大垣駅の改札を入り、ホームに降りる。これもエレベータやエスカレータを探すことを優先していたら見つかるのだろうけれど、ホームに早く降りることを考えて階段を降りました。左足でしか体重を移動させられない身には長い階段です。5番線という一番北側のホーム。ホームはだだっ広い印象。大垣夜行で東京へ行った40年前と変わらない印象です。大垣始発の新快速に乗って出発、気が付くと室内にエアコンが入っています。今日は暖かい日なのでしょう。
高架の岐阜駅に到着。ここは長良川温泉に泊まるのに降りた経験があるのがえーと35年くらい前でしょうか。それから、2014年の夏に岐阜から多治見まで行くのに高山本線に乗り換えた記憶があります。「ドクター東海」を見かけました。
大垣駅前よりもずっと道行く人たちが多いように思いますが、ここもなんとなく時代に取り残されたような印象です。岐阜県で一番人口が多いのが県庁所在地の岐阜市、次が大垣市だそうです。考えてみると、東海道新幹線の駅は岐阜でも大垣でもなく、岐阜羽島。岐阜県民からすれば不本意だったかもしれませんね。
しかし無責任な発想ですが、新幹線がやって来なかったから、変わらずに済んだものもあるような気もします。時代についていくことだけが良いというものでもありますまい。
岐阜駅前で寄ってみたいのは展望階。高層ビルの43階が無料の展望階になっているらしいという情報がありました。高いところと無料って引き込まれていきます。煙とナントカですよね、高いところが好きなのは。その名を岐阜シティ・タワー43というらしい。岐阜駅前にある商業・住居複合の超高層ビルの最上階を岐阜市が所有し、無料開放しているそうです。きっと、木曽三川や名古屋まで見えるはず。だんだん疲れの見えてきた右足を杖で元気づけながら行ってみました。
高速エレベータで一気に43階まで。土曜日の割に人はほとんどいませんでした。東側と北側の景色がよく見えます。南側と西側は展望レストランの窓になっているらしい。しばらく晴れ続きだったので空気が淀んで遠くが見えないのが残念ですが、航空自衛隊岐阜基地や木曽三川公園の138パークタワーもよく見えます。黄昏時にここから町を見下ろしたいものだと思いながら、下りのエレベータに乗ったことです。ところが2014年に岐阜駅のホームで撮った写真を見直すと、このタワーがしっかり写っている。えっ?このときにすでにあったの?と確認すると、このタワーの開業は2007年だそうです。地元の人たちにとっては「いまさらの」展望会だったわけだ。
今度は名鉄に乗って名古屋を目指そう。35年くらい前に名鉄名古屋-名鉄岐阜間にのって以来です。快速特急に乗りました。ロングシートに座ることはできましたが、やはり杖が収まる場所がない。約30分で名古屋着。混雑するホームから改札口に向かうのに、エレベータもありますが、名鉄名古屋駅くらい大きくなると需要に供給が追いついていないように感じます。私のような臨時的?に足の悪い人ばかりでなく、子ども連れ、高齢者、荷物の多い人はエレベータを使いたくなりますよね。では、エスカレータか。エスカレータに吸い込まれていく客の流れを見ていると、杖を持った者が流れを乱すと大変なことになると思ってしまいます。結局、一歩ずつ階段を歩くことになりました。時間をかければできないことは何もない。
名古屋へ行って食べたかったのはきしめん。やはり、東のほうの汁は口に合わないなと思うものの、その土地のものを食べられたことを嬉しく思います。
近鉄名古屋駅の改札まで降りる時も人に迷惑をかけない階段をゆっくり降りることになりました。たまたま怪我をして杖を使って出かける経験をしました。もっと年をとって、杖を使っても階段が上り下りできなくなった時は、都会へのお出かけはできなくなるなと感じたことです。
杖と装具を相棒に、相棒足が不自由になって鉄道に乗るとどうなるかの体験をしました。これまで考えたこともなかった経験になりました。
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