前回も一首 版画作品と共に和歌を掲載しましたが
この病を得てから 短歌を作る楽しみを覚えました。
以前 このブログでも何度か自作俳句を紹介しましたが 作るのは俳句が中心で
和歌にはあまり馴染みがありませんでした。
でも 状況や感情 想いを表現するには 俳句の象徴的あるいは点景的で凝縮された言葉の表現よりも
より散文的な和歌が合っていると気付き かなり冒険ですが三十一文字に挑戦してみました。
癌病というとんでもない状況に遭遇した機会ですので
テーマを「癌」にしぼって 今の心情・生活を詠む事にしました。
ただ 作句の場合もそうですが 一人で楽しむのも勿論いいのですが
独りよがり 自己満足に陥ってしまいそうで
尚かつ 長続きもしないように思えて
何か励みになる刺激と 客観的に自作を評価してくれる場が欲しいと考えて
新聞に投稿することにしました。
だいぶ前から 購読の朝日新聞に一週間に一度月曜に掲載される
「朝日歌壇・俳壇」を愛読していたので まずはこちらに投稿してみる事にしました。
(無謀というか 怖いもの知らずというか…
なにせ「朝日歌壇」は明治43年(1910年)石川啄木が選者として始まったものです。
啄木以降の選者には 島木赤彦・佐佐木信綱・斎藤茂吉などそうそうたる人々が勤めています。
現在の選者の一人馬場あき子さんは 女流第一人者として歌壇の重鎮であります)
一回に2首 毎週投稿を自ら課して 9月の中頃から始めました。
数十回あるいは何十首も投稿しなければ 採用なんてされないだろうと思って気楽に出したのですが
何と!!! 今週の月曜 二回目に投稿した一首が初めて採用されました。
お見舞いにいただいた夕張メロンを織り込んだ一作です。
こちら
2016年10月10日付け朝日新聞より
自分で言うのも何ですが 快挙です!
海外からも含めて毎週数百首 あるいはそれ以上の作が応募される中から 選者4人によって40首選ばれます。
そんな狭き門を2回目で通過して採用されるなんて 思ってもみませんでした。
(余談ですが 私の作の右となり 松田わこさん(中学3年生) 一人置いて 松田梨子さん(高校生)姉妹は
お母さんの松田由起子さんと共に朝日歌壇のスター的存在で
その隣に掲載されたというのが 何だか年甲斐も無く嬉しかったです)
どうもこの先 調子に乗りそうです…..
でも 不安定な体調と気持ちの落ち込みを防ぐには この上ない効果と思って これからも励むつもりです。
残り少ない時間を目一杯 楽しむ事が出来そうです。