身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

日本人が自然を愛でる民族だったのは昔の話と言わざるを得ないのではないでしょうか

2018年09月06日 14時42分09秒 | その他
日本人は自然を愛でる民族だと、外国の人たちから言われてると聞きますが、そのようなこと言われて良い気になっていたら、いけないと思います。

なぜなら、はっきり言って、日本人が自然を愛でるだなんて過去の話と言わざるを得ない現状だからです。

・落ち葉が出るし見晴らしが悪いから木はいらない。切っちゃえ!
・虫・カエル・ヘビ・・・気持ち悪いからこの世からいなくなってほしい。こいつら殺虫剤でも食らえ!
・雑草、草ボーボーで汚らしい。除草剤蒔いちゃえ!
・土も汚らしいから舗装しちゃえ!
・町なかに自然や自然の生きものなんていらない!いなくなってしまえ!絶滅しちゃえ!

少なくともこれが、今の日本の人口の集中する特に都市部(市街地、町なか)での現状じゃないでしょうか。
こうした人々が多数派になっている日本。
年にたった一度だけお花見をするくらいで、普段はこのようなことを思ったり言ったり、実際にやったりしている。
このような今の日本人が、自然を愛でる民族だなんて言えるわけないと私は思います。

でも、昔の日本人はこんなこと言わなかったのです。
親の代の人たちから、そんなこと聞いた記憶ありません。
もし、そんなことを言い出そうものなら「そんなこと言うものではない。」「それは間違っているよ。」と両親をはじめ、周りの大人たちから注意されたのです。

子供のころ、自分の親や近所の農家の方から、このように聞きました。

「地面を舗装しちゃうのは本当は良くないことなんだ。なぜなら土も生きているから。」
「土の中にミミズやセミの幼虫など、いろいろな生きものたちがいるのに舗装などしたら、地表に出れらなかったり呼吸できなかったりして、死に絶えてしまうから。」
「土壌自体、目には見えない微生物が無数にいて、だから土が生きている。」
一度舗装したら、こうした微生物が死んでしまい、土が死んでしまうことになる。
舗装を取り除いても、そんな土壌が回復するためには何年もかかる。」

今これらの言葉を思い出すと、日本人が農耕民族として土をいかに大切にしてきたかがうかがえます。
こうして土の中の小さな生きものたちや落葉、里山・里地の循環を大切にしてきたのです。

「風の谷のナウシカ」や「となりのトトロ」は人気があるけれど、その中に描かれている自然や自然の生きものたちと仲良くしようとする姿勢は、みんなどこにやってしまっているのでしょうね。

こんな日本、日本人になってしまったことをたいへん残念に思います。
こうした点を反省したいものです。
そして日本人の自然を共存してきた心を何度でもふりかえり、少しでも取り戻し、次世代へと繋いでいくことに貢献したいと考えています。

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