されていた。公共の井戸がいくつかあり、
その代表的なのが「ウリガー(同穴泉)」で
平良各所に散財する。ウリガーの中でもっとも
規模が大きく、ウリガーの特徴が一目でわかる
のがおそらく盛加井(ムイカガー)だろう。
直径約24mの地表の開口部から曲折した
103段の石段をおりた洞穴の奥深いところに
湧泉口があるが、地表からそこまでは、
石灰岩層に覆われていて、清水はこの石灰岩層
の下部にある。水汲口には外光がわずかに
差し込み、数百年にわたって上下した人の
踏み足で、なめらかになった石段が年月を
感じさせる。
宮古の古代の集落の多くが、このような洞穴泉の
近くに発生したことは確かである。
1882年(明治15年)8月に宮古島を巡回視察した
第2代沖縄県令の上杉茂憲は盛加井の景観に驚き、
「その絶景風靡拙筆のよく尽すべき処にあらず」
と日記に書き記しているのが残っているそうだ。
盛加井に近接して盛加御獄(モリカウタキ)が
ある。創世の神々の頃、世を乱していた鬼共を
捕えてクバの葉でつつみ、ホコで天界へ
突き上げ、世をしずめたと言う神話が伝えられ
ている。
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