夢色

集めてるもの 見たもの 書きたいものを 思いついた時に。
基本ネタバレ注意。
火月 神の気まぐれ よろずメモ。

<壽初春大歌舞伎 @ 大阪松竹座>

2019-01-04 | 舞台

久しぶりのお正月に歌舞伎!
今年はまだお仕事お休みだったので、これ幸いとチケット取って、行ってきました~
本当はちょっと早めに着いて回りウロウロしようかと思ってたけど、体調が微妙だったから、例の如くでギリギリに駆け込み。

 相変わらずの人出ですな~。賑やかで善い善い

ぜんっぜん予習せずに行ったから、すでにまず何の演目かも見てなかった私(笑)
夜の部は、三代目猿之助四十八撰の一つ、「金門五三桐」の通し狂言になります。  

「楼門五三桐」として演じられることが多い、南禅寺の山門に上った石川五右衛門が「絶景かな、絶景かな~」と決めるシーンでお馴染みの演目なんだって。
ていうか、あのシーンが歌舞伎の一場面とは知らなかった私・・・
イヤホンガイドを聞きながらの観劇です。


今回も、羽柴秀吉 → 真柴久吉、明智光秀 → 武智光秀 など、戦国武将の名前が微妙に変わって登場するし、石川五右衛門は明国の将軍・宗蘇卿の子供で、武智光秀の養子で、久吉の命を狙う、という奇想天外なストーリーになってます(笑)

まず最初の発端・序幕で、早川高景が無人島に漂着した折、石碑に刻まれた文を読んで、宗蘇卿が自分の子供を使って日本を乗っ取ろうとしている企みを知る所から始まります。
と、突然に、「こういうストーリーから始まりまして、、、」と彌十郎さんに戻って、お正月の口上を述べられたので、さっそく面白い

久吉の長男は荒くれもので、次男に跡目を継がせるつもりだが、長男と結託した悪人がわざと廓通いをさせて悪名を流し、次男を失脚させようとする。
母の使いと称した南禅寺の和尚が苦言を呈しにやってきたが、実はそれは石川五右衛門で、というところがまず見せ場でした。
歌舞伎って悪役も魅力的なんだよね~。
今回は石川五右衛門を愛之助さんが演じられています。
次男の部下の采女と、その恋仲の花橘、彼らの生い立ちが実は複雑に絡み合って、それぞれの登場人物が実は・・・!ってなって、面白いストーリーでした ←説明難しいから端折った人

廓のシーンでは、禿が実は五右衛門の部下が忍んだ姿で、和尚姿の五右衛門に向かって、すすす、と進み出て「・・・お頭!」って超ドスの効いた声で言うもんだから、ひっくり返ったわwww
綺麗な禿が、口を開けば めっちゃ怖いwww
そして、窘められた後は、綺麗な女の子の声で喋るってコントwww(違)
笑。
そういうような面白いシーンもちょこちょこ仕込まれていたので、時間もあっという間に過ぎていくし、ストーリーもどうなるの⁈ってドキドキだし、本当に最初から最後まで楽しめます。

最後のほうでも、鴈治郎さんの久吉が、実子の壱太郎さん演じる「お通姫」を養女に迎えたシーンでは、「まるで本物の親子みたいじゃのう~」・・・って、ボケる(笑)
会場笑い、でした。
「ん?よく見たら、似ておるかのぉ~?」って二人顔をよせるもんだから、会場大盛り上がり(笑)

かの有名な「絶景かな~」なシーンは、15分だけの一幕で、え、これだけが切り取られて有名になって演じられてるんだ!!!ってビックリしました!
でも切り取ったシーンだけだと、全然話の筋と違うから、通しで観れてすごくラッキーだなって思った~
煌びやかな南禅寺の山門と、ハラハラ落ちる桜の花びらに、五右衛門が投げた小柄を、久吉が柄杓で受ける対峙シーンのドキドキ感と。
エンターテインメント


五右衛門の捕り物のシーンでは、ド派手な衣装の捕り手たちと、豪奢な衣装の五右衛門とで大立ち回り。
もうハラハラワクワクだし。
花道から2階に梯子をかけて上がっていって、2階のお客さんの前に腰かけて見得を切って、面白い!

何と言っても、葛籠抜けの宙乗りで、「葛籠背負ったがおかしいか~!」とのセリフの後、上がり下がりしながら3階へと飛んでいくのが見事でした。
足の動きもすごいなぁって思うし。
個人的には、高いから観てるだけで怖い~
「あーはっはっはっはっ!」という高笑いがいかにも悪者っぽくて、カッコ良かったです

当日は貸し切り公演だったので、「○○の皆様方の1年の幸せを願って~」みたいな口上を入れて、六方を踏んだり。
「当たると言えば、、、松竹座の大当たり祈念して」みたいなセリフを入れたりして、縁起物な感じが良く出てて、なんか得した感じ~

花道も近かったので、素晴らしいお着物も観ることが出来たし、それに見得を切るのが間近で観れて、思わずまじまじと見てしまった(笑)
私の眉間の奥まできゅーって痛くなったよ~(笑)
なんで、右目と左目が別々で動かせるんだろう・・・永遠の不思議・・・

ラストは、主要人物が全員再登場し、五右衛門は久吉へとリベンジを誓い、左右の人を切る時に「大」「入」の文字を刀で書いて、真ん中で大きな刀を両手で掲げて、大円団で終わりました。
お正月という縁起のため、また、歌舞伎というお話のため、五右衛門が死んだりとかはしないようなストーリーに収めているそうです。

途中、手筒が火を噴いたり、宙乗りや大立ち回り。
衣装も豪華で、女形の役も、太夫とか、お姫様とか、煌びやかで。
お正月に相応しい、縁起のいい演目なんだなって思いました。
こんなに楽しかったの、初めてかも⁈
というか、いつもは長い演目の一幕だけ、とかだったので、通しで演目観るのが初めてだったから、こういうのも良いなぁと思いました。

義経千本桜の狐さんも好きだけど、この演目は面白かったです!


幕間にお弁当掻き込み(笑)  わらびの里のお弁当。
 どれも美味しかった~!
真ん中左のピンクの結ばれたやつ、私は大根の酢の物と思って食べて、なんじゃこれ~!、、、って、蒲鉾でした
真ん中下の茶色いやつ、「わーい!唐揚げ!」って思って、でも・・・これは、喜び勇んで齧ったら実は魚の揚げ物で、あっけなく骨刺さるパターンやな、って思って。
そうはいくか!先にお品書き見てから食べよう!・・・と、メニューのどこを見ても唐揚げが無くて。
。。。結局鱈子の旨煮でした
という2回、一人コントをしでかしました(笑)


ハラハラと落ちてきた花びらを、帰る前に少しだけゲット
また他にもいろいろ面白そうな公演があったから、いってみたいなぁと企んでいたら、元気になりました



最新の画像もっと見る

コメントを投稿