2024.05.2
アウディーイウカ北の突破口は拡大、ロシア軍がアルハンヘルズケに
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/breakthrough-north-of-audiiuka-expands-russian-forces-invade-archanherzke/
航空万能論の管理人が作成した地形図
https://grandfleet.info/wp-content/uploads/2024/05/Avdiivka_Direction_2024_0502.webp
この地図を見ると分かりますが、オチェレティネOcheretyneを制圧したロシア軍は、現在北西方向のノヴォオレクサンドリウカNovooleksandrivkaを攻撃中です。
ここが陥落するとその更に北西にヴォズドヴィジェンカVozdvyzhenkaがあります。
ここが陥落するとその先が幹線道路のT-0504です。
この道路をロシア軍が遮断すると❓
ドネツク州西部のウクライナ軍の補給基地ポクロウシクPokrovskから東にある(主にドネツク州北側)ウクライナ軍の各拠点が補給路(兵站)を失います。
アウデイーイウカの北側に位置する場所です。
一方、チャシブ・ヤールChasiv YarとコンスタンチノフカКостянтинівкаをロシア軍が制圧すると❓
北部のウクライナ軍の補給基地であるクラマトルスクКраматорськからの補給路を遮断されます。
幹線道路H-20が通っているのがコンスタンチノフカКостянтинівкаです。
これが実現すると、アウデイーイウカの北側のウクライナ軍の各軍事拠点は、2方向の補給路(兵站)を失い補給困難に陥ります。
それだけではなく、幹線道路T-0504の南側とH-20の東側に位置するエリアは、大きく包囲されることになります。
補給路を失い包囲されれば❓
その前に撤退するか、包囲されて降伏するしかありません。
こうなれば、現在バフムト方面のロシア軍とゴルロフカ:Горлівка方面のロシア軍の西への進撃を防いでいる防衛ラインがなくなります。
ウクライナ軍が強力なアウデイーイウカ市街の要塞を失った後は、ロシア軍が自由にアウデイーイウカ市街の西と北に進撃しています。ウクライナ軍は、その進撃を止めることが出来ません。
同じ状況が、バフムト~コンスタンチノフカКостянтинівкаの西側と北側で、ゴルロフカ:Горлівкаの西側で起きます。
つまりウクライナ軍のドネツク州の北側の防衛ラインが無くなると言うことです。
ドネツク州の北側には、ハルキウ州にそれなりのウクライナ軍の防衛ラインは、あります。
現在のドネツク州の双方の勢力圏の境界線のうち大雑把に北側半分が、ロシア軍の西への進撃を防げないと言うことです。
ウクライナ軍が、どの地点で防衛ラインを準備しているのかはよく分かりませんが、相当ドネツク州はロシア軍が西に進撃できる状況が生まれます。
チャシブ・ヤールChasiv Yarの防衛は、ウクライナ側もほぼギブアップ状態のようですから、以上の状況が時間の問題で起こります。
戦争はすぐには終わらない・とか・ウクライナ軍がやや劣勢だ・と言うレベルは、とっくに通り越しています。
ドネツク州の北半分は、ドニプロ川まで行かないと無理でないのか❓のレベルにあると思います。
ロシア軍が考えているのは、大体このようなことでないか❓と思います。
それなのにウクライナ軍の方は、随分のんびりしているように見えます。ロシア軍が、ドニプロ川まで行けば気が付くのでしょうけれど❓
(クリンキーやザポリージャ戦線で戦力の無駄遣いをしている余裕など、無いはずなんですけれどね❓)
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次④
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27