ロシア政府、軍にヘルソン撤退を命令 ウクライナ南部で占領の州都
2022年11月10日
https://www.bbc.com/japanese/63579611
ロシア、ヘルソン市民に退避指示 東郊の部隊が撤退か
2022.10.23 Sun posted at 10:33 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35195016.html
ロシア当局、ヘルソン州の住民退去完了と ウクライナは強制移動と非難
2022年10月29日
https://www.bbc.com/japanese/63436669
ロシア軍は、戦況が不利になり2022年11月にドニプロ川西岸から全面撤退しました。
記事を振り返ると10月28日に『ロシア当局は28日、占領するウクライナ南部ヘルソン市からの市民の移動を完了させたと発表した。ウクライナ軍との戦闘に備えるためとしている。』と、しています。
市街戦に備えて事前に市民を避難させたのでしょうね❓
『ロシアが任命したウラジーミル・サルド州知事は、15~17万人の市民がなおヘルソン市のドニプロ川西岸に残っている・と認めた。』
ウクライナ側の推計では、7万人の市民をロシア領に連行したと主張しています。強制的に連行したように聞こえますよね❓
当時は私もウクライナ側の主張を信じていました。ロシアがウクライナ市民を強制的に連行したと考えました。
しかし、今中立の立場に立って振り返ると「違うな❓」と思い返しました。
ウクライナで2014年クーデターが起きる前のロシア系住民は、約17%です。当時のクリミアを除いたウクライナの人口が約4200万人で、17%は714万人です。ドンバス紛争発生後、ロシア領に避難した住民は最低でも150万人近くいます。
2023年12月14日 19:21
ウクライナの2014年クーデターからウクライナ紛争を振り返る(国外に出たウクライナ難民)<2023.12.14
https://smcb.jp/diaries/9190106
ロシアの軍事侵攻後、ロシア領に逃れた人々は約285万人とされています。
それらを考えると、ヘルソン市からロシア領に避難した人々はウクライナ軍の支配を嫌ってロシアを選択したことになります。
ウクライナ側は、強制住民移動だと非難し・・
BBCの記事は・・
『占領国による占領地からの市民の移送や強制退去は戦争犯罪とみなされる。』
このように書いています。
要はウクライナ側に立つ人々の意見を聞くと、ロシアが戦争犯罪に近いことを行ったように聞こえます。だから当時、私もそう受け取りました。
しかし7万人以上の人々が短期間にドニプロ川東岸に逃れました。強制したって、こんなことは無理です。ヘルソン市に残った市民も15~17万人います。
ロシアを支持する7万人以上の市民は、ロシア軍が撤退する前にロシア領に逃れ、ウクライナを支持する15~17万人の市民はヘルソン市に残ったと言うことです。
ウクライナ紛争では、このようなケースはよく出てきます。戦闘地域から保護された子供の帰属問題もよく言われます。大人なら自分の意志で帰属先を決められますが、保護者のいない自分で判断できないような年齢の子供たちは自分で帰属先を決めることは出来ないと思います。
このようなケースでは、まるでロシアが子供たちを誘拐したように、ウクライナは主張します。
占領地の行政府で働いたりロシア側に協力する市民も沢山います。ほぼ全員、ロシアを支持してロシアに帰属したいと思うからそうしているわけです。
ウクライナ政府は、そのような人々を裏切者とか内通者と呼びます。それは違います。現在のキーウ政府を支持する人々もおり、独立派勢力を支持する人々もいると言うだけのことです。
今でも戦闘地域に近いウクライナ領から避難しない市民がいます。子供がいる場合は、ロシアの解放を待っているケースが多いと思います。
このようなどちらか分からないケースでは、全部ウクライナの主張を報道します。ロシアがまともなことを主張しても、ほぼ無視します。
ヘルソン市からロシア領に逃れた7万人以上の市民が、もし今ヘルソン市に残っていたら❓
監獄にいるのと、ほぼ同じだと思います。
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次①
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/408676fe96fbaa0fe4bc1b31cea0713e