社会人から教員に ~40代後半での教員採用試験体験記~

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今日は都教採発表日

2018-10-12 05:06:00 | 教員採用試験
公私ともに忙しい時間を過ごし、本ブログの更新が滞っているうちに、夏休みはとっくに過ぎ去り、生徒たちが頑張った文化祭も盛況のうちに終わり、アニメ「あずきちゃん」の同人イベントで個人誌を発行したりしているうちに10月も中盤となりました。という似た感じの書き出しの記事が続いているのは、どうも最近疲れが抜けにくくなったからでもあります。睡眠時間を削ることが以前よりもできなくなり、「トシを感じます」と年上の副校長にボヤいたら、「夏が暑すぎたせいですよ」と言われました。なるほどそういう考え方もあるのですね。

さて今日は平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(31年度採用)第二次選考の合格発表日です。受験された方々はドキドキされていることでしょう。8年前の私もそうでした。受験された本ブログの読者の皆様の合格をお祈りしております。合格発表後には例年通り社会人特例の合格倍率等を考察しようと思っています。実は私もある試験を夏に受験し、その結果を待っている身ではあるのですが、8年前ほどはドキドキしていません。教員採用試験ほどは人生に影響がないからです。とはいえ合格した方がありがたいことは確かなので、本ブログの読者の方々もよろしければ私の合格をお祈りください(笑)。

なお、今回も「宇宙よりも遠い場所」の学校現場的考察はお休みです。申し訳ありません。アレを書くのには相当時間とパワーを要するもので・・・。


平成30年度一次試験分析

2018-08-22 06:25:00 | 教員採用試験
公私ともに忙しい時間を過ごし、本ブログの更新が滞っているうちに、夏休みも後半となりました。今月前半には転学・編入学募集があり、二学期から新しい生徒たちを迎えることになりました。クラスの生徒たちは文化祭の企画準備のためほとんど毎日登校し、だいたいの目途はをつけたようです。なかなか頼もしい姿でした。

プライベートでは、アニメ「宇宙よりも遠い場所」の聖地の一つであるシンガポールに夫婦で旅行し、楽しい時間を過ごしました。シンガポールは世界史や地理の教科的にも非常に興味深い国であり、授業で使える資料写真も多く撮影することができました。6月に米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が会談を行ったセントーサ島にも行ってきましたよ。また、同アニメの前半の舞台である群馬県館林市に聖地巡礼を行ううちに、館林のいくつかの商店主さんと親しくなり、交流の輪と見聞とを広めています。

さて今回は「宇宙よりも遠い場所」の学校現場的考察はお休みして、8月6日(月)に発表があった、「平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(31年度採用)第一次選考合格者受験番号一覧」について分析します(都教委HPでの掲載はすでに終了)。一次合格された方々の多くは先日8月18・19日に第二次選考を受験されたと思います。いかがでしたでしょうか。また、本ブログの中心読者層だと想定している社会人経験者特例選考で受験される皆様と、一般選考の一部の皆様の第二次選考(面接)は26日に予定されています。実力を十分発揮されることを祈念しております。

一次不合格だった方々は、なぜそうなったかの分析が大事です。それを行って改善しないと、来年の合格が遠くなってしまいます。特に今年の一次倍率は、次に記述するように大きく下がったのですから。

というわけで、従来と同様の手法でに平成30年度の社会人特例受験者の一次試験合格者数と一次試験合格倍率」を校種・教科別に推測しましたので下記掲載します(小学校~中高保体まで)。昨年度は分析しなかったので、今年の倍率だけです。なお、これはあくまで「私的考察」であり、かつ、数字はある程度前後に幅のある「概数」となりますのでご注意ください。

