2024.05.9
ロシア軍がヴェセレ方向で前進、ローテーションのないウクライナ軍部隊は限界か
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-advance-in-the-direction-of-vesele-is-ukrainian-troops-without-rotation-at-their-limit/
2024.05.8
ロシア軍は東部戦線のほぼ全てで前進、南ドネツク方面でも攻勢を開始
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-forces-advance-on-almost-all-of-the-eastern-front-and-begin-offensives-in-south-donetsk/
もう北国のウクライナ東部でも地面が固まり大型の戦闘用車両が行動しやすくなりました。それに合わせて東部戦線の全域でロシア軍の攻撃が活発になりました。
どこが・と言うことではなく主な戦闘地域全域です。
南は南ドネツク戦線から北はハルキウ州クピャンスクまでです。
これまで余り動きのなかったバフムト戦線北側でも若干のロシア軍の前進がありました。
もとろん塹壕戦ですから前進したと言っても距離にすると地図で見れば微々たるものです。
しかし、これまでロシア軍の進撃を防いでいたウクライナの強力な防衛陣地が次々と制圧されています。このような強力な陣地や防衛線がどこまでもあるわけではありません。
一つづつ削られていくと、やがてなくなります。
無くなるとアウデイーイウカ戦線北部のオチェレティネOcheretyne周辺で見られたように一気に周辺の拠点が制圧されます。
そのようなロシア軍の大きな前進が、今後東部戦線全域で起きると思います。
ロシア軍が大きく占領地域を広げたアウデイーイウカ戦線ではロシア軍は、占領地域の整備と防衛ラインの構築をしていると思います。アウデイーイウカ市街は、ドネツク制圧の大きな軍事拠点になると思います。ほぼ廃墟ですからそれを基地化するには時間はかかると思います。しかし、ここに大きな軍事基地が出来れば、全方面に補給が可能になります。その意味でアウデイーイウカ市街は「ヘソ」に当たります。
そしてアウデイーイウカ市街から周辺を完全に制圧する事でロシア軍は、このエリアのウクライナ軍の防御網を完全に破りました。相当、西と北まで後退しないとウクライナ軍は新しい防衛ラインを構築するのは難しいと思います。
アウデイーイウカ郊外の支配地を拠点にドネツク全域の前線をフラット化することが出来るようになりました。こうするだけでロシア軍の支配地は、かなり西に広がります。
今、ロシア軍がやっているのは前線のフラット化です。突出部を作らず面的に西に押し広げて行こうという考えだと思います。
そして航空万能論の記事にもありますが、1年以上ローテーション(部隊の交代)なしで戦闘を続けてきたウクライナ軍の部隊には、精神的にも肉体的にも限界が来ていると思います。
しかし兵力不足を放置してきたウクライナ軍には、交代できる部隊がありません。
危ない戦場に他の戦場から部隊を引き抜いて増援に送り込みます。引き抜かれた地域が弱体化して、またそこでもロシア軍の前進があります。
ほぼ「モグラ叩き」状態で、各個撃破されているような現状です。
もうウクライナ軍に出来ることは、かなり後方に強力な防衛ラインを形成して、その新しい防衛ラインまで戦術的撤退をしてそこでロシア軍の前進を阻むしか方法はないと思います。
そうしなければ孤立した各部隊が防衛ラインの内側に入ったロシア軍に各個撃破されて、東部戦線のウクライナ軍は壊滅すると思います。
ウクライナ軍の参謀本部を見ているとその認識と危機感がありません。うすらボケ~っとその日暮らししています。
何故なら❓
予備兵力の生み出しようがあるからです。
今となっては必要のない、ヘルソン州のクリンキーの戦場、攻撃がとん挫したザポリージャ戦線、南ドネツク戦線から元の位置まで撤退すれば、その攻撃用の部隊が予備に回せます。
それだけで3~5万人の兵員と武器が、危機的な東部戦線に回せます。
全くそうしようとしません。
負けるべくして負けています。
西側の武器が少々届こうと、勝てるはずがありません。
このままウクライナの参謀本部が無策を続ければ、秋にはロシア軍がドネツク州全域を制圧すると思います。
ウクライナ軍の負け具合が酷ければ、もっと広くなると思います。
こんな事は、西側のメデイアは書きたくても書けないと思います。散々戦争継続を煽り立てている以上、書けないでしょう❓
しかし、私が見るところ現状はこのようなものだと認識しています。
東部戦線全域でロシア軍が進撃しているようでは、もうどうにもなりません。どうにもならないのにウクライナ軍の参謀本部は、この現状を放置しています。
どうなるかは、考えなくても明らかだと思います。
軍事的知識など必要ありません。
普通に考えれば、確実に負けます。
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次④
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27