「北の山・じろう」日記

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トレツク~ニューヨーク方面でロシア軍が進撃<ウクライナ紛争2024/08/06

2024-08-06 20:07:27 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.08.6
侵攻894日目、ロシア軍が3km以上前進して二ューヨーク東郊外を占領
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-894th-day-of-the-invasion-russian-forces-advance-more-than-3-km-and-occupy-the-eastern-suburbs-of-new-york/

トレツク~ニューヨーク方面がロシア軍がドネツク州でポクロウシクPokrovsk戦線の次に大きく進撃しているエリアです。
ポクロウシクPokrovsk戦線はドネツク州の命運を決める戦いでもっとも重要な戦場です。

トレツク~ニューヨーク方面はアウデイーイウカの北に隣接するエリアで、今となってはポクロウシクPokrovsk戦線の後方に置き去りにされた地域です。
ウクライナ軍としても最早守ってもあまり意味のないエリアになりました。

ここは市街戦と塹壕戦になっていて、ポクロウシクPokrovsk戦線ほどの進撃速度はありません。
しかし、毎日ロシア軍に削られています。

アルテーモヴェЗалізнеとピヴニチネPivnichneの間から進撃したロシア軍は、まず南のアルテーモヴェЗалізнеの市街地を制圧した後、南西方向に進撃中です。その先がニューヨークNiu-Yorkの北部です。

それからピヴニチネPivnichneの市街地を南から攻めていましたが、ほぼ全域を制圧しました。
同時にその北のドゥルジバDruzhbaも制圧したと言えます。

略図を見るとよく分かりますが、一番北のドゥルジバDruzhbaから南にやや離れたニューヨークNiu-Yorkの西までやがて制圧する構えです。
ウクライナ軍は、もう大きく三方向から包囲されかかっているニューヨークNiu-Yorkの東部一帯は、守りようがありません。
略図でロシア軍が南から大きく進撃しているエリアです。
ロシア軍が進撃したというより、防御不可能になったウクライナ軍が、この方面を放棄して撤退したと言えます。
丁度ロシア軍の支配地に三方向から方位されつつあるエリアは、放棄するしかないと思います。
無理に戦えば、やがて包囲されます。
その前に撤退しないと撤退すらできなくなります。

ロシア軍は、ニューヨークNiu-Yorkの北の市街地を制圧しつつトレツクТорецькの南の郊外まで進出すると思います。
こうなればトレツクТорецькはロシア軍から南と東から同時に攻撃されることになります。
トレツクТорецькは、ロシア軍がポクロウシクPokrovsk戦線で物流の大動脈のルートT-0504に砲撃やドローンで攻撃を加えていると思いますので、補給が難しくなっている(補給量が少なくなっている)と思います。
二重の意味でウクライナ軍がトレツクТорецькを長く防衛するのは、難しくなりつつあるように見えます。

ロシア軍がトレツクТорецькを制圧したなら、次はルートT-516を北上した先にあるコンスタンチノフカКостянтинівкаが目標です。

分かっていても兵力不足のウクライナ軍には、手の打ちようがありません。出来るのはロシア軍の進撃を遅らせることだけです。

ロシア軍はバフムト西のチャシブ・ヤールChasiv Yarを攻撃中で、この方向からもコンスタンチノフカКостянтинівкаを伺う態勢です。

ロシア軍がコンスタンチノフカКостянтинівкаを攻撃するのは今となっては時間の問題と言えます。
コンスタンチノフカКостянтинівкаが陥落すれば、ロシア軍は北部ドネツクへの進撃路が開けます。

戦況悪化の責任の押し付け合いをし無駄な戦場での戦いを継続して、前線を縮小して後方に撤退して再度防衛ラインを建設して防衛する準備をしなかったウクライナ軍は、誰が考えてもどうしようもないと思います。

ウクライナの大統領府と参謀本部は、無能の極みと言うべきでしょう。
ただ見えだけを張って戦況の悪化を胡麻化してきたツケがここにきて一気に出始めているように見えます。
広く薄く引き延ばされたウクライナ軍を、兵力を増強したロシア軍が攻撃するのですから、前線のウクライナ軍は戦うことも守ることも出来ません。
包囲や全滅を回避しようとすれば、前線の指揮官が独自の判断で撤退するしかありません。
そうすると防衛線に穴が開くので、その隣接する部隊も撤退するという悪循環です。

現場の大隊単位の指揮官が無意味に全滅するより撤退をするようになりました。
結果、ロシア軍が進撃するのに合わせてウクライナ軍が後退している状況です。

これがポクロウシクPokrovsk戦線とトレツク~ニューヨーク方面でウクライナ軍が後退している理由です。
全滅するか後退するかを選択しなければならないなら後退するでしょう。
この悪循環を回避しようというウクライナ参謀本部の動きは見えてきません。

回避しようとするなら大きく後方に前線を下げて、もう一度防衛ラインを作り直すしかありません。
2022年にロシア軍が同じ状況に陥りハルキウ州から全面撤退しました。
そうしたからロシア軍は、後方で立て直してウクライナ軍の反撃を防ぐことに成功しました。
同じことをウクライナ軍が出来るかどうか・です。

見ていると無理そうでは、ありますが・・・


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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