立石公園はガイドブックに載っていた公園。夕日を見るポイントだそうです。3年前に買ったガイドブックで、去年もそれを持参して来ているのに、立石公園の存在に気づいたのは今回でした。本なんて持っているだけで読んでいないものですね。上諏訪駅の東側から山を登って行くのですが、観光客用に作った道路でもないので住宅の中を走っていかなければなりません。慣れない人は注意しましょう。到着したものの駐車場の台数が限られていてクルマを停められなかったということもあるかもしれません。カップルや犬の散歩の人、また三脚を立てた本格的なカメラマンもいます。今日は平日ですが、ガイドブックに載るくらいですから、休日は人であふれるかもしれません。
正面に沈む太陽。その下は諏訪湖。なかなかいい配置ですが雲の具合がよくない。昨日が雨だったはずですから空気も澄んでいい写真になるに違いないと期待したのに、空気の澄み具合よりも雲の様子がよくありません。昨年撮影にやってきた高ボッチ高原を探すと、あのあたりできないかという見当もつきました。麓から聞こえてくる音は電車の走行音。上諏訪駅に入る列車も見えます。
しかし、残念ながら夕日を撮るような空模様にはなってくれませんでした。日没後もはじらく待ってはみましたが夕焼けといえるほど焼けず、諦めて麓に戻りました。
例によってスーパーに入ります。またお酒売り場。昨夜と違いここは長野県。ワイン売り場で発見をしました。ナイアガラという品種を原料にした塩尻ワインがありました。隣にはコンコードという品種のワイン。
実は、昨年塩尻にやってきたときに、道端の葡萄販売所でナイヤガラに出会いました。試食してみると、甘くて香りが強くておまけに安い。買って帰りました。10房で1000円だったように記憶します。帰りの道中は車内が葡萄の甘い香りで包まれてとても幸せでした。今回も買って帰るぞと意気込んでいるところです。ただ、残念なことにワインもまた甘口らしい。甘口の酒は自分には合わないなと…
今夜の「宴会」用の食料と明日の朝ごはん用の食べ物を買ってスーパーを出ました。でも、ナイヤガラを使ったワインがあるという発見をしたのはとてもうれしいことでした(帰ってから近所の量販店で探してみると、ナイアガラのワインは幾種類か置いてありました)。
お風呂は昨年、私の勘違いから入り損ねた塩尻の「センチュリーひまわり」にリベンジしたいなと思っていたのですが、諏訪まで来たので、「片倉館」に入ることにします。ここは30年以上前に一度入浴しています。学生時代の後輩Kくんに、諏訪に行ったら片倉館へと教えてもらったのです。浴槽には玉砂利が敷いてあったことと、お湯が深かったことを覚えています。
すでに辺りは暗い。クルマを停めて建物の周りを歩いてもこの洋館の姿はほとんど思い出せません。声の大きな元気な受付のお姉さんに迎えられて入っていきます。昭和初期の建築という古さがサマになっていて雰囲気。「テルマエ・ロマエ」を思い出させます。調べてみたら、この映画のロケにも使われているようですが、真面目に映画を見ていないのでよくはわかりません。脱衣場にも洋室にもほんの数人。千人風呂というのは少々大げさですが、広い風呂をほとんど貸切。優雅なことでした。映画といえば、片倉館の片倉財閥。「犬神家の一族」の犬神家のモデルだという話もあります。あの映画のおどろおどろしさ。インパクトがありました。白い仮面、佐平翁の寝室にある襖の彼岸花。ヨキコトキク。スケキヨとアオヌマシズマ。大野雄二のテーマ曲もすぐに思い出せます。偉大な映画ですね。
そしてこの片倉館の駐車場の反対側にある諏訪市美術館の建物も趣あるものですが、元片倉紡績の施設だそうです。
片倉館を後にして塩尻峠を越え、私の「定宿」?である道の駅「小坂田公園」に向かいます。湖畔を走り始めるとホテル「紅や」が。まだ20代だったころ、東京に住んでいた友達が、「諏訪湖まで遊びに来た」と何度かワインを送ってきてくれたことを思い出しました。その贈り元に「紅や」と書かれていました。彼女は今や立派な社長。何十年かぶりにお会いしてみたいものです。
塩尻峠を越えて、坂を下ったらお宿にとうちゃこ。
昨夜の経験を生かして寝床を作り、今度は運転席で一人宴会。明け方寒くないように、首回りの防寒も完了、足を伸ばせるように助手席の背もたれをやや前にして、おやすみなさい。
(ついしん)
最近わかったのですが、長野県の「信州ふるさとの見える(丘)」に立石公園が認定されたそうです。高ボッチ高原も同様に認定。「信州ふるさとの見える(丘)」を訪ねる旅をしてみたいものだと思いました。
(つづく)
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