最近、日本各地から、ブログを見たけど我が家のストーブは直せるかという
お問い合わせをいただくようになってきました。
本当にありがたいことです。
さて今日は、新潟のS様からお預かりした「アラジン シリーズ#32」のお話です。
#32は、#25の後継機種で、数あるアラジンのうちでも、ほとんど見かけることの無い珍しい機種。
#32の特徴は、対震消化装置の機構です。
#25の対震消化装置は、ストーブが転倒すると、筒の上部から炎めがけて蓋が
落ちてきて火を消すタイプでしたが、
#32は、蓋をかぶせて炎を消す方法は同じなのですが、筒の上部に重りが付いていて、
揺れを感じると、その重りが外れて蓋がかぶさる機構に改良されています。
何のことだかさっぱり分からないでしょうから、写真をご覧ください。
まず、最初は炎めがけて上から落ちてくる 『 蓋 』 です。 (円盤といったほうがいいかな?)
この円盤が、炎の上に覆いかぶさります。
そして、筒の上部にある 『 重り 』 です。
ブレブレ写真でスイマセン。
真ん中に突き出ている棒の先端にぶら下がっているのがおもりで、
下部にある円盤と棒でつながっています。
大きな揺れを感じるとおもりが棒から外れて下に落ち、
そうすると、つながっている円盤も下に落ちて炎にかぶさり、火が消えるという仕掛けです。
ちょっとマニアックでしたか。
いろんな機構の対震消化装置がありますが、
これを考えた当時の技術者の人たちは楽しかったでしょうね。
今回も、丁寧に分解して、ひとつ一つ部品を磨いて、そして元通りに組み上げて。
またこれで一台、立派な暖房器具として復活しました。
骨董市ではいつも、アラジンは大事に使えば50年は大丈夫だとお話しています。
新潟のS様、お持ちの#32はまだまだ大丈夫です。
新潟は雪が多くて大変だと思いますが、暖かい冬をお過ごしください。