身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

菊名池公園の大木伐採

2011年01月24日 18時37分38秒 | 2-4.菊名池

2010年12月12日撮影 菊名池公園のイチョウの大木


大変残念なことなのですが、菊名池公園に昔からあるイチョウの大木が明日、伐採される予定です。

菊名池公園の樹木の大部分は、昭和40年代の菊名池の埋め立て(現在のプールや広場の部分)および平成初期の大規模な改修工事の際に植えられたものですが、このイチョウの木はその前からここに生えているものです。

昨年12月に親しくさせていただいている樹木医の方と測定をしたところ、胸高の幹周3m16㎝、高さ26mでした。
また、樹勢は十分にあり健康そのもの。樹齢は約130年~150年。幹が途中で3本に分かれた、変わった樹形をしているということでした。

通常、幹周150㎝を超える樹木は「大径木(たいけいぼく)」と呼ばれ、マンション建設などの「環境影響評価(環境アセスメント)」の際に保護の対象となります。

このような大きく昔からある木がなぜ伐採されなければならなくなったのか。
それは公園内に生えているとはいえ、境界ぎりぎりに生えていて、隣地の民家の建て替えの邪魔になるということらしいです。

大木は人間よりも長く生きているということで、大事にする慣習が日本にはあります。
ところが、近年はそれが変わってきて「大事にする慣習が日本にはありました」といわなければならなくなってきたとすれば、それは非常に残念なことです。
(本当は、ただ残念ではすませられないことだと思います。)
この木は、菊名池の埋め立ても、大改修も、昔から菊名池を見守ってきた、菊名池公園のシンボルツリーともいうべき木なのですから。

このことを知り、せめて伐採後の株は移植することや伐採部分をただ捨てるのではなく有効利用することを要望しました。
今後、見守っていくつもりです。

伐採せずに、移植する方法もあるようなのですが、無理だったのでしょうか…。
「株式会社 富士植木」のホームページに大木の移植工技術が載っています。
コメント
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