kazさんの日々彩々2

どうして花は咲くのだろう?どうして小鳥はさえずるの?
やさしい想いや言葉にふれて、どうして人は泣くのかな?

天に咲いた花

2012年10月13日 | 想いの彩

「草が化けて“花”・・」

僕の父親の、その葬儀の帰り路、

叔父が僕の横でぽつりと呟いた言葉・・

その意味がよくわからず、叔父にその意味を問うと、

「“花”とういう字を思い浮かべてみろ。草冠に化けると書いて“花”・・だろ?」と、

そう答えてくれた。

 

叔父があの時、何を思ってそんな言葉を呟いたのか、

そのとき訊かなかったけれども、もしかするとそれは、

波乱万丈の末、花ともなれず、名も無き草としてその命を終えた、

僕の父の無念を思っての事だったのかも知れない・・

 

そして、その叔父も、この夏闘病の果てに天へと召された・・。

僕の父に負けない程の波乱万丈の人生を送ってきた人。

結局は叔父も、花とはなれず生涯を終えた・・。

 

葬儀の日、出棺前に棺の中にたくさんの人の手で花が手向けられた・・。

それを見て、僕はなんだか、空の上から叔父が苦笑いしているような気がしてならなかった・・。

 

 

 

畑の片隅に風にゆれるコスモスの花。

「上手く化けたものだ。」と思い眺めていると、

生前の叔父の元気な姿と、送ってくれた優しい言葉が思い出されて来た・・。

 

叔父は・・天に召されて花と咲いた。 

 

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