うんたま森のキジムナー

厄払い

潜水会社には、「水中調査」の依頼が舞い込んでくる。
たとえば「釣りに出かけたまま帰って来ない。」
車は、岸壁近くに停められたまま。
といったものもある。
このような調査の場合は、潜水前に必ず、
ある取り決め事がある。

島では、もし発見した場合、豚1頭分の費用を
どちらが持つのか?
宮古島には「ワーガンニガイ」
字で書くと(豚神願)
厄払いに豚1頭を〆てみんなにふるまう習慣がある。

どんな時におこなわれるのか?
溺死体を発見した人。
溺死体に触れた人。
溺れかかった人を助けた人。
海で遭難し、奇跡的に助かった人。
命にかかわるような大きな災難にあって助かった人。
こんな時に行われる。

御願のなかで、最もお金がかかる。
中には自殺をしようとした人を助けたことで
ワーガンニガイが行われたこともある。
本来なら海の生贄となるべき人を助けてしまったことになる。
竜宮の神様に対して、それに代わる供物を
捧げる意味があるそうだ。

過去に幾度かワーガンニガイの厄除けを
経験したことがある。
今は海上保安部の潜水班が常備しているので、
このような依頼はなくなった。


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コメント一覧

じゅんさま
友人の父上さまがダイバーで、よく捜索をなさったそう。 かなり昔の話・・・・。
そして時々、頭にフジツボ付きで、、、見つけてくれてありがとうとお礼を言いに夢に出てくるのだとか?!
きじむなー
豚のことを方言で「わー」といいます。
肉屋さんのことを「ワーシャーヤー」
豚の骨のことを「ワーブニ」
そして自分のことを方言で「ワー」といいます。
ダイバー
八百万の神様といいますし、万物の全てに神が宿るとも言いますが、龍宮の神への貢ぎ物が人の命とは想像したくない話です😅 豚の命と引き換えと言うストーリーも個人的には納得しにくい理屈です😓 ただ、災いや病など、身の回りに沸き起こるあらゆる事象が全て神の怒りに起因すると考えざるを得なかった時代の人々にとって、自分自身だけでも世の中の災難から身を守る手段の1つだったのかもしれません😞
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