コノシメトンボは2016年の記事の写真のように羽根の先端が濃い褐色~黒色になります。
胸の黒い模様の形からコノシメトンボということを見分けることができます。
夏はオスメスともに黄色っぽい色をしていますが、秋になるとオスは赤くなります。メスも赤くなりますが、オスよりも赤くなる範囲は狭いようです。
これに対し、先日Yさまよりお送りいただいたお写真のトンボは翅の付け根が橙色になっています。ネキトンボです。
コノシメトンボもネキトンボも類似した種がいるので、よく見て確認する必要はあります。
ところでみなさん菅野徹先生はご存じでしょうか?残念ながらお亡くなりになりましたが、地元篠原に住んでいらっしゃった生物誌家(先生はご自分のことをそう言っていらっしゃいました)です。
その菅野先生の著作に「町なかの花ごよみ鳥ごよみ」の中に、このような記載があります。
「アキアカネは、眼までは赤くならぬが、アキアカネそっくりで、雄が眼まで真っ赤になるナツアカネというのも町には来るが、どちらかというと山麓性。羽の先端が黒いノシメトンボと、遠目にはノシメトンボと区別のつけがたいコノシメトンボも秋には、アキアカネに混じって町の水辺に現れる。ノシメは北方系、コノシメは南方系だが、横浜の篠原トライアングルでは、一九九七年以降、なぜかコノシメのほうが多くなった。羽の付け根が橙黄色のアカトンボのネキトンボも、一九九六年以降、当トライアングルに珍しくなくなった。ネキトンボも元来、南日本のものでコノシメトンボの増加と合わせて、いわゆる温暖化を示すのか。」
コノシメトンボやネキトンボの増加は温暖化の影響なのかもしれません。