ニジェール軍政、米との軍事協定を破棄 「極めて不公平」
2024.03.17 Sun posted at 13:44 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35216606.html
二ジュールについては、何回か取り上げました。
ここ数年、連続して旧フランスの植民地だった国で連続してクーデターが起きて政権が変わりました。
西側からの情報が多いので、クーデターを起こした側が悪いことになっています。
しかし、旧フランスの植民地だった国でクーデターが起きるのには、理由があるはずです。
旧植民地支配に近い構造が残っていたのであろうと思います。
何年か前からISISがアフリカに浸透し、イスラム過激派のテロに悩む国が増えました。
クーデターが起きた国々は、大体こうなっています。
それに対しフランスやアメリカは有効な支援が出来ませんでした。このことがクーデターのきっかけになっているようです。
クーデターを起こした国々の多くは、有効なイスラム過激派のテロ対策を求めています。
それを提供できる国は、ロシアしかありません。
ロシアの悪名高い軍事会社のワグネルの本当の仕事は、ウクライナで戦争することではなくロシア政府を代行して、主にテロ対策を求める国々にロシア政府が提供する武器を支援したり軍事指導をすることです。時には、実際に戦闘に参加します。
要は、アメリカやフランスの軍隊よりはるかに効果が高いから進出が求められる側面があります。
ワグネルの以前のオーナーが少し「あこぎ」な副業もやっていたので、そっちの悪名が高いですが実際にはロシア政府の軍事サービス代行が、本当の仕事です。多少汚れ仕事もします。
ワグネルの部隊は、オーナーが事故死したあとアフリカ部門はロシア軍が経営する別の民間軍事会社に吸収されました。ロシアがアフリカで提供する軍事サービスの需要は多いと言うことです。
正規軍では、このようなよろず屋的小回りの利くサービスが出来ません。そこでワグネル的民間軍事会社の需要があると言うことです。
その意味で単に金で動く傭兵とも違います。
ニジェールなど3カ国、西アフリカ共同体脱退 地域緊張高まる恐れ
2024年1月29日午前 9:53 GMT+92ヶ月前更新
https://jp.reuters.com/world/security/B7GXGLHXC5MNTD3UAU25XLT6DE-2024-01-29/
これに対し欧米は、親欧米の西アフリカ諸国経済共同体を使いニジェールの革命政権に圧力をかけました。
隣国のマリとブルキナファソがニジェールを支援し、一時は西アフリカ諸国経済共同体と3国の局地戦が起きる可能性が危惧されましたが、今のところ回避されています。
二ジュールとしてはアメリカ軍を追い出したいのですが何しろアメリカ軍は強いですから戦争覚悟で追い出すわけにもいきません。やんわりと嫌がらせをしながら退去を促しています。
二ジュールとしては、ロシアに支援を求めたいのですがアメリカとの関係を清算しないと何かと介入されたり嫌がらせをされたりするのが分かり切っていますので、穏便にやっているわけです。
こうして見てくるとアメリカやフランスもアフリカで何をやっているのか、怪しいですね❓
嫌われて追い出されると言うことは、現地の傀儡政権を通じて不当利得を得る的な何かを長年やっているのだろうと思います。
そうでなければ、旧フランスの植民地から独立した国でばかり最近軍事クーデターが頻発する理由は考えられません。
最近浸透してきたイスラム過激派のテロと戦うには、フランスやアメリカを追い出してロシアの支援を仰ぐしかないのだろうと思います。
中国やロシアがアフリカで比較的支持される理由は、経済的収奪を目的としないからだろうと思います。
欧米だと、「もろ」経済的収奪が目的になります。
そういうことをやっていると段々、第三世界から排除される時代のようです。
※関連記事目次
項目「アフリカと中東」の目次①
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/8e2281cde3859a8659b62d9f1680c9d2