※追記
BBCの記事が、その時に状況を一番リアルに伝えています。会談前の記者が見ている前の挨拶交換の段階で口論と言うよりケンカが始まり、米側からゼレンスキーは退去するように言われてそのまま退出したと言う事のようです。これを記者団が見守る中で、そしてテレビが世界に報道している中で起きました。その場にいた人は、唖然茫然だったようです。ゼレンスキーは、ホワイトハウスに呼び出されてアメリカの正副大統領とケンカして、それを世界に放送されて、その後すぐに事実上ホワイトハウスから追い出されたと言う事です。
つまり、トランプ政権はゼレンスキーを見放したことを世界に報道するためにホワイトハウスに呼び出した事になります。トランプ政権としては鉱物協定はそのための「釣り餌」程度に考えていたのでしょう。ゼレンスキーに衆人環視の場で「お前は、首だ!」と宣告するための場であったようです。これほどトランプ政権がゼレンスキーに対して怒りを持っていたのは、多分そうだろうとは思っていましたが、非常に驚きました。
世界を核戦争のリスクに晒したゼレンスキー(とバイデン)に対するトランプ氏の怒りは非常に激しいものでした。欧州がゼレンスキーを支持・支援しようとトランプ政権は、ゼレンスキーが大統領でいるならウクライナから完全に手を引くだろうと思います。その宣言と言えます。
BBC
ホワイトハウスで激しい口論 ウクライナとアメリカ大統領の間で何が
https://www.bbc.com/japanese/articles/cy9dvl3w570o
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アメリカとウクライナの会談は不調に終わり、ゼレンスキーは鉱物協定に署名せず帰国しました
。会談開始前の記者会見から激しい応酬(=口論)が始まり、最悪の雰囲気で始まったようです
。最初から双方とも折り合う心算はなかったようです。
ゼレンスキーの方は、いつもの通り張ったりとケンカ腰で臨み、売られたケンカをバンス氏が買
って、トランプ氏が更に酷くしたと言う流れで、まあゼレンスキーも何をしに行ったんでしょうね
❓
ゼレンスキーは、良くこのような無礼なケンカ腰の交渉をします。自分に反対する者を、こうし
て非難して排除してきました。これまでは、バイデンさんの絶対の支持がありましたから、それ
でも相手が引くしかありませんでした。相手がアメリカの正副大統領では、さすがに無理でした
・と言うことかと思います。
これには伏線があり、トランプ第1次政権時代に遡ります。当時、トランプ氏はハンター(バイデン息子)疑惑を追及するためウクライナに調査を依頼しました。ゼレンスキーは事実上、調査に協力しませんでした。その後、米民主党にトランプ氏を売り弾劾決議案可決のネタを提供しました。
また、ウクライナ紛争に関してトランプ氏が「自分が大統領なら戦争は起きなかった。自分なら戦争を直ぐ終わらせる」と言うような発言に対して、「ここに来て現実を見てくれ!」的な発言で応酬を繰り返してきました。大統領選期間中にハリス氏に有利な行動を取り、米共和党から批判を浴びた事もありました。
要は、バイデンさん絶対支持、トランプ否定のような言動を繰り返してきました。トランプ氏だけでなく共和党の多くの議員もゼレンスキーに不快感を持っています。だから2023年秋には共和党下院は、ウクライナ支援予算の審議をボイコットして予算案の可決は翌年まで持ち越された経緯が、あります。この時まで、ウクライナへの武器とし資金供与は無償供与だったはずです。この時、予算議決の条件としてローン形式にする事をバイデン氏が妥協したと思います。
簡単に言うと、ゼレンスキーはトランプ氏に土下座して詫びを入れないと許して貰えないような伏線があります。
更に悪いことに、ここ1週間ぐらいの間にもトランプ批判を繰り返して来ました。だから私はゼレンスキーはワシントンに行かないだろうと思っていました。しかし、フランスのマクロン氏にトランプ氏と会談するよう強く勧められたようです。マクロン氏は、その前にホワイトハウスでトランプ氏と会談して、出来うる限りの執り成しをしています。自分で直接会って何とかしろ・と言う事であったのだろうと思います。
ゼレンスキーは、見事にケンカを売って全部、ぶち壊して帰って行きました。そんな事なら最初から行かない方が、マシだろうと思います。張ったりを利かせれば、何とかなる・程度に考えていたのかもしれません。喧嘩屋ゼレンスキーの面目躍如でした。見栄っ張りのゼレンスキーらしいとは言えます。
しかし、これでトランプ政権のウクライナ対応も明確になりました。
最初からゼレンスキーが到底飲めない無理難題的「鉱物協定」を押し付けていたのは最初から妥協を期待していたのでは無く断らせるためだろうと思います。断れば、アメリカのこれまでの支援に対して一切報いが無い事になります。有償であれ無償であれ、これまでバイデン政権時代にバイデン氏がウクライナに提供した武器資金の金額は巨額です。バイデンさんは頭脳の正常性を疑われていますから、そこに付け込んでゼレンスキーが巨額の金を騙し取ったような構図があります。ヨーロッパの方は、多くがローン形式になっているようです。この点から見てもバイデン氏の供与のやり方は不可解な点があります。
そして息子ハンター氏のウクライナ疑惑があります。ここに巨額の無償供与と来ては、疑われない方が、おかしいでしょう❓
トランプ政権は、バイデン氏とゼレンスキーの金銭関係について最初から疑っていると言う事です。だから、かなり多めの現物(鉱物など)で担保を取ろうとした経緯があります。これにセレンスキーが応じれば、アメリカはこれまで供与した資金の担保が得られます。しかし、これをトランプ氏が期待していたとも思えません。いかにも重大事に見せかけて本当の目的は❓
ワシントンに誘き寄せてゼレンスキーにケンカを売らせて❓思いっきりケンカして❓
分かりましたね。
ウクライナ支援を停止する大義名分を作るのが目的でしょう。
いきなりやっては世間の納得は得にくいと思います。アメリカの提供した巨額の資金担保をゼレンキーが断ったとすれば納税者であるアメリカ国民には、支援停止の十分な説明になります。だからホワイトハウスでゼレンスキーにケンカを売らせる必要がありました。
ホワイトハウスでアメリカ大統領にケンカを売ってしまえば、アメリカ国民はウクライナ支援の気分など消し飛ぶでしょうね❓
おそらくトランプ政権の仕掛けた罠に見事にハマったゼレンスキーは、今後はトランプ政権側は追放に動くでしょう。ゼレンスキーが大統領の間は、びた一文出さないと思います。元々「ヨーロッパが全部やれ!」と言っています。
バイデン民主党と組んでトランプ潰しに協力してきたヨーロッパに対するトランプ氏の怒りは相当なものだろうと思います。
ゼレンスキーと反抗的なヨーロッパの一部の国を、まとめて切り捨てるのだろうと思います。ゼレンスキーは、ホワイトハウスに行ってその仕上げをして帰りました。
トランプ氏としては、ゼレンスキーを切り捨てる大義名分が立って、「良かった!」と言った処では、ないか・と思います。
当面はウクライナ支援はストップしてゼレンスキー追放に動くような気がします。
バイデン批判キャンペーンも始まりましたね❓
ハンター・バイデン疑惑追及の機運も出てきました。
今後もアメリカとウクライナのネタには注目です。
個人的には一大疑獄事件に発展するのを期待しています。
何しろ2014年クーデターからウクライナ紛争までの一連の出来事は、怪しすぎます。
疑惑の総合商社のように「個人的には」見ています。
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「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27