社会人から教員に ~40代後半での教員採用試験体験記~

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平成31年度一次合格発表の分析

2019-08-20 23:34:00 | 教員採用試験
8月13日(月)に発表があった、「平成31年度東京都公立学校教員採用候補者選考(32年度採用)第一次選考合格者受験番号一覧」について分析します(都教委HPでの掲載は本日17時で終了)。一次合格された方は8月24・25日・9月1日の指定された1日で第二次選考の面接が、実技試験のある教科を受験されている方は者は9月8日に実技試験がありますね。本ブログの中心読者層だと想定している社会人経験者特例選考で受験されている皆様は選考方法Dですので、面接は9月1日に予定されています。私は教採での面接は協調性と熱意のバランスが大事だと思っており、受験される方々が実力を十分発揮されることを祈念しております。

そして毎年申し上げておりますが、一次不合格だった方々は、なぜそうなったかの分析が大事です。放置して改善しないと、来年の合格が難しくなってしまいます。今年も応募者数が減少(1,190名減)し、一次倍率は、大幅に下がった昨年度よりもさらに下回ったのですから。

というわけで、従来と同様の手法でに平成31年度の社会人特例受験者の一次試験合格者数と一次試験合格倍率」を校種・教科別に推測しましたので下記掲載します(小学校~中高保体まで)。なお、これはあくまで「私的考察」であり、かつ、数字はある程度前後に幅のある「概数」となりますのでご注意ください。

「平成31年度都教採・社会人特例受験者の一次合格者数・倍率推測<一般受験>」
<倍率=受験番号で推定した合格者数/受験番号の最後で推測した応募者数>
※( )内は昨年の推測数

小学校:50(59)人、1.7(1.4)倍 <1,687(1,740)人、1.3(1.3)倍>

中高国語:5(11)人、2.2(1.6)倍 <267(242)人、1.9(2.4)倍>

中高地歴:8(4)人、3.3(3.8)倍 <190(160)人、3.6(4.6)倍>

中高公民:1(5)人、5.0(3.0)倍 <43(64)人、6.0(4.0)倍>

中高数学:10(2)人、2.5(3.0)倍 <314(306)人、2.0(2.3)倍>

中高物理:2(1)人、2.0(1.0?)倍 <79(83)人、1.9(2.0)倍>

中高化学:1(2)人、2.0(2.0)倍 <91(85)人、2.0(2.4)倍>

中高生物:1(1)人、1.0?(4.0)倍 <73(65)人、2.4(3.3)倍>

中高英語:8(16)人、1.8(2.8)倍 <291(298)人、1.7(1.8)倍>

中高音楽:3(16)人、1.3(2.8)倍 <90(69)人、1.7(2.2)倍>

中高美術:3(1)人、1.3(1.0?)倍 <75(29)人、1.8(9.3)倍>

中高保体:1(0)人、2.0(-)倍 <260(209)人、4.2(5.6)倍>

<参考:一次試験全体の応募者数ベースでの倍率(応募者数/一次合格者数)>
今年度2.16倍(12,271/5,661)、昨年度は2.38倍(13,461/5,649)

本ブログでは一次試験の分析を平成26年度まで行っており、昨年度(平成30年度)から再開しました。一次試験全体の応募者数ベースでの倍率(応募者数/一次合格者数)は、平成25年度は3.22倍(20,298/6,307)、平成26年度は3.16倍(19,162/6,072)、昨年度は2.38倍(13,461/5,649)<2018/8/22の記事では2.05倍(11,577/5,649)と書きましたが、間違っており、お詫びして訂正します>、今年度は2.16倍(12,271/5,661)でした。一次合格者の数の推移に比べて応募者数の減少は激しく、平成25年度比で約4割減で、倍率は約1倍下がりました。中でも社会人経験者特例での小学校から中高保体までの一次試験合格者数(推測)の減少は、全体の応募者数減少割合よりはるかに大きく、なんと平成25年度比で87%もの減少です(平成24年度648人、平成25年度700人、平成26年319人、昨年度118人、今年度は100人を割り込んで93人)。

