ぶろぐのおけいこ

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田中陽希と車寅次郎 青根ケ峰へ行こう(2)

2020-07-12 18:40:31 | PiTaPaより遠くへ

 スクーターに戻って、林道を上へ奥へと走っていきますが、青根ケ峰あたりを越えても舗装路はまだまだ続く。この林道はほぼ尾根の上をどこまで行くのだろう。しかも道路上の案内を見ていると、吉野町から川上村に入ったと思ったらすぐ、黒滝村と案内が出てくる。尾根は町村の境界線が引かれるのですぐ別の村になるのですね。地図で確認をするとこの林道は、大峰山の奥駈道と並行するように走り、大天井岳の下にある五番関トンネルから、川上村に下りたところの道路に合流するらしい。ここから、川上村の高原や天川村の洞川まで走れるなら楽しいな。

 林道吉野大峰線。どこまで走ってもきりがないので、Uターン。30年前のあたりに戻ってくる。

 このなだらかな辺りを青根ケ峰というのだろうと思っていたら、登山者用の案内板はその峰はこちらにあるといいます。スクーターを置いて歩いてみました。山道を大きな倒木がふさいでいます。台風の通過で倒れたのでしょうね。

 スクーターからほんの数分でとうちゃこ。木立の中のその場所が青根ケ峰だそうです。『グレートトラバース3』のサイトを覗くと、田中陽希さんは2018年の夏、第48座目となる山上ケ岳(いわゆる大峰山)の登頂を終えて、大峰奥駈道を吉野に向かい、途中、青根ケ峰を通ったように記してあります。へぇ、私が立っているここを通ったんだ!

 誰もいません。誰にも会いません。退屈になって下りる。途中、金峯神社の近くに駐車スペースがあって、道路の上に展望台が作られていました。スクーターを置いて寄ってみます。吉野山の北側方面がよく見えます。同じ吉野町ながら、吉野川の北にある山。正面に竜門岳。そんなに高い山ではありませんが、これまた、田中陽希氏が、『グレートトラバース3』で登頂しています(第49座目)。

 折角スクーターで稼いだ標高なのにもったいないと思いながら、「背」の道路を下っていく。高城山展望台というのがあるらしいので、スクーターを置いて行ってみました。ほんの200mほど歩くと展望台です。クルマは入れないはずなのですが、展望台の建物の横に軽トラックが一台停まっていて、地元のおじさん二人が屋根の下でお昼寝をしていました。作業の合間の休憩なのでしょう。こちらの展望台からは、北西の方面、大淀町から葛城山方面がよく見えます。麓から吹き上げる風が心地よい。山のむこうに白っぽい人工物。メガソーラーです。何年か前に、吉野に巨大な太陽光発電システムを作ったというニュースがありましたが、このことだったんですね。

 さらに下って、花矢倉展望台と案内があったのでスクーターで乗り付けてみました。右も左も斜面ばかりの吉野の「背」に、幼稚園の運動場ほどの平らな土地。懐かしさをそそる茶屋もあります。しいたけ飯が名物らしい。そして、展望台というだけあって、この運動場の下は崖状になっているらしく、吉野山としてよく写真で見る風景が見えます。ゆるやかにメインストリートが下り、その向こうに蔵王堂が見える、あの風景です。この風景なら、桜や紅葉の季節にはドル箱になるのでしょう。駐車一台1500円という文字が残っています。今はシーズン外れの平日。茶屋は閉じられて人の気配もありません。それをよいことに、好きなようにスクーターを移動して写真を撮る。風景を独り占めです。

 またまた下って、蔵王堂も通過。前回、勝手神社のところで曲がってしまったばっかりに、青根ケ峰に行くつもりが下市町に出てしまったのでした。おっと、勝手神社の前のつくだに屋さん。これって、『男はつらいよ 寅次郎物語』(第39作 1987年)で寅と秋吉久美子さんが逗留していた旅館。旅館の主は笹野高史さんだったと思います。八木屋翠山荘という名の宿だったようです。

 ところで、吉野には一度だけ宿泊した記憶があります。昭和の終わりごろ、研修(勉強)のため辰巳屋という屋号の宿に泊まった記憶があるのですが、今はそんな屋号がないみたいです。銅の鳥居のすぐ下にあったことは調べがつきましたが、今は建物そのものが使われていないようです。八木屋翠山荘といい、辰巳屋といい、今は旅館としては使われていない。時の流れを感じてしまいますね。

 そして、七曲りあじさい園を過ぎて、この前来たとき、わらび餅を食べた八十吉さん。

 とりあえず、吉野の青根ケ峰に行くというミッションは完了しました。よし、次は前回、道を間違えて行ってしまった下市町の才原…と思ったところで今日は時間切れ。またリベンジを残して帰らねばならなくなりました。でもいいんです。課題があるからまた次にいつか行ってやろうと思うのですから。  


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