「平成30年度都教採・社会人特例受験者の一次合格者数・倍率推測<一般受験>」
<倍率=受験番号で推定した合格者数/受験番号の最後で推測した応募者数>

小学校:59人、1.4倍 <1,740人、1.3倍>  

中高国語:11人、1.6倍 <242人、2.4倍>

中高地歴:4人、3.8倍 <160人、4.6倍>  

中高公民:5人、3.0倍 <64人、4.0倍>

中高数学:2人、3.0倍 <306人、2.3倍>  

中高物理:1人、1.0?倍 <83人、2.0倍>

中高化学:2人、2.0倍 <85人、2.4倍>  

中高生物:1人、4.0倍 <65人、3.3倍>

中高英語:16人、2.8倍 <298人、1.8倍>  

中高音楽:16人、2.8倍 <69人、2.2倍>

中高美術:1人、1.0?倍 <63人、1.8倍>  

中高保体:0人、<209人、5.6倍>

本ブログでは一次試験の分析を平成26年度まで行っており、一次試験全体の応募者数ベースでの倍率(応募者数/一次合格者数)も分析していました。平成25年度は3.22倍(20,298/6,307)、平成26年度は3.16倍(19,162/6,072)で、今年度は2.38倍(13,461/5,649)<2018/8/22の記事では2.05倍(11,577/5,649)と書きましたが、間違っており、お詫びして訂正します>でした。一次合格者の数の推移に比べて応募者数の減少は激しい(約4割減)ものがあり、当然、倍率は約3倍から約2.4倍に下がっています。社会人経験者特例での小学校から中高保体までの一次試験合格者数(推測)は、平成24年度648人、平成25年度700人、平成26年319人と推移し、今年度はなんと118人まで減少しました。

今年6月11日の記事で記述した通り、今回の大幅な試験制度の変更で、教員免許を持つ優秀な社会人(ここでは民間企業勤務者や教員以外の公務員等の意味)が東京都の教員を目指ささなくなったのではないかと思われます。この制度変更により特例ではなく一般で受けても同じだと考えた人が多くなった、ということならまだいいのですが、社会人特例の応募者だけでなく、都教員全体の応募者自体が大幅に減少しており、非常に心配です。

平成31年度採用、応募者大幅減!

2018-06-11 06:41:00 | 教員採用試験
またもや前回のブログから20日がたちました。この間に勤務校では体育祭が行われ、1年生たちはとても元気に頑張りました。「先生、楽しかった!」という笑顔が何よりです。驚くくらい多くの保護者の方々においでいただけたこと、学校全体として大きなケガをする生徒がいなかったこと、今年はご近所からの苦情がなかったことなども喜びです。

さて、今回は連載企画「リアル学年主任による『宇宙よりも遠い場所』の学校現場的考察」はお休みして、6月8日に発表された平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(31年度採用)の応募状況の分析です。
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/press_release/2018/release20180608.html

平成最後の選考となる今年度の応募者総数は13,461人で昨年より1,804人減少し、応募倍率(採用見込数に対する応募者の割合)は、一昨年度(7.1倍)より大幅に下がった昨年(5.7倍)より、さらに大幅に下がって3.9倍となりました。校種別では、小学校全科(理科・英語コース含む)の応募者数は4,206人で、昨年度より311人(6.9%)減、応募倍率は2.7倍(昨年度3.6倍)、中高共通の応募者数は6,306人で、昨年度より1,136人(15.3%)減、応募倍率は5.0倍(昨年度9.7倍)、特別支援学校の応募者数は903人で、昨年度より82人(8.3%)減、応募倍率は4.8倍(昨年度5.5倍)です。

過去11年の全体倍率推移は、平成21年度採用6.4倍 平成22年度採用7.8倍 平成23年度採用8.1倍 平成24年度採用6.7倍、平成25年度採用6.7倍、平成26年度採用9.5倍、平成27年度採用6.2倍、平成28年度採用6.0倍、平成29年度採用7.1倍、平成30年度採用5.7倍ですので、3.9倍という今年度は記録的な低倍率です。あまりに低すぎ、いろいろな点で心配になるレベルです。民間企業の採用状況が(数字上は)非常に良く、空前の売り手市場であるからだと思われます。

昨年は「倍率が低いからといって油断は禁物。実力上位層の数はあまり変わらないかもしれない。」と書きましたが、それは今年も変えるつもりはありません。合格を目指している方々は低倍率に惑わされず、自分の実力を高めていってください。良い成果が得られることをお祈りしております。

(以下、2018.06.11 22:07追記)
 と、一時は書いたのですが、この応募者大幅減および倍率大幅低下の原因は他にありました。平成29年(2017)6月22日に公表された「東京都公立学校教員採用候補者選考の改善策について(報告書)」の内容が今年度の選考に反映されたからです。これにより「第一次選考において、原則、全ての受験者に教職教養、専門教養及び論文」が課され、つまり社会人経験者も一次試験でこれまでの論文と適性検査に加え、教職教養と専門教養の試験を受けなくてはならなくなりました。
 さらに社会人経験者の職務経験が昨年度までの「過去10年で常勤の職で継続3年以上あるいは通算5年以上」から、「平成30年3月31日までに通算して2年以上の勤務経験」&「勤務経験は常勤、非常勤(パート、アルバイト)であることを問いません」に変わりました。常勤で2年勤めたって「3年もたなかった」と言われるのに、2年以上どこかでアルバイトした経験があれば社会人経験者って(笑)。
 これでは、教員免許を持つ優秀な社会人(ここでは民間企業勤務者や教員以外の公務員等の意味)が東京都の教員を目指さなくなりますね。8年前の私だったら、この条件でチャレンジしたかどうか非常に疑問です。試験勉強の負担の大きさや社会人経験の判断基準の緩さから考えて「割に合わない」と判断した可能性もあります。事実、応募者大幅減および倍率大幅低下という現実は、少なくとも今年受験を考えた方々は、今回の変更を「改善」ではなく「改悪」だと判断したことを示していると思います。