昨年度からの大幅な試験制度の変更で、教員免許を持つ優秀な社会人(ここでは民間企業勤務者や、教員以外の公務員等の意味)が東京都の教員を目指ささなくなることを危惧していましたが、どうやらその心配は的中してしまったようです。

昨日の事+α

2019-07-19 06:06:00 | 教員採用試験
昨日、京都アニメーション様のスタジオが放火されて多くの方が亡くなり、また、負傷されました。大変残念です。亡くなられた方々は、さぞ無念だったことでしょう。ご冥福をお祈りいたします。そして負傷された方々の早期御回復を願っております。

昨夜は2年次の先生方と1学期の打ち上げを行いました。一緒に働く同僚たちと、1学期の苦労をねぎらい合う宴席を行える幸せをかみしめました。夏休みは夏休みでいろいろな学校行事や夏季講習や三者面談などのスケジュールがありますが、ひとまずヤレヤレです。

14日の日曜日は、平成31年度東京都公立学校教員採用候補者選考(32年度採用)の選考区分A・C・Dの方の第一次選考がありましたね。受験された方の手応えはいかがでしたでしょうか。一次の合格発表は8月13日、一次を受けた方々の第二次選考(面接試験)は8月24日・25日、9月1日。毎年申し上げておりますが、一次は受かったと想定して二次の準備をしておかないと間に合いません。合格を目指される方々のご健闘を祈念いたします。

平成32年度採用応募状況分析

2019-07-01 02:15:00 | 教員採用試験
前回のブログから2か月以上がたち、元号が平成から令和に変わりました。令和最初の書き込みになります。令和の時代もよろしくお願いいたします。

この間に勤務校では体育祭が行われるとともに、教育実習生が例年より多くやってきて、さらに指導教官の仕事もあったため、大変な忙しさでした。体育祭で大きな問題はなかったこと、教育実習生の研究授業等が、まあいろいろありましたがとりあえず終わったこと、期末テストの作成のヤマをこえたことなどから、久しぶりにブログのことを思い出しました。

さて、今回のメインは、6月14日に発表された平成31年度東京都公立学校教員採用候補者選考(32年度採用)応募状況の分析です。
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/press_release/2019/release20190614.html

今年度の応募者総数は12,271人で、1,804人もの大幅減だった昨年よりさらに1,190人も減少し、応募倍率(採用見込数に対する応募者の割合)は、3.9倍の低倍率だった昨年よりさらに下がって3.8倍となりました。校種別では、小学校全科(理科・英語コース含む)の応募者数は3,762人で、昨年度より444人(10.6%)減、応募倍率は2.4倍(昨年度2.7倍)、中高共通の応募者数は5,827人で、昨年度より479人(7.6%)減、応募倍率は採用見込者数が減ったため微増して5.2倍(昨年度5.0倍)、特別支援学校の応募者数は816人で、昨年度より87人(9.6%)減、応募倍率はこちらも採用見込者数が減ったため微増して5.1倍(昨年度4.8倍)でした。

過去12年の全体倍率推移は、平成21年度採用6.4倍 平成22年度採用7.8倍 平成23年度採用8.1倍 平成24年度採用6.7倍、平成25年度採用6.7倍、平成26年度採用9.5倍、平成27年度採用6.2倍、平成28年度採用6.0倍、平成29年度採用7.1倍、平成30年度採用5.7倍、平成31年度採用は激減して3.9倍、そして今年度はさらに減って3.8倍。2年連続の記録的な低倍率です。特に小学校の倍率2.4倍はいよいよ心配になるレベル。

原因としては、民間企業の採用状況が(数字上は)非常に良く、空前の売り手市場である点、教員の仕事の不人気さ(教員の仕事がブラックであるという報道が繰り返されています)、そして昨年も指摘した社会人特例の試験科目増加(昨年度より、論文と適性検査に加え、教職教養と専門教養の試験が課されました)などが考えられます。

とはいえ、毎年書いている「倍率が低いからといって油断は禁物。実力上位層の数はあまり変わらないかもしれない。」という注意は今年も変えるつもりはありません。中高共通や特別支援学校の採用見込者数は昨年より減っていますし。選考区分A・C・Dの方の1次試験は7月14日(日)。良い成果が得られることをお祈りしております。

