東京は早くも桜が満開となりました。
上野・千鳥が淵など ニュース等で見事な桜が紹介されています。
我々テクテク隊7名も24日に花見見物を予定していますが
昨日までは当日は雨の予想..... でも最新の情報では なんとか曇りのようです。
さて どうなりますか.... 早めの花より団子宴会となるやも.....
というところで 今回は篠笛の絵付けのお話です。
お陰さまで
前例のない「箔で絵を施した篠笛」ということで 数多くの篠笛愛好者に利用していただいています。
多くは「定番」として3種の絵柄から選んでもらっています。
上から 黒笛「天の川」「花吹雪」「雲形」 赤笛も同様
笛本体としては他に茶笛もあって同じ様に絵柄を施します。
いずれも日本の自然を感じさせる形象をデザイン化したもので
眺めても飽きず 華やかで 持っている事自体 喜びになる様な笛を目指して制作してきました。
たまに定番3種以外に 自分だけのデザインが欲しいという奏者のために
オリジナルデザインも受けています。
家紋の「下がり藤」を入れて欲しいという注文で
紋だけでは寂しいので華やかな花吹雪を組み合わせたものです。
家紋ですと笛に合わせて大きさを調節するのはさほど難しくはないのですが
篠笛のたて幅(直径)はほぼ20mm前後なので デザイン化も難しい場合があります。
これは 花札の「猪の鹿蝶」の鹿を入れて欲しいという注文でした。
結構難儀なデザインでしたが 花札の縦に長い鹿を 強引に走らせて横柄にしてみました。
この絵柄は何とかこなせましたが もし「麒麟の絵」を なんて云われたら きっと悩むでしょうな。
(麒麟が昼寝している絵になるかもしれません.....)
最近では 京都の方から「満月と雲」という注文がありまして
銀散らし・金箔雲形・虹彩箔満月をあしらったゴージャスな篠笛を3本制作しました。
この笛で演奏する舞台は さぞ華やかなことと思います。
写真が残っていないものでは
2点のデザイン図です。
上は「鳳凰」
発注者からネットにあったという画像が送られてきまして それを元にデザイン化したものです。
発注者がどの様なイメージを持っているのかを推測しながら
幅20mmに収まる絵を制作するので やはり難しい仕事でした。
下は「蓮」
蓮紋様を黒笛に入れて欲しいという注文に さてさて 困りました。
というのは 黒地に金の蓮を描くと ほとんど「仏壇」風になってしまうからです。
この場合も 何とか華やかさをだして 発注者に満足してもらいました。
オリジナルの特注デザイン笛は 思いがけない要望があって
面白くもありますが 悩みも多いです。
でも 苦労して完成させ 喜んでもらった時は 絵描き冥利ですね。
蛇足ですが もっと興味のある方 あるいは発注したい方は
どうぞこちらも御覧下さい。
http://rippei.com/