(以下、2018.06.11 22:15追記)
 今回の変更は昨年から発表されており、本ブログの主旨から考え、もっと以前から話題にするべきでした。業務多忙、次男の大学受験、趣味のアニメで超傑作が誕生したことによるファン活動の楽しさ等に気を取られ、この件について取り上げられなかったことを反省しております。

(2018.06.12 03:27 「平成31年度採用の応募状況」より改題)



今年度の社会人特例合格者数・倍率分析

2017-10-19 04:00:00 | 教員採用試験
10月13日に平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(29年度採用)の合格発表がありました。合格された皆様、おめでとうございます。昨年は分析をさぼってしまいましたが、今年は時間が取れましたのでやってみました。

今年度の全体の採用倍率は4.4倍(昨年は4.7倍、一昨年は5.0倍)と2年続けて減少し、私の記録が確かならば、この10年間では平成24年度の4.5倍を下回り、倍率低下が大きく問題視された平成21年度に次ぐ2番目に低い採用倍率になりました。その要因としては、民間企業の求人好調が継続していること、「教員はブラック労働である」という見方が広がったこと、などが考えられます。東京都の教育庁が平成29年6月22日に発表した報道資料
(<ahref="http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/2017/pr170622c.html">http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/2017/pr170622c.html
によれば、本年度の応募倍率は過去最低(5.7 倍)と危機的な状況だということで、今後、受験者確保のために様々な取り組みが行われるようです。

というわけで、今年度の社会人特例受験者の合格者数と倍率(応募者数ベース)を推測しましたので掲載します。推測手法と注意点はこれまでとほぼ同じで、応募者数の推測も「一次合格者の最後の受験番号に統一」しています。( )内に昨年の推測数値も入れました。

今年は地歴の社会人特例合格者が昨年より4倍以上に増え、当然倍率も大きく下がったようです。一般受験の合格者は減っていますので、社会人特例で優秀な人が多く受験したのかもしれません。

