今回は愛媛県のWさんからメンテナンス依頼をいただいたアラジンのお話。
ボルトそのものが金属疲労で脆くなっていて、
お知り合いから譲ってもらったというアラジンは、
芯が固着しており、タンク付けのボルトが一つ折れているとのこと。
なんとか復活させたいとご相談いただき、愛媛県から宅急便で
送っていただきました。
Wさんからは型式不明と伺っていましたが、
現物を拝見して納得。
本来ならフレームに刻印があるのですが、
Wさんのアラジンには左半分が刻印されていません。
ちゃんと刻印されたものはコチラ。
これでシリーズ#37と判断できます。
フレームの左奥には、#37の特徴である圧縮空気式対震消火装置を
取り付けるための穴もちゃんと開いていましたが、
肝心の消火装置は無くなっていましたので、
型式を特定できなくても仕方ありません。
さて、メンテナンスの開始です。
なんとか、芯の固着は外すことができ、
問題は、タンク付けボルトの破損です。
折れてしまったのは1箇所で、残り3箇所にはまだ袋ナットが
付いていますが、折れ方を見て嫌な予感が。
途中からポッキリと無くなっていて、断面の様子はネジ切れた時の
状態にそっくりです。
ボルトそのものが金属疲労で脆くなっていて、
袋ナットを外す力が加わっただけでちぎれてしまったと思われます。
ということは、他の3箇所も危ないなと嫌な予感がした訳です。
直ぐにWさんに連絡をして他の3本も折れる可能性が高いことを
ご説明し、折れてしまった場合はタンクのみストックパーツを
使って仕上げることをご了解いただきました。
案の定でした。
残っていた3箇所のうち、2箇所がポロリと折れ、大丈夫だったのは
1箇所だけでした。
ちょうど#37の在庫があり、そのタンクを使って仕上げることに
作戦変更です。
右がWさんからお預かりした#37のタンク、
左が急きょ出番が回ってきたストックタンク。
交換するのはタンクのみ。
これ以外のパーツは全て元のもので仕上げていきます。
いつも通りに丁寧に磨いて、ピカピカに仕上げました。
綺麗なブルーフレームもご覧の通り。
Wさん、冬が終わる前になんとか間に合いました!
春の早い愛媛県ですから、早く送らないといけませんね。
楽しみにお待ちください。
汚れがひどい。
油量計が動かない。
芯が固まっていて動かない。
とにかく、このままじゃ使えない!
諦めないでご相談ください。
今回のように、どうしてもダメな部品だけ交換して
復活させることができるかもしれません。
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