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千野誠治さんを偲んで

2014年01月31日 12時59分08秒 | 取材の周辺

 昨日、スーパーでふきのとうを見つけ、お味噌汁に散らして食べました。そして、その食べ方は、千野誠治さんのお宅でお昼ご飯をご馳走になった時に知った食べ方であることを思い出しました。母はふきのとうは、天ぷらか佃煮かふき味噌でした。いつもながら非常識にも時間を忘れてお話を伺っていると、奥様がそっとおにぎりとお味噌汁を出してくださったのでした。ふきのとうの香りがパァーと立って、実だくさんの味噌汁の美味しかったこと。江川紹子さんが天然ブリのアラを見つけると自動的に買い物かごに入れてしまうように、私の脳にもその時の「美味しい」が刷り込まれているようです。

 またある時訪ねると、先客がいて他の部屋で待たされましたが、話が漏れ聞こえ、帰国者の方に5万円を貸して差し上げていることがありました。「身銭を切って支援する人は少ない」とも話されておりました。自宅のオーブンで焼いたという手びねり地蔵を頂いたこともあった。昨年12月、ご自宅に2度電話をさせていただいたが、お留守だった。ご病気で入院中かも知れないと思いつつも年明けに電話をしてみた。しかしお留守だった。いつももう少し早く動いていたらと思う。2014年1月14日19時56分 残留孤児の国籍取得に力を注いできた千野誠治さんが2度とお会いできないところに旅立たれた。