和歌山市内で好きなところはと尋ねられたら、雑賀崎や和歌浦辺りと答えます。加太も好きですが、養翠園辺りから和歌浦辺りの落ち着きと優雅さは加太にない雰囲気だと、よぅ知らんのに思っています。
雑賀崎の山の上に灯台があってクルマで灯台の傍まで行けると知ったので、中華そばを食したあと行ってみました。山の上の道は先へ行くほど細くなって、最後は車一台がどうにか通れる道が200mほど。灯台の横にクルマを停めます。ここは私有地のようでもあり、観光客相手と思われる昔ながらの飲食店があり、駐車料金がいくらとか書かれています。しかし料金を払おうにも平日のことでお店も閉まっており、払いようもありません。
灯台と書けば、高さが何十メートルかある白亜の塔をイメージしますが、この雑賀埼灯台は展望台のついでに作りましたという様子の灯台です。海に突き出た岬のてっぺんにある灯台で、ウィキペディアによれば灯台の高さは海水面から75.7mあるそうです。長い間、和歌山周辺の船を導いてきた灯台かと思っていたら、できたのが1960年という比較的若い灯台なのだそうです。和歌山市が展望台を作るときに、「ほならついでに灯台も」と海上保安庁が作ったって。
灯台は61歳になるけれども灯台横の展望広場は2019年に整備されたと書かれています。紀ノ川河口あたりから加太付近、その向こうの友ヶ島、さらに淡路島まで見えます。足元には番所庭園を上に載せた番所の鼻、連なるように大島、双子島。左を向くと、有田辺りからマリーナシティ辺りまでも見える。
風の強い、雲の多い日でした。トンビが何羽か風に抗うように飛び、大海原を漁船が一艘。眺めのいいところです。灯台を訪れる人が一人二人。
海辺によく似合うのは水仙。それからカタバミの黄色い花。
心が落ち着く雑賀埼灯台でした。
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