クルスク侵攻作戦からウクライナは戦争方針を変えたようです。
現在、劣勢(敗勢に近い)ドネツク中部戦線は事実上放置状態です。放棄と言った方がいいでしょうね。
クルスク侵攻作戦からウクライナ軍は、特に北部方面であちこちロシア領を攻撃しています。
ベルゴロド州やブリャンスク州への攻撃も行いました。
これは、ロシア軍に撃退されています。
ドニプロ川でもヘルソン州のクリンキーの上流で、訳のわからない攻撃をしています。
あるいは河口付近でも、ほぼ宣伝用と言える対岸攻撃をしていました。
※一番、不可思議なのがベラルーシ国境です。
ウクライナがベラルーシの国境近くに12万人の兵力を配置&クルスク戦線<ウクライナ紛争2024/08/19
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/5ad944528b6cab20dc8a1cee992522a7
ロイターの記事
https://jp.reuters.com/world/ukraine/XBDRLGGBQRM6JAKNN4SDQ6VURY-2024-08-19/
ベラルーシが、ウクライナを攻撃する可能性はほぼないと言えます。ルカシェンコ大統領の主張が正しければ、ウクライナは国境近くに12万人程度の部隊を集結させています。
『ルカシェンコ氏は「彼ら(ウクライナ)の強気な政策を見た上で、われわれは戦争に備えて国境全体に沿って特定の場所に兵力を配置した」と述べた。』
(ベラルーシのルカシェンコ大統領は18日、同国は兵力の約3分の1を国境近くに配置したと明らかにした。)
※今回のウクライナの主張
『ベラルーシ、国境近くに軍部隊集結か ウクライナ「悲劇的な過ち犯さないよう求める」』
2024/8/26 15:09
https://www.sankei.com/article/20240826-HASOGEXWGNM3NOES7ZTYGK2E24/
ロイターの記事を知らなければ、まるでベラルーシが越境攻撃のために国境付近にベラルーシ軍を集結させたように聞こえるでしょう❓
そもそも先に12万人と言う大軍をベラルーシ国境に配備したのは、ウクライナです。
しかも、この8月18日時点ではウクライナ国境警備隊のデムチェンコ報道官は、こう発言しています。
『ベラルーシとの国境を巡る情勢は変わっていないと指摘。「わが国の国境付近におけるベラルーシの武器や兵力が増加した形跡は見られない」と語った。』
8月18日の時点でウクライナ国境警備隊が、こう発言しているのに何故、8月25日になってウクライナ外務省が・・・
『 ロシアの同盟国ベラルーシがウクライナ国境近くに軍部隊を集結させているとして、部隊を国境から引き離すよう求める声明を発表した。ロシア民間軍事会社ワグネルの元雇い兵も展開しているとした。
声明によると、ベラルーシ軍は、ウクライナ北部に接するベラルーシ南東部ゴメリ州に、多数の兵士、戦車、大砲、防空システムなどを集めているという。
声明は「ロシアの圧力を受けて悲劇的な過ちを犯さないよう警告する。非友好的な行動をやめるよう求める」と指摘した。ベラルーシが国境を侵犯した場合「ウクライナは全ての必要な措置を取る」と強調した。』
ウクライナの方が先に12万人もの大軍をベラルーシ国境に集結させておいて、ベラルーシがそれに対応するべくベラルーシ軍を国境付近に増強するのは、当然のことです。
それなのに上記のような声明を発表するのは、ベラルーシ攻撃の言い訳のように見えます。
「相手が先に攻撃したから、自分は反撃しただけだ!」
と言う筋書きです。
国境付近で双方の軍隊が集結してしまえば、どちらが先に手を出したなど分かりはしません。
そもそもほぼ脅威のないベラルーシ国境にウクライナが12万人もの大軍を配備する理由は、全くありません。
それを、敢えて配備したのは越境攻撃の意図があるからだと疑われるのは、当然です。
クルスク侵攻作戦が、上手くいかなければ次は、ベラルーシ攻撃を意図しているのかもしれません。
そうなれば、ロシアもベラルーシに援軍を送る必要が出てきます。
ベラルーシには、ロシアの核兵器が配備されています。
これは、どちらかと言うとポーランドからの攻撃に備えたものです。
ドネツク州での敗勢が濃くなったウクライナが、北部のロシアやベラルーシで戦線拡大を目論んでいる可能性が大きいと言えます。
ほぼ敗勢に近い中部ドネツクを放置して、クルスク作戦を実行し、更にベラルーシ国境に12万人のウクライナ軍を配備しているなら、ベラルーシを攻撃して戦争を拡大させることを計画している可能性が大きいと思います。
本当にアメリカが、ウクライナを制御しないとウクライナは、暴走マシーンになる恐れがあります。
クルスク原発の事故を狙っている可能性も、まだ残っています。占領を狙っていたと思いますがロシア軍がブロックして占領は無理です。
本当にアメリカが、きちんと対処しないとウクライナが、多国間紛争に拡大させるのは簡単に出来ることです。
ウクライナを散々甘やかして煽ってきましたから、何でもやるでしょう。何をやっても許されると考えている節があります。
「悲劇的な過ち犯さないよう求める」のではなく、『起こすことを目論んでいる』ようにしか見えません。
またウクライナがクルスク原発事故を引き起こせば、ロシアは確実に戦術核で報復すると思います。
今、ウクライナを制御しないとヨーロッパは、飛んでもない事になりそうな気がします。
※無責任にウクライナをおだて上げて、代理戦争をやらせてきたツケは、ヨーロッパにとって飛んでもなく高価なものになるかもしれません。
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27