今回は前回の「何処かへ連れてって」の続きを変更しまして
先日亡くなられた木版画家の大本靖さんを偲んで少々お話したいと思います。
大本さんの版画と云えば
北海道の自然を 穏やかで 優しいタッチの木版画で表現した作品が数多く思い出されます。
私の小学校の頃にはすでに
札幌の大丸藤井の美術コーナーには必ず何点もの綺麗な木版画が展示販売されていました。
こちらの様な版画です。
北大構内(ネット上より拝借)
あぁ~と 思い出された方も多いかとおもいます。
オーソドックスですが どこか懐かしく 親しみやすい雰囲気が 多くの人に愛されたのでしょうね。
今も札幌の義母の家に 確か北大校舎を描いた小版画があります。
安心感というか 和みというか 素直さ溢れる作風に いつもほっとします。
大本さんと初めてお会いしたのは
私が全道展の会員に推挙された1984年頃かと思います。
小学校の頃から名前と作品を知っていた版画家ですので お会いした時はそれはもう 大感激でした。
とってもダンディーで 物静かな紳士でしたので さぞモテるだろうなぁ と思ったものです。
こちらは2012年の全道展に出品された作品
この時は86歳になられていたと思います。
枯淡の境地なのでしょうか。
昨年は出品されていませんでしたので この作品が全道展最期の作品です。
享年88歳 ご冥福をお祈りいたします。