ミッションと言うのも大袈裟だけれど、
4月にこの里山を徘徊した折、
ちゃんと撮影出来なかった虫さんを、
再び見つけ出し、そして撮る!
ま、そう言う事デス。
確か、三つほど宣言していたかと・・・
里山のラスボス、ゴホントゲザトウムシ。
天女のようだったフタスジモンカゲロウ。
玉虫色に輝くアカガネサルハムシ。
アカガネサルハムシは、
見つけ出すことは叶わなかったけれど、
残りのふたつはクリア出来た。
では、ゴホントゲザトウムシから・・・
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前回とほぼ同じ場所で見つけた。
同じ個体だろうか?
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背中にある赤い小さな5本のトゲが、
そのまんまお名前になっている。
五本棘座頭虫、
非常に分かりやすいお名前。
でも、それがトゲなのかどうか、
肉眼では良く分からない。
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真横からの写真を拡大すると・・・
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トゲと言えばトゲだね~と確認できる。
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ゴホントゲザトウムシは、
クモガタ綱ザトウムシ目マザトウムシ科。
虫とは呼ばれているけれど、昆虫ではない。
本州(神奈川県以西)から、
四国、九州、対馬に分布。
幼体で越冬し、
成体が姿を現すのは、5月から7月。
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ボディの大きさは約1cm。
座頭虫の中では、大型だけれど、
脚は、座頭虫としては短めらしい。
個人的には、可愛いとは思えないけれど、
まあ、珍しいモノを拝めた!
と、言うところかな。
お次は、フタスジモンカゲロウ。
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前回は、私の頭よりも高い所にいて、
まともに撮ることが出来なかったけれど、
今回は目の高さにいてくれた。
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クリクリの黒い目が可愛い。
オスの方が目が大きいらしい。
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成虫は、透明の翅に黒い筋が目立つ。
実は今回、とても後悔したことが・・・
別のフタスジモンカゲロウを見つけた。
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翅が透明ではなく、
全体に白っぽくて、なんか弱々しい。
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羽化仕立ての成虫なんだろうと思った。
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ところが、あとで調べていて、
このカゲロウたちの独特な生態を知った。
カゲロウ目の幼虫は水中で生活し、
何回もの脱皮を行い成長。
蛹にはならないまま羽化。
羽化したものは亜成虫と呼ばれる。
この亜成虫は、飛び立って後、
別の場所で改めて脱皮を行い、
そこで初めて真の成虫になる。
亜成虫は成虫とほぼ同形であるが、
翅が不透明であるなどの違いが見られ、
性的には未成熟。
翅が伸びた後に脱皮する昆虫は他にいない。
つまり、この2匹目は、
亜成虫だったのでは?ってこと。
帰り間際に見つけた3匹目。
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地面近くの草にしがみついていた。
朝見た2匹目より、
しっかりしているな~と思った。
翅にも透明感が出てきているし・・・
朝見た2匹目が、
時間が経ってこうなったのかも、
とも思った。
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でも、たぶんこの個体は、
亜成虫が脱皮した直後の成虫!
写真を撮っている時には、
全く気付かなかった。
葉っぱの下に、
白い脱皮殻らしきモノがあることに・・・
あ~、なんという不覚!
翅が伸びた後に脱皮する昆虫は他にいない。
この貴重な瞬間を、
見ることが出来たのかも知れないのに、
その生態を知らなかったばっかりに、
残念なことをしてしまった。
あ~あ、
ミッションふたつクリア出来たと思ったら、
また新たなミッションが・・・