ウクライナ軍、ザポリージャ戦線に精鋭部隊投入か…「チャレンジャー2」戦闘車両装備
2023/08/18 23:05
https://www.yomiuri.co.jp/world/20230818-OYT1T50238/
記事の後ろ半分の出来が悪すぎたのでコキ下ろして、中身を書くのを忘れていました。
ザポリージャ戦線も南ドネツク戦線と同じで進撃速度はごく遅いです。理由はロシア軍の防御網が分厚く強力なためです。
かなり前にザポリージャ州ロボティネ村Robotyneを攻撃中でした。ウクライナ軍の攻撃の起点であるオレホボОріхів(オリヒウOrikhiv)からルートT-0408を南に少し下った位置にあります。
2023年7月29日 7:04
ウクライナ南部・ザポリージャ戦線の詳細な解説<2023年7月
https://smcb.jp/diaries/9101048
この記事を書いている時点では、攻撃中で現在新規の強襲旅団を投入したと言うことは、ロボティネ村Robotyne付近は完全にウクライナ軍が制圧したことになります。つまりロシア軍の防御網の拠点であるトクマクТокмакの外郭防衛ラインは、突破していると思います。
理由は、英国供与の「チャレンジャー2」は数がそれほど多くなくウクライナ軍にとっては貴重な戦車です。その代わり戦闘力には定評があります。その貴重な戦車を前線に投入する理由は、外郭防衛線の次の第1次防衛ラインを攻略するためだと思います。
ここまで行くと「竜の歯」と呼ばれる対戦車妨害物が設置されています。これを押しのけて進撃するには、「チャレンジャー2」が最も適した戦車です。1度に2個くらいは軽々と押しのけて進みます。
そして貴重な戦車を投入する以上は、周囲の砲撃陣地など戦車を攻撃できるような武器を備えた陣地は破壊済みだと思います。
つまり、英国供与の「チャレンジャー2」を装備する新規の部隊を投入したのは、本格的に第1次防衛ラインを攻撃するためだと思われます。第1次防衛ラインを突破することに成功すれば、トクマクТокмакを守る第2次防衛ラインは、トクマクТокмакの北5km程度の位置にあります。
ここまでウクライナ軍が進出すると、トクマクТокмакは155ミリ榴弾砲の射程圏内に入ります。安全に砲撃できるという意味です。そうなれば、トクマクТокмакの軍事施設、備蓄倉庫などは完全に破壊されます。
つまりロシア軍は、その時点でこのエリアの補給と指揮の拠点を失うことになります。補給のなくなったこのエリアの防御網にいる兵士たちは、後方に後退するしか方法がなくなります。
ウクライナ軍は、次の広域の防御網まで進撃することが可能になります。
トクマクТокмакから目標の1都市のメリトポリМелітопольまでは、地図上で目測すると50kmくらいの距離です。トクマクТокмакからは、ルートPー37を利用してベルジャンシクБердянськに進撃することも出来ます。ウクライナ軍がトクマクТокмакを攻略すると、ザポリージャ州では複数の進撃路が開けてきます。
トクマクТокмакをめぐる攻防が、南部戦線の今後の帰趨を左右する状況が生まれつつあります。地図を改めて見てみるとトクマクТокмакは、要の位置にあります。ここをどちらが制するかで状況は、大きく変化すると思います。そしてウクライナ軍の本当の狙いも分かるように思います。
トクマクТокмакをウクライナ軍が奪還に成功すれば、本格的な反撃作戦が始まるのではないかと思います。
最近、盛んにアメリカ筋がかく乱情報らしき情報を流しています。「メリトポリの近接都市の奪還さえ難しい」
果たして、そうなのかどうか?
私の推測は書きません。
ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/