ここまで泥沼化してしまえば、目途は立てにくくなりました。去年は、アメリカの多連装ロケット砲ハイマースの供与が、かなり決定的な影響をもたらし、その後ウクライナ軍が反撃に出て、今の前線の位置で膠着しています。
一応、軍事評論家と元外交官のコラムニストが話をしていますが?
ウクライナ戦争はいつまで?「3年目が見えてくる」その理由 小泉悠×河東哲夫
THE END OF AN ENDLESS WAR
2023年4月11日(火)19時45分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/04/post-101298_1.php
20世紀の戦争で比較できるのは、朝鮮戦争を想定していました。ウクライナ紛争ほどに大きな局地戦は、それ以外にないと言う事情によります。
確かに優秀とは言えませんが、ロシア軍は30万人程度の人員を確保してウクライナに派兵していると思います。数が多い分、そう簡単には行かないと言うことでしょう。
西側がどの程度、近代的な戦車や歩兵戦闘車、装甲車、自走式150ミリりゅう弾砲などの大型の大砲、それに必要な砲弾やミサイル。これらを提供し続けられるかです。特に戦車は数が必要です。合計で300両から400両程度の西側の戦車を供与できれば、かなりウクライナ軍は優勢に戦いを継続できるかもしれません。
そうできなければ、かなり気の長い話になるのかもしれません。来年は、アメリカの大統領選挙もありますし、ロシアも予定通りなら大統領選挙です。
そして、ロシア以外の国から見るとロシアは、かなり異質な国です。その理由を書いた対談です。
経済無知で「謎の世界観」を持つプーチンらKGB出身者たち 河東哲夫×小泉悠
2023年4月7日(金)21時05分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/04/post-101296.php
要は、今のロシアの権力構造は、旧KGB出身者たちが占めているわけです。そこに特殊な雰囲気があるそうです。つまり、トップは正しく命令を下せばそれは実行されると単純に信じ込んでいるのだそうです。
だから、理屈も損得も兵士や装備の損害も一切無視するのだそうです。簡単に言うと、ロシアが戦争に勝てないようにするロシア以外の全員が悪いと考えるようです。
究極の情報組織主体の形式主義(官僚主義)独裁と言うべきものが出来上がっています。要は間違った人は存在せず下された命令は実行されると認識しています。説明しても上手くいかない不思議な組織です。
だから、戦争はウクライナが負けるかロシアが負けるまで終わりません。あるいは、ロシアの独裁者がスターリンのように何らかの理由で急死するなどです。終わる理由が、これしかないから、だらだらと長引くかもしれないと言う対談の内容でした。