2024.09.22
ロシア軍が全方位で前進、特にクピャンスクとクラホヴェが危機的状況
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-advance-in-all-directions-especially-in-kupyansk-and-krahove/
ポクロウシクPokrovsk方面ではロシア軍は小休止状態にあります。あまり活発ではありません。
クラスノホリフカKostyantynivkaの西では活発に攻撃しています。
これまでロシア側とウクライナ側の戦況図が大きく違っていました。ロシア側の戦況図にウクライナ側が合わせたので、ロシア軍が大きく前進していることが確認されました。
ウクライナ側DEEP STATEの戦況図の更新が遅いのはゼレンスキーに対する配慮だろうと思います。
つい最近、こんなコメントを出しています。
『ロシアのウクライナ東部攻撃リスク低下、越境攻撃が奏功=ゼレンスキー氏』
2024年9月20日
https://jp.reuters.com/world/ukraine/B2B3NSEOLNJLVMLRQ5QBTFFP5I-2024-09-19/
ゼレンスキーは「クルスク侵攻作戦が成功して東部戦線のロシア軍の攻撃が弱まった」と繰り返し主張しています。
実際は⇒「クルスク侵攻作戦は頓挫し、東部戦線ではロシア軍の攻撃が強まった」
まるで正反対の主張をしています。
これに対する配慮です。
しかし、いつまでも嘘を書いていても仕方ありませんから戦況図を更新しました。
クラスノホリフカKostyantynivka西の双方の主張が一致しなかった場所はロシア軍の支配地になっています。
そしてホストレHostreとマクシミルヤニフカ(ウクライナ支配地)の間をロシア軍が西に進出しました。
こうなるとホストレHostreのウクライナ軍は補給を失っており、撤退するしかないと思います。
撤退しなければ、やがて包囲されます。
その北にあるウクラインスクUkrainskは既にロシア軍が制圧しています。ウクラインスクUkrainskのロシア軍が進撃する方向は、二つあります。
西のツクリネTsukuryneか南のヒルニクHirnykです。
クラスノホリフカKostyantynivka西のロシア軍が、ホストレHostreの南を西に進撃したと言うことは、ホストレHostreの制圧を狙っているようです。
ロシア軍の目標は大きな東西に長い貯水池の南のクラホヴェKurakhoveではないようです。
大きな東西に長い貯水池の北側にあるヒルニクHirnykの制圧を優先していると思います。
これは、ルートE-50を超えてヴォブチャ川Vovcha River沿いを南に攻めているロシア軍の攻撃と一致します。
やはり大きな東西に長い貯水池の北側のヴォブチャ川Vovcha River沿いの制圧が優先目標でしょうね。
クラホヴェKurakhoveは南ドネツクのウクライナ軍の補給の一大基地ですが、もう補給基地としての機能を失っていますのでロシア軍は、急ぐ必要はないわけです。
ロシア軍が大きく占領地を広げたポクロウシクPokrovskの南側の地域を占領してポクロウシクPokrovsk方面の占領地を安定させようという手堅い作戦です。
クラスノホリフカKostyantynivkaの方からロシア軍が動き始めたのでロシア軍の優先目標が、はっきりしました。
大きな東西に長い貯水池(カホフカ貯水池)の北側を面的に西に進撃するのだろうと思います。
最終的にはセリダブSelydoveの南側まで進出してセリダブSelydoveを北と南から大きく包囲することを狙っているのではないか・と思います。
ウクライナ側が考えていることとロシア側が考えていることは、スケールの大きさが違います。
ロシア軍は、中部ドネツクと南部ドネツク全域を制圧する事を目標に広範囲で作戦計画を遂行しているように見えます。
セリダブSelydoveを防衛する、ポクロウシクPokrovskを防衛する、と言うような拠点単位で考えているからそれ以外の所をロシア軍に徐々に削られています。
と言ってクルスク戦線に多くの兵力を投入してしまったウクライナ軍は、ドネツク戦線に送る予備部隊が枯渇しています。
ゼレンスキーがクルスク戦線に拘りクルスク攻撃を続行している以上、ドネツク戦線は現状のまま放置するしかありません。
これがゼレンスキーの主張する成功です。
どうにも、なりませんね❓
他の戦場は、今回省略。
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27