9年目の春と任用制度

2019-04-08 01:20:00 | 教員採用試験
教員9年目の春を迎えました。昨年の春は卒業クラス担任であるとともに新1年次主任&担任だったので非常に多忙でしたが、今年は2年次主任&担任だけ(?)なので、1年前ほどの慌ただしさはありませんでした。勤務校は5年目となり、もうベテランの域です。

さて、実は4月から主任教諭という職になりました。東京都の教員の任用制度では「国公私立学校の正規任用教員又は臨時的任用教員としての教職経験が通算して8年以上(ただし都教職経験が継続して2年以上)、年齢30歳以上60歳未満」の教員が主任教諭選考を受験できます。詳しくは下記の「東京都教育員会 教員の任用ページ」をご参照ください。
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/staff/personnel/screening/assignment/about.html

この3月末で都の教諭経験が丸8年・年齢55歳である私は有資格者になったということで昨年夏の主任教諭選考試験を受け、合格したというわけですね。これで給料表の「職務の級」が2級から3級に上がるので、どのくらい給料が増えるのか少し楽しみです。繰り返しますが、少し、ね。

それでは今年度は56歳になる私は、最短であればどこまで昇任できるのか、先程ご紹介した東京都教育員会 教員の任用ページ」を見て考えてみましょう。来年度に私は「主任教諭歴2年以上、34歳以上58歳未満」という条件を満たす(主任教諭歴2年、年齢57歳)ので4級職選考を受けることができます。これに受かると「主幹教諭あるいは指導教諭」になれます。給料表は3級から4級に上がります。

その上を目指す場合、教育管理職選考を受けることになりますが、私の年齢では受験資格を得ることができません。教育管理職選考Aは「主任教諭歴2年以上」で受けられますが「年齢は44歳未満」、教育管理職選考Bは「主任教諭歴2年以上46歳以上54歳未満」ですので最初から年齢オーバー。教育管理職選考Cは「主幹教諭・指導教諭歴3年以上、50歳以上60歳未満」ですが「主幹教諭・指導教諭歴3年以上」を満たす年度には私は60歳となるため、やはり年齢オーバー。現行制度が続く限り、私が最高に昇任できるのは4級職まで、ということがわかります。

というわけで、民間企業から転職して都の教員を目指す皆さんで、校長や副校長などの管理職を目指す場合は、私よりずっと若い時点でチャレンジされることをおすすめします。

※今回もまたまた「宇宙よりも遠い場所」の学校現場的考察はお休みです。申し訳ありません。

平成30年度社会人特例合格者数・倍率分析

2018-10-14 09:31:00 | 教員採用試験
10月12日に平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(31年度採用)第二次選考の合格発表がありました(「平成30年7月豪雨」の影響で実施を延期した神戸会場は含まず)。合格された皆様、おめでとうございます。

今年度の全体の採用倍率は昨年度から1.6倍も下がって2.8倍(昨年は4.4倍、一昨年は4.7倍)と3年続けて減少し、この10年間で最も低い採用倍率になりました。内訳は、小学校は昨年度2.7倍からなんと2倍を切って1.8倍、中高共通は昨年度7.1倍から2.8倍も下がって4.3倍、特別支援学校は昨年度4.2倍から1.4倍下がって2.8倍。この倍率大幅低下の要因としては、民間企業の求人好調が継続していること、「教員はブラック労働である」という見方がさらに広がったこと、今回から実施された「改善策」が影響したことなどが考えられます。(「改善策」については、本ブログでは2018.06.11記事「平成31年度採用、応募者大幅減!」の後半追記部分で記載)

というわけで、今年度の社会人特例受験者の合格者数と倍率(応募者数ベース)を推測しましたので掲載します。推測手法と注意点はこれまでとほぼ同じで、応募者数の推測も「一次合格者の最後の受験番号に統一」しています。( )内に昨年の推測数値も入れました。

