映画「ロストケア」観ました。
面白かったです。ひとごとではないので、いろいろ感じました。
そう、絆と呪縛は紙一重。
幸い、キコは好きに一人暮らしできているけど、それは両親のおかげ。大学までは出すけどそこからは自分で財産築きなさい、という教えだったので、三姉妹とも大学卒業して働き始めたらすぐ自立。妹ちゃんたちは、結婚もすごい早かったし。
両親は、子どもたちには頼らない、という考えなのでいずれ自宅もお墓も処分すると言っている。「おうちで死にたい」とか聞いたことないのです。ママが大家族で育っているからそこから学んだことが多いみたいです。
両親が結婚して1年後にキコがすぐ生まれたので、パパとママだけの二人暮らしをようやく今楽しんでいるようです❤️ママが車椅子なので、パパがお買い物行って、ママが得意の料理作るーみたいな感じで。ほんと二人でひとつって感じ。口喧嘩も絶えないけど、「一人になったら喧嘩もできないんだよ」と長女キコが言うので、喧嘩してはすぐ仲直り、を繰り返しています
パパも今年80歳なのです!
よく、いろいろ80歳になると...って聞くよねー。一度「大好きなゴルフに行くのを忘れて、ママに言われて慌てて出かけた」らしいけど年齢には抗えないからじわじわと来るのでしょうか...
貯金のないキコですが、「健康も貯金」というポジティブシンキングで人生後半、真面目に楽しく生きていこう。
あ、長生きしそうなので個人年金と、「キコの最後の処理」の費用とその方への御礼のお金は絶対崩さない保険として入金済み。キコが死んだ時は、預けた金額の倍になります。
でも、ママは「死ぬまでが大変」「人間、簡単には死ねない」と言います。
そう、死ぬまでが大変なのを描いたのが「ロストケア」。ゲームみたいに、ポチッと終了できないのが現実。身内だと良い時を知っているから耐えられないんだよね。ママも言っていた。
映画では結論描いていないけど、結論なんてない。いろんな事情がそれぞれにあるからね、国によっても宗教によっても異なると思うし。それでもやっぱり人類共通の問題よね。常に考えて想像しておかないとなんです...
キコの年齢だと、介護する側とされる側、両方考えないと。
映画。
殺人犯と検事のやり取りのシーンが多いんだけど、照明とカメラワークが面白くて。そして、松山ケンイチの横顔とかめちゃくちゃ美しくて。ほんと整った顔立ちだなーと思って観ていました。柄本明が柄本明に見えない要介護者だったし、綾戸智恵も面白かった!
オススメする映画ではないけれど、全員に関係するコトで、全員が主人公になる可能性があるのですー。