそれが出来るはず。40才、50才の大人になったときに後悔するような人生にだけはしたくない。」
そう思っていた。
あれから35年の歳月が流れ、鏡の中に立っているのは、白髪が目立ち始めた44才の一介のサラリーマン。
21世紀・・・。遠い未来のことのように思えたが、過ぎてしまえば、あっという間だった。
時間は残酷である。
今年は、アントニオ猪木デビュー50周年記念ということで、アントニオ猪木を特集する本がたくさんでているが、どれも興味深くて楽しい。文章の行間がおもしろい。
その中に、ずばり今の私の心境にあてはまる文章があった。「これや・・・。」と思った。
各方面の猪木信者へのインタビュー。その中の一人、ベストセラー作家の西 加奈子さん。
その西さんが書いた「アントニオ猪木を観ていた側の人間」を題材にした小説があるという。(今度、買って読もうと思う)
「現実を見たくなかった。少し目を転じれば、壁に貼り付けられた鏡に、惨めな俺の姿。ただただ手遅れであった」
「俺かて死にもの狂いになりたい」
「猪木になりたい。そう思った。そう思うと少し泣けた。」
男のこんな気持ちを女性が表現できるとは、驚きだ。
ただ、いま私が命をかけて闘うには、守らなければならないものが多すぎる。
しかし、刻々と命の砂時計の砂は、下に落ちていっている。
ブラジリアン柔術のアジアオープン選手権大会、東京国際大会と、いまだ格闘技に挑戦し続ける自分は、人生の負けを認めたくない自分。
決して負けてなんかいない。
観客が帰ってしまった球場で、だれも興味のない延長戦を夕暮れの中で戦い続ける少年。
あきらめの悪い少年
中年のオヤジになってしまった少年
まだ、負けてなんかいない
アントニオ猪木のプロレスのように起死回生の大逆転勝利をめざす
勝負はこれから。そう思いたい・・・。
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〈当時、小学6年生。左は8才年下の弟〉
テーマソング「猪木ボンバイエ」が流れる中、若手レスラーが花道に群がる観客をかき分け、中から現れる「燃える闘魂 アントニオ猪木」
投げられても、蹴られても、眼を爛々と輝かせて闘志むき出しで巨大な外人レスラーに向かっていく姿。
観客から自然とわき起こる「猪木コール」の大合唱
相手の猛攻をしのぎ、最後は起死回生の大逆転勝利
あんな男になりたい。
アントニオ猪木自伝「燃えよ闘魂」を読んで、こんなドラマチックな人生を送りたい思った。
子どもの頃、努力すれば、人生に不可能なことなどないと信じていた。
他人の何倍も努力すれば、絶対に夢は叶うはず、だから今から。小学生の今からがんばろう。
「俺ならそれが出来るはず。40才、50才の大人になったときに後悔するような人生にだけはしたくない。」
そう思っていた。
あれから35年の歳月が流れ、鏡の中に立っているのは、白髪が目立ち始めた44才の一介のサラリーマン。
21世紀・・・。遠い未来のことのように思えたが、過ぎてしまえば、あっという間だった。
時間は残酷である。
今年は、アントニオ猪木デビュー50周年記念ということで、アントニオ猪木を特集する本がたくさんでているが、どれも興味深くて楽しい。文章の行間がおもしろい。
その中に、ずばり今の私の心境にあてはまる文章があった。「これや・・・。」と思った。
各方面の猪木信者へのインタビュー。その中の一人、ベストセラー作家の西 加奈子さん。
その西さんが書いた「アントニオ猪木を観ていた側の人間」を題材にした小説があるという。(今度、買って読もうと思う)
「現実を見たくなかった。少し目を転じれば、壁に貼り付けられた鏡に、惨めな俺の姿。ただただ手遅れであった」
「俺かて死にもの狂いになりたい」
「猪木になりたい。そう思った。そう思うと少し泣けた。」
男のこんな気持ちを女性が表現できるとは、驚きだ。
ただ、いま私が命をかけて闘うには、守らなければならないものが多すぎる。
しかし、刻々と命の砂時計の砂は、下に落ちていっている。
ブラジリアン柔術のアジアオープン選手権大会、東京国際大会と、いまだ格闘技に挑戦し続ける自分は、人生の負けを認めたくない自分。
決して負けてなんかいない。
観客が帰ってしまった球場で、だれも興味のない延長戦を夕暮れの中で戦い続ける少年。
あきらめの悪い少年
中年のオヤジになってしまった少年
まだ、負けてなんかいない
アントニオ猪木のプロレスのように起死回生の大逆転勝利をめざす
勝負はこれから。そう思いたい・・・。
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僕からしたら、現実の世界で戦い勝利している龍山さんのほうが・・・猪木さんより凄い、と思うくらいです。