ドイツもやってる! キルギスなどロシア周辺国に「違法貿易ハブ」出現、輸出急増の事情
2024年9月30日(月)16時15分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2024/09/post-105842.php
対ロシア経済制裁されましたが、何だかロシアは西側の製品を輸入しているようです。
iPhoneなどは、値段は高いでしょうけれど普通にモスクワのシューウインドウに並んでいるようです。
中央アジア経由でないかと言われています。
この記事では、キルギスの例が取り上げられています。
<IMFや米ブルッキングス研究所>
『東欧諸国からキルギスへの輸出が増加したのはウクライナ侵攻直後』
『「セルビアの対キルギス輸出の急増に、私たちは注意を喚起してきた。同様の増加はルーマニアやブルガリア、ハンガリーでも起きている。目的地は明らかにロシアだ」と、同研究所のロビン・ブルックス上級研究員は指摘している。』
『9月中旬にブルッキングス研究所が発表したデータを見ると、中欧・西欧諸国からの輸出もこの約2年間に急増。』
『2022年3月時点のドイツの対キルギス輸出額は1000万ドル未満だったが、今年7月は7000万ドル近くに上った。』
結構、何やらかにやら必要な工業製品をロシアは輸入しているようです。
と言って、これを全部止めれば今度は世界貿易が止まります。
中継国として通過が多いので、「セルビア、ルーマニアやブルガリア、ハンガリーなど」のようです。
ここを経由して中央アジアのどこかに行くようです。
ドイツさえキルギスに直接輸出しています。
これらの関係国は、2022年以降中継貿易で潤っているわけです。需要があれば、どこかで供給が発生し、それを世界規模で根絶することは不可能だと言うことです。
次は輸出ですが、ロシアの原油の最大の輸入国はインドです。格安のロシア原油はインドの経済成長に大きく貢献しています。だからインドがロシア産原油の輸入を止めることは、ないと思います。
しかも、インドはしっかり稼いでいます。
国内需要より多く輸入しているので、生産した軽油などの石油製品を、ドイツに輸出しています。
ロシア⇒インド⇒ドイツ
と言う産油国から消費国への輸送ルートが出来上がっています。
このようにして経済制裁と金融制裁を発動してロシア経済を潰そうとしたアメリカの目論見は失敗しています。
アメリカは資本主義の権化の国の癖に商魂逞しい国際商人たちの「金儲け主義」を理解していないようです。
北朝鮮は結構、苦労していますが、イランはもっと楽に西側の工業製品を輸入しています。
アメリカの経済制裁と金融制裁の発想は20世紀のものです。今、21世紀ですから相当国際情勢や世界物流網は変化しています。
やはり第三世界の経済規模や政治力が高まっていますから20世紀みたいに、「アメリカが大号令をかけたら世界が従う!」と言う構図は、崩れています。
金融制裁も同じで貿易決済でドルを利用しない決済が、特にウクライナ紛争後急増しています。
アメリカの力の及ばないところでの貿易や決済が大幅に増えたと言うことです。
つまり20世紀型の経済制裁と金融制裁をやると、逆にアメリカのドルを必要としない貿易や決済が増えて、その分ドルのシェアが減るだけだという事が示されています。
西側対ロシアの構図を無理やり作り出そうとしていますが、これだって東西冷戦時代の発想です。
今、西側対第三世界です。
しかも第三世界は西側が「大好き!」な経済成長が著しいです。
西側⇒右肩下がりの低落傾向
第三世界⇒右肩上がりの成長傾向
これで第三世界と対立の構造を作り出せば、単なる「バカ」です。
結局言えることは、アメリカの目論んだロシア潰しは身勝手な悪行であり21世紀には通用しないと言うことです。
今の無理やりの西側VRロシア(+第三世界)の対立構造を続ければ、最後落ち目のド壺にハマるのはどちらか❓は考える必要もないほど、明らかです。
日本政府も日本人もよく考えるべきでしょうね❓
西側の尻馬に乗っていれば、それで良かった時代は、とっくに終わっています。
中立と平和の大切さを再認識するべきですね❓
日本が戦後、高度経済成長を遂げたのは「平和」だったからです。
今、それを忘れているでしょう❓
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27