社会人特例合格者数は、そもそも社会人特例での応募者数自体が大幅に減っていますので、当然、昨年より大幅に減少しています。全体の応募者数も倍率も大幅減という結果を受け、このまま今回の「改善策」を続けるのか、何らかの変更を行うのか、注目されます。

「平成30年度東京都教採(29年度採用)・社会人特例受験者の合格者数・倍率推測<一般受験>」
※( )内は前年の推測  ※倍率は応募者数(推測)ベース  

小学校全科:26(46)人、3.2(5.3)倍 <915(516)人、2.6(4.5)倍>

中高国語:4(15)人、4.5(5.7)倍 <93(75)人、6.3(8.8)倍>

中高地歴:2(13)人、7.5(9.3)倍 <66(29)人、11.2(29.3)倍>

中高公民:1(2)人、15.0(26.5)倍 <23(8)人、11.0(34.1)倍>

中高数学:2(14)人、3.0(6.9)倍 <127(91)人、5.5(8.3)倍>

中高物理:1(0)人、1.0(-)倍 <33(10)人、5.1(16.6)倍>

中高化学:0(2)人、-(14.0)倍 <35(16)人、5.7(11.1)倍>

中高生物:0(3)人、-(10.0)倍 <26(9)人、8.2(24.6)倍>

中高英語:8(19)人、5.6(6.7)倍 <145(86)人、3.7(7.2)倍>

中高音楽:0(2)人、-(4.7)倍 <30(8)人、5.0(24.7)倍>

中高美術:1(1)人、1.0(10.0)倍 <29(11)人、4.0(10.6)倍>

中高保体:0(6)人、-(18.5)倍 <87(53)人、13.4(21.8)倍>

小中音楽:1(2)人、3.0(7.5)倍 <35(26)人、5.5(8.8)倍>

小中美術:1(3)人、7.0(6.3)倍 <25(25)人、4.1(4.7)倍>

小中高家庭:2(4)人、1.0(4.8)倍 <18(16)人、7.5(6.4)倍>

中学技術:2(2)人、2.0(3.5)倍 <17(16)人、1.9(2.3)倍>

高校情報:2(1)人、6.5(18.0)倍 <2(1)人、7.5(29.0)倍>

高校商業:0(2)人、-(4.0)倍 <0(7)人、-(8.1)倍>

高校工業機械:1(0)人、4.0(-)倍 <2(1)人、2.0(11.0)倍>

高校工業電気:1(2)人、4.0(3.5)倍 <2(2)人、9.5(7.0)倍>

高校工業建築:0(1)人、-(4.0)倍 <1(0)人、6.0(-)倍>

高校農業園芸:1(0)人、1.0(-)倍 <0(3)人、-(5.5)倍>

高校農業畜産(昨年なし):0人、-倍 <0人、-倍>

特支小学部:2(8)人、4.0(4.8)倍 <62(40)人、3.0(4.8)倍>

特支中技術:0(0)人、-(-)倍 <3(3)人、1.3(2.0)倍>

特支中高国語:1(1)人、1.0(10.0)倍 <6(6)人、4.5(3.8)倍>

特支中高社会:1(0)人、4.0(-)倍 <5(2)人、12.6(39.5)倍>

特支中高数学:0(5)人、-(1.8)倍 <7(7)人、2.4(2.8)倍>

特支中高理科:0(2)人、-(2.0)倍 <5(3)人、1.8(3.0)倍>

特支中高英語:0(3)人、-(4.3)倍 <1(5)人、17.0(4.8)倍>

特支中高保体:0(0)人、-(-)倍 <5(5)人、17.2(16.6)倍>

特支小中高音楽:1(2)人、1.0(3.5)倍 <10(5)人、2.8(3.6)倍>

特支小中高美術:1(1)人、3.0(8.0)倍 <5(3)人、3.0(4.7)倍>

特支小中高家庭:2(2)人、1.0(3.5)倍 <6(3)人、1.2(2.3)倍>

特支理療:0(0)人、-(-)倍 <0(0)人、-(-)倍>

養護:2(3)人、2.0(29.3)倍 <47(25)人、13.8(28.2)倍>