「平成30年度東京都教採(29年度採用)・社会人特例受験者の合格者数・倍率推測<一般受験>」
※( )内は前年の推測  ※倍率は応募者数(推測)ベース  

小学校全科:46(58)人、5.3(4.9)倍 <516(526)人、4.5(5.0)倍>

中高国語:15(15)人、5.7(7.3)倍 <75(45)人、8.8(16.2)倍>

中高地歴:13(3)人、9.3(50.0)倍 <29(39)人、29.3(25.1)倍>

中高公民:2(2)人、26.5(25.5)倍 <8(4)人、34.1(75.8)倍>

中高数学:14(17)人、6.9(6.0)倍 <91(76)人、8.3(10.9)倍>

中高物理:0(3)人、-(8.0)倍 <10(12)人、16.6(15.4)倍>

中高化学:2(4)人、14.0(7.8)倍 <16(20)人、11.1(10.7)倍>

中高生物:3(0)人、10.0(-)倍 <9(7)人、24.6(35.6)倍>

中高英語:19(33)人、6.7(4.4)倍 <86(108)人、7.2(5.8)倍>

中高音楽:2(1)人、4.7(11.0)倍 <8(22)人、24.7(8.9)倍>

中高美術:1(2)人、10.0(6.0)倍 <11(10.9)人、10.6(9.7)倍>

中高保体:6(7)人、18.5(18.7)倍 <53(45)人、21.8(27.0)倍>

小中音楽:2(1)人、7.5(22.0)倍 <26(37)人、8.8(6.3)倍>

小中美術:3(2)人、6.3(10.5)倍 <25(37)人、4.7(4.1)倍>

小中高家庭:4(1)人、4.8(12.0)倍 <16(7)人、6.4(20.0)倍>

中学技術:2(1)人、3.5(4.0)倍 <16(22)人、2.3(2.1)倍>

高校情報:2(1)人、6.5(18.0)倍 <2(1)人、7.5(29.0)倍>

高校商業:0(2)人、-(4.0)倍 <0(7)人、-(8.1)倍>

高校工業機械:1(0)人、4.0(-)倍 <2(1)人、2.0(11.0)倍>

高校工業電気:1(2)人、4.0(3.5)倍 <2(2)人、9.5(7.0)倍>

高校工業化学(昨年なし):4人、3.8倍 <0人、-倍>

高校工業建築(昨年なし):1人、4.0倍 <0人、-倍>

高校農業園芸:0(0)人、-(-)倍 <2(3)人、5.5(4.0)倍>

高校農業食品:0(0)人、-(-)倍 <0(1)人、-(1.0)倍>

特支小学部:8(7)人、4.8(6.1)倍 <40(38)人、4.8(5.1)倍>

特支中技術:0(0)人、-(-)倍 <3(4)人、2.0(2.0)倍>

特支中高国語:1(1)人、10.0(12.0)倍 <6(4)人、3.8(8.5)倍>

特支中高社会:0(1)人、-(42.0)倍 <2(1)人、39.5(74.0)倍>

特支中高数学:5(2)人、1.8(2.0)倍 <7(13)人、2.8(1.5)倍>

特支中高理科:2(0)人、2.0(-)倍 <3(10)人、3.0(1.8)倍>

特支中高英語:3(1)人、4.3(7.0)倍 <5(8)人、4.8(3.3)倍>

特支中高保体:0(2)人、-(6.5)倍 <5(2)人、16.6(11.8)倍>

特支小中高音楽:2(2)人、3.5(6.5)倍 <5(6)人、3.6(6.0)倍>

特支小中高美術:1(1)人、8.0(7.0)倍 <3(5)人、4.7(3.2)倍>

特支小中高家庭:2(0)人、3.5(-)倍 <3(5)人、2.3(1.2)倍>

特支理療:0(1)人、-(3.0)倍 <1(0)人、2.0(-)倍>

特支自立:2(2)人、1.0(1.5)倍 <0(0)人、-(-)倍>

養護:3(6)人、29.3(16.7)倍 <25(32)人、28.2(24.3)倍>

今年度の採用見込者数

2016-06-27 03:34:00 | 教員採用試験
昔からイチロー選手のファンで(マリナーズ時代、シアトルまで見に行ったくらい)、今年は以前のような活躍ぶりで嬉しく感じています。自分の持つ特質を徹底的に研ぎ澄ましたプレースタイルで素晴らしい成果を出していること、そして実力を最大まで発揮できるように周到に準備するところなど、プロの職業人として見習いたいところが多く、尊敬しています。実はこの文章も彼の出場試合を見ながら書いている次第で、機会があればマイアミに見に行きたいなぁ、と思っています。

さて、6月9日に平成28年度東京都公立学校教員採用候補者選考考(29年度採用)の応募状況が発表されました。
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/2016/pr160609d.html

今年度の応募者総数は16,501人で昨年より864人減少したものの、採用見込数が昨年度(2,885人)より550人減って2,335人となったたため、応募倍率(採用見込数に対する応募者の割合)は、昨年度(6.0倍)より上がって7.1倍になっています。校種別では、小学校全科(理科・英語コース含む)の応募者数は4,851人で、昨年度より112人(2.3%)減、応募倍率は4.3倍(昨年度4.1倍)、中高共通の応募者数は8,017人で、昨年度より525人(6.1%)減、応募倍率は10.3倍(昨年度8.5倍)、特別支援学校の応募者数は1,059人で、昨年度より131人(11.0%)減、応募倍率はなんと21.2倍(昨年度6.3倍)です。

過去9年の全体倍率推移は、平成21年度採用6.4倍 平成22年度採用7.8倍 平成23年度採用8.1倍 平成24年度採用6.7倍、平成25年度採用6.7倍、平成26年度採用9.5倍、平成27年度採用6.2倍、平成28年度採用6.0倍ですので、今年度はこの9年間では4番目の倍率となりました。その中でも、今年度は中高共通と特別支援学校の採用見込者数が大幅に減少しており、来年以降もこの傾向が続くのかどうか気になるところです。

とはいえ、どんな倍率であっても、イチロー選手のように自分の持つ特質を徹底的に研ぎ澄まし、そしてその実力を最大まで発揮できるように周到に準備した人は受かる確率が高くなります。第一次選考は7月10日(日)。受験する方々、どうぞがんばってください。