工事も来年度で完成終了する。
15年にも及ぶ長い公共工事だった。
並行してトゥリバーの建設も進められたが、
この工事もやがて終了。これらの工事で宮古島で
十年以上暮らした船員さん達も、ほとんどが
本土へとひきあげた。地元では仕事をなくして
しまった人もいる。この工事を落札するために何億も
する作業船を買った業者もいた。
この先、海上での大きな工事は予定されていない。
防波堤を1m伸ばすのにかかる費用は約一億円と
言われている。岸壁で四角いコンクリートの
塊(ケーソン)を作って、半年間ほど港内に
借り置きする。港の中に不自然に置かれている
コンクリートの塊が沖へ運ばれ防波堤の一部になる。
自然保護対策がさけばれるようになってからは、
サンゴの移設、サンゴの移植、ケーソンの形や
サンゴが付着しやすいテトラポットなども作られた。
その工事もほとんどすべて終了する。
地元だけでなく多くの人の生活を支えていた
この工事が終わるということは
アメリカの大きな自動車会社が倒産するのと
同じくらいだろう。この工事のために移設や
移植したサンゴはほぼ全滅してしまった。
かわりにその何倍ものサンゴ礁が防波堤周辺の
人工物に生えだした。環境に応じて自然は
新しく生まれ変わる。人間の生活はもう少し
順応するのに長くかかりそうだ。
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