「北の山・じろう」日記

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ポクロウシク戦線>ロシア軍がツクリネTsukuryne包囲の動き<ウクライナ紛争2024/10/02

2024-10-02 19:10:45 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.10.1
ロシア軍がヴフレダルを占領、ヒルニク方面でも新たな包囲が発生
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-occupy-vhledal-new-siege-in-hirnik-direction/

※南ドネツクのヴフレダルVuhledarの要塞は、ほぼロシア軍が制圧し市内のウクライナ軍の残存兵を掃討中のようです。どれだけのウクライナ兵が撤退できたのかは、不明です。またウクライナ参謀本部の悪癖が出て撤退命令は出なかったようです。
ヴフレダルVuhledarの攻防戦の最中に指揮官を更迭するなど、相変わらず無茶苦茶です。
これでロシア軍には、コスティアンティニフカKostyantynivka~ヴフレダルVuhledar方面にかけて西と北に進撃路が開けました。
完全にウクライナ軍の防衛ラインの内側に突破しますので、アウデイーウカ郊外からポクロウシクPokrovskにロシア軍が急激に進撃したのと同じような状況が発生しました。それに対しウクライナ側に準備があるのかは不明です。



※ポクロウシク戦線ではロシア軍の大きな動きはありません。しかし周辺を制圧する細かな攻撃は続いています。
セリダブSelydove南のウクラインスクUkrainskを制圧したロシア軍がどちらに行くのか注目していましたが、どうやら西のツクリネTsukuryneを包囲する動きを見せ始めました。
北から市街地に接近し、南は線路を伝って市街地の南の端に到達しているようです。
包囲されたエリアは、戦闘地域に入りました。
これまでの流れからすると、長くはもたないと思います。

ツクリネTsukuryneを制圧した後は、ロシア軍はウクライナ軍の密度が薄い線路沿いを南下して、大きな東西に長いカホフカ貯水池の北側に進撃することが出来ます。

ここまでロシア軍が進撃すると、ヒルニクHirnykなどのヴォブチャ川Vovcha River沿いにあるウクライナ軍の拠点を丸ごと大きく包囲することが出来ます。

こうなると、このエリアはほぼ補給が不可能になります。
カホフカ貯水池の南側にあるクラホボKurakhove方面に撤退するしかないと思います。
ロシア軍の最近の戦術を見ると拠点を一々攻略するより包囲してウクライナ軍の撤退を迫るのではないか・と思います。

ロシア軍の今年秋から冬の優先目標は、この付近のセリダブSelydoveの制圧が、目標の一つ。
二つ目は、コスティアンティニフカKostyantynivka~ヴフレダルVuhledar方面でどちらかと言うとヴフレダルVuhledarから北に進撃してクラホボKurakhove方面を目指すことだと思います。

そうすると南のヴフレダルVuhledarから、北はポクロウシクPokrovskの東まで進出しているロシア軍との間の広い地域を制圧する事が出来ます。
ロシア軍は、拠点よりもこのエリアを面的に制圧する事を目標にしていると思います。
現在の前線を大きく西に押し出す要領です。
その押し出した先が、州境です。
結論、ロシア軍は東部戦線全域で年の前半には活発な軍事活動を見せましたが、本当の狙いは中部ドネツクと南部ドネツクの制圧だったようです。

ウクライナの晩秋の雨の多い泥濘の季節まで1か月前後です。この期間が過ぎれば、約1か月程度は双方とも冬の戦いの準備でしょう。

もうロシア軍が急ぐ必要は、なくなりました。
ドネツク州でロシア軍の進撃を阻止してきたウクライナ側の強力な要塞は、全部制圧しました。
最後のトレツクТорецькでは、まだ市街戦が継続中ですがここは泥濘の季節も戦闘が続きます。
年内、もちこたえられるかどうか・と言ったところです。
もう、中部ドネツクと南部ドネツクにはウクライナ側の強力な要塞や拠点は、ありません。
ロシア軍としては、ウクライナ軍の密度の薄いところを狙って順番に進撃していけば、いいだけです。

トレツクТорецькに始まって南のヴフレダルVuhledarまで連なっていた強力な要塞群が、これまでロシア軍のドネツクでの進撃を阻止してきました。
今年1年でウクライナ軍は、これを全部失いました。
ウクライナ参謀本部の愚かさが分かると思います。
アウデイーイウカを喪失した後、それ以外の要塞を何としても防衛するべきでした。
そうせずに無駄で無意味なクルスク侵攻作戦に残り少ない軍事リソースを注ぎ込んで、事実上中部ドネツクと南部ドネツクを放棄しました。

来年は、この影響が東部戦線と南部戦線の多くの地域で出てくると思います。それこそロシア軍の進撃を阻止できるのは天然の要害であるドニプロ川しかない状況です。
来年、そうしますか❓の話です。

「(ウクライナの)勝利計画」などと寝言を言うのは、止めて真剣に「ウクライナの終戦計画(事実上の降伏)」を考えないと、戦争は終わりません。

戦争に一応の目途が付くのは、ロシア軍がドニプロ川の東岸を全部占領した後だと思います。
ウクライナも相当広いですから、ここまでロシア軍が占領するには、かなりの時間がかかると思います。
数年は必要でしょうね❓
その間、戦争を続ければウクライナは確実に滅亡すると思います。その後には、NATOとロシアの傀儡国家が幾つか出来るのだろうと思います。
※しかも、その間西側が戦争を支えるとすれば戦争が終わった後、ヨーロッパ経済や政治はどうなるか❓
ヨーロッパ諸国も、よくよく考えるべきだと思います。
(個人的にはヨーロッパ諸国の没落を早めるだけだと思います)

※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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