身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

町なかのニホンミツバチ

2016年05月02日 21時17分59秒 | 篠原園地
東横線白楽駅近くの住宅街にミツバチが生息しているのを確認したのは昨年の秋のこと。
それ以来、いたずらなどされはしないかと心配しながら見守ってきました。



4月30日の土曜日の13:30ごろ、2~3週間ぶりに通りかかると
「ここにいる蜂は人間がいたずらをしなければ刺しません」
と書かれた小さな紙が貼ってあったので、一安心していました。
きっとここのお家の方が貼ってくれたのでしょう。

5月1日の日曜日、10時少し前に通りかかると細長いブロックか何かの欠片がこの巣の
入口に突き込まれていたので、このように紙が貼ってあるのに、わざわざこんなことする
人がいるのかと思いながら、この欠片を引き抜きました。



そして今日5月2日、3時ごろ通りかかるとミツバチたちの様子がいつもと違い、巣の外
に群がっているのに気がつきました。


そばに寄って見てみると、ペットボトルが突き込まれていました。
ミツバチたちは、巣に入ることができないと同時に警戒態勢をとって、外に群がっている
ようでした。
それでも、写真を撮ろうと巣の入口の穴に30cmくらいまで近寄っても、ミツバチたちは
攻撃などしてきませんでした。
こんなにおとなしいハチなのに、なんでこんなことを…とたいへん残念に思いました。

なんとかこのペットボトルを取ってあげようと考えていると、通りがかりの男性が声を
かけてきてくれました。
この男性も、このミツバチのことを気にかけて見守ってきたとのことです。
そして近所に住んでいるということで、協力してくれることになりました。
養蜂家がミツバチに刺されるということだったので、刺される恐れがあったためです。


男性が防備をして、ペットボトルを引き抜きました。


硬くてすぐには取れませんでしたが、引き抜くことができました。
ミツバチたちは攻撃されていると思ったにちがいありません。
今まで石やペットボトルを突き込まれているのですから無理もないことです。
そのため僕は頭を刺されましたが、最初にチクッとしたので刺されたとわかった程度で、
飛び上がるほどの痛さはありませんでした。
また、後に引く痛みも腫れることも全くありません。こうして記事を書いている今もです。
ミツバチがそんなに騒ぐほど危険なハチではないことをより知った、貴重な経験となりました。


それどころか、刺したミツバチの方が死んでしまうのです。


ミツバチたちは次第に警戒を解き、巣の中へと戻っていきました。
しかし、今後、このまま静かに事態が終息するとは考えにくかったです。
多分またイタズラされるでしょうし、そうするとまたミツバチたちが巣の外に群がって
目立ち、無用に怖がられたりするでしょう。
またイタズラが続けば、そのうち刺されてもっと騒がれるに違いありません。

そこで心当たりのある養蜂家の方に連絡を取ることにしました。
すぐに来てくれるということでした。


待っている間、何人かの方々とお話をする機会がありました。
僕と同じように、以前からこのミツバチを気にかけて見守っている方々は何人もいたのでした。
あるカップルの男性は、巣の入口の穴に石が入れられていたのを取ったことがあるといいます。



養蜂家のご夫婦が来てくれました。
このミツバチはニホンミツバチだそうです。
セイヨウミツバチと比べると蜂蜜の収穫量が少なく、突然巣箱から姿を消してしまうこと
もあるため、養蜂にはあまり向かないとのことでした。
しかし、ニホンミツバチはセイヨウミツバチよりもさらに攻撃性が低く、おとなしいハチ
で、放っておいて問題ないはずとのお話でした。


近所に住む女の子やそのご家族やお友だちも、このミツバチのことを気にかけていました。
か弱い小さな昆虫をむやみに怖がって、殺してしまうようなことはあってほしくないと思っています










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