kazさんの日々彩々2

どうして花は咲くのだろう?どうして小鳥はさえずるの?
やさしい想いや言葉にふれて、どうして人は泣くのかな?

親父様の里

2007年03月06日 | 「山」の彩り
鹿児島県大口市の山深い里に、カミさんの父(以下“親父様”)は、数年前から一人で暮らしている・・。
そんな親父様のことが、カミさんはやはり気になるようだ・・。
先日も家族三人で、往復4時間の道のりを、車を走らせ会いに行った。


親父様の里は、冬の寒さの厳しいところで、春はゆっくりゆっくりやって来る。
この時期は、田んぼや畑に何も無く、ただ春の訪れをじっと待ち、北風の冷たさに耐えている。


けれども、それでも春は確実に、親父様のこの里にも近づいている・・。
畑の木陰で椎茸が原木にその姿を見せ、その後ろに流れる川には椿の花がぽっかり浮かんでた。






親父様は、自分が生れ育ったこの里を離れない。

今は亡き、妻と暮らした里から離れようとはしない・・。

そして今はまだ、それでいいのだと自分は思う。



今年もまた、この炭焼き小屋の煙突から、黙々と立ちのぼる煙りが見られることだろう。
そんなとき、行って手助けさせてもらい、そして一緒にこの里を愛でながら酒を呑む・・。
今の親父様のために、今の自分ができる事は、そんな事ぐらいのもの・・。
今はまだ・・それでいいと思うのだ。

炭焼き小屋の傍らで、遅咲きの梅の花が、風に吹かれて舞っていた。


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4 コメント

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フラさんへ! (kaz)
2007-03-13 10:39:14
へ~!そうなんですね~!
勝手ながら益々親近感が増しちゃいます(笑)。

御先祖様達が有っての今の自分と思うと、曾お祖母さん、お祖父さんの事をきちんと伝えるというのは、本当に大切なことなのかも知れませんね。忘れずに、自分もいつか娘に話してあげようと思いました。

カミさんの実家は、ご存知かどうか分かりませんが、山野の木地山という山奥で、ここは大口市内に比べ更に寒いところ・・。市内に積雪は無くてもこの一帯ではドカッと積もったり・・。まあ、そんな処なので自然は豊かですけど。

田んぼも有るので、シーズンになると手伝いにかり出されます。美味しい伊佐米をいただくためですもん、労は惜しんでいられません(笑)。
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懐かしいです (フラ)
2007-03-12 23:05:30
私の母の実家は伊佐郡菱刈町で、大口の隣です。 どこか、風景が似ていますね。子どもの頃、盆と正月はいつも挨拶に行ったものです。 私の娘たちにとって曾祖父母にあたる菱刈の祖父母の事を、いつかきちんと伝えておかなければ、と考えています。 亡くなった人が忘れられて行くのはやはり寂しい事なので・・・ 大口は母の姉にあたる今は亡き叔母がいたので何度か遊びに行き、これも懐かしい所です。 冬になれば霜柱の立つ寒い所、という印象です。暖冬の今はどうなんでしょう。今でもその地で米を作っている叔父が送ってくれる伊佐米を食べてます。美味しいですよね!
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pa-manさんへ! (kaz)
2007-03-07 08:48:38
親父様に初めて有ったのは十数年前・・。
カミさんとつきあい始め、挨拶に行くことになった時。

行く前に、当時猪猟の頭だった親父様が「そんな男を連れて来たら、この猟銃で打ち殺してやる!」と言っていると知り、ビビリながら行ったのを思い出しました。

行ってご挨拶すると、親父様はちゃんとこちらの気持ちを理解してくれ、その日うちから焼酎を酌み交わし、帰りには握手までして下さった・・。

ま、良くも悪くも九州男児を絵に描いたような、そんな親父様です
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Unknown (pa-man31)
2007-03-06 23:34:57
親父さま思いのkazさんですね、ほろりとさせる~
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