-アラジンストーブ メンテナンスと販売- 暮しの道具とストーヴ『KEM-G』

芯上下式石油ストーブのメンテナンスと在庫ストーブのご紹介などなど
(石油機器技術管理士の資格を取得しています)

#0110 カルテ番号0043のシリーズ#15のご紹介の巻

2017年03月26日 | 日記
私は、扱ったストーブ一台一台について カルテ を作って、

どんな状態をどう整備したのか、記録を残しています。


そのカルテの番号が、管理番号 です。


普通は 1番から始まるのですが、

私はカルテをゼロ番から始めました。


まだこの仕事を始めて間もない頃、

実績も何も無い私にメンテナンスを依頼してくださった方がおり、

その方のストーブがニッセンでした。


初めて向かい合ったニッセン。

構造も分からず、本当に勉強のつもりで、

一つづつ部品を取り外し、磨き、また組み立てました。


お代をいただくことなど考えもしませんでした。


だから、ゼロ番。


今でもそのゼロ番をメンテナンスする度に、

始めたばかりの頃を思い出し、初心忘るべからず を

思い出しています。



なんだか今回は、カッコつけすぎですかね。





さて、タイトルにしたシリーズ15のご紹介。

管理番号は#0043。 私の所には2014年にやって来ました。






タンクの塗装の剥げが少しばかり目立ちますが、

この型式のタンクは真鍮なので、剥げたところは金色の模様になって、

独特の雰囲気を出しています。




正真正銘の Made in England。 H2201と印字されています。

まだ簗瀬の文字もありません。




油量計のアクリルも黒濁しておらず、

ハッキリと表示が見えています。








マイカは少しくたびれていますが、まだちゃんと中が見えるので、

敢えて交換はしていません。








この頃は、チムニー上部リングもホーローなんです。



さてさてこの#15、老化現象が最も出るのが、

以前のブログでも取り上げた 芯上下機構 です。


どの程度疲れているか、あの秘密兵器の出番です。







画像を見ながらツマミを回し、おかしな動きが無いか確認します。


このスネークカメラ、動画も記録できる機能付きなんですが、

ブログに動画を載せる方法が分からず、静止画でゴメンなさい。


診断の結果、ネジ山の磨耗も問題の無い程度であることを確認。

まだまだ仕事をしてくれそうです。




#15はデザインの良さが際立っているアラジン。

この魅力に取り憑かれると、もうアウトです。




兵庫県のNさん、いかがでしたか?


#0109 旧型ニッセンの相次ぐメンテナンスの巻

2017年03月19日 | 日記
旧型のニッセンをメンテナンスして欲しいという、

同業の方からのご依頼が立て続けに2件。


このところ、ニッセンはご無沙汰していましたので、

喜んで引き受けました。






どちらも、年式相応に疲れてはいますが、

致命的な症状は無く、磨き次第で十分に復活させられそうです。


もうシーズンも終わりだから仕上げはゆっくりでいいよと、

ありがたいご依頼。

花粉が収まった頃に手がけ始めましょう。





さて、皆さんお使いのアラジンの芯の周り、こんな事になってませんか?




冬が終わって、押入れにしまい込む前に、

せめて、この汚れだけは落としておいたほうがいいですよ。


この汚れ、ついたばかりの頃はまだ柔らかいのですが、

時間が経つと、どんどん硬くなって、落としにくくなります。


来シーズンに使い始める時にも、ここが綺麗だと気持ちいいですし。


落とし方は、ブログの#0090で紹介していますので、

参考にしてみてください。





兵庫県のNさん、お待たせいたしました。


#15のタンクカットモデル、あのネジの部分はこんな状態です。




金属が裂けて傷口が広がっており、騙し騙しネジを固定させても、

ちょっと力が加わっただけですぐに外れてしまいます。



そして、タンクの内側はこうなっています。




ここをうまいこと溶接できれば、ネジがダメになっても、

また使えるようになるかもしれませんが、

残念ながら、この部分には手が届きません。



という訳で、ここがやられてしまうと、お手上げなんです。

ご連絡お待ちしてます。