身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

横浜市のカエルの現状

2019年04月09日 08時21分06秒 | 篠原園地
 私の小学生の時の昭和40年代後半から50年代、春になると多くのヒキガエルたちが、周辺から菊名池へと産卵しに集まってくるのが見られました。
 私の家もそうでしたが、当時は地面の庭のあるお家もたくさんあって、そこに親ガエルが棲んでいたので、こうした所から菊名池に移動してきていたと考えられます。
 カエルたちは自分の産まれた場所を憶えているようでしたし、どうして水場のある方向がわかるのだろうと不思議に思いました。
 小さな体で危険をかえりみず、何十メートルも歩いてくるのです。途中で自動車にひかれて死んでしまうものも多くいて、かわいそうに思いました。
 そのように思っていたのは、決して私だけではありませんでした。
 
 ヒキガエルはこの様に身の回りに当たり前にいたので「気持ち悪い」「いなくなってしまえ!」などと言う声は当時聞いたことはありません。
 ところが時は経ち、私が小学生のころとは大きく変わってしまいました。
 住宅密集地はさらに密集地化していき、地面は舗装しまくられて、ヒキガエルは激減していきました。
 そしてそれに追い打ちをかけるように、「カエルの生息環境?汚ならしい!」「カエル?気持ちわるい!」「おたまじゃくし、駆除(殺処分)してくれ!」といった声さえ聞かれるようにまでなってしまいました。

 以下の表は昨年2018年にカエルの保護の取り組んでいる横浜市の施設を取材し、横浜市のカエルの現状についてまとめたものです。
 カエルの生息環境をはじめ、どうして身近な自然がなくなっていくのでしょうか。
 カエルをはじめ、どうして身近にいた生きものたちがいなくなっていくのでしょうか。
 神奈川県全体や横浜市では、田園環境に生息するアマガエルの方よりも、ヒキガエルの方が見られなくなっていく心配があるそうです。


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