面白婆さん

2019年06月28日 | 日記
今日は姑のショートステイに行って来て、帰りはそのまま眼科に寄って来た。

1月に私は初期の網膜剥離が見つかり、レーザー治療をした。

それからは月に1度、検査に通院している。

眼科に行くと、毎回ドキドキする。

また網膜剥離が見つかるんじゃないか、やはり手術になりますと言われるんじゃないか、と、

不安になる。

今日も心配な気持ちで待合室に居た。

私の隣に座っている個性的なおばさんが気になりながら。。

多分、年のころは70前といった感じのそのおばさん。

ジーパンを膝まで無造作にたくし上げ、小熊のイラストがついたポシェットを肩から斜めにかけ、何かひとりごとを言いながら週刊誌を見ていた。

そして週刊誌を読み終えたらしく週刊誌を戻してまた席に着き、何かソワソワと動き出した。


「ちょっとコレ見て」


え?


突然そのおばさんが私に話しかけて来た。

しかも首からぶら下げたストラップにつけた写真を見せて来た。

それは、何故かセーラー服姿になったこのおばさんがマイクを持って歌っている写真だった。


「これね、この前カラオケ教室の余興で歌った写真なのよ」


「そ、そうなんですか。楽しそうですね」

と、一応感想を述べる私。

今私はそれどころじゃない心境なのだ。

しかしおばさんはベラベラと話を続けた。

「楽しいわよぉ。秋にはね、カラオケ教室の発表会があるの。今日はカラオケ教室の日だったんだけど、月曜日は活動センターでヨガに行ってるし、火曜日はほら、あれよ、デイサービスに行ってるの。デイサービスはお昼ご飯が美味しくてねぇ、あとね、デイサービスでもカラオケ歌うのよ」


ちょ…


一人で喋り続けている。


「いろいろお楽しみがあって良いですねぇ」

と、微笑みながらなんとか言葉を入れる私。

何しろ一人でベラベラと止めどなく喋るから、こちらが言葉を発するタイミングも無い。

それにしても自分の写真をストラップにつけてぶら下げてる人を初めて見た 笑

それにしてもこのおばさんはまだ喋り続けた。


「私は舟木一夫の歌を歌うのよ。あら、あなた舟木一夫を知ってる?」

「わかりますわかります」

「あー嬉しい」

と、私をパンパン叩いて喜ぶおばさん。

「今日のこのTシャツも舟木一夫のTシャツなんだけどね、」

どうやら舟木一夫のコンサートで買ったらしき黒いTシャツを両手で広げて見せた。笑

「お好きなんですね」

「そうなの。橋幸夫より舟木一夫なのよ私は」


ちょっと待ってくれ。何なの、この面白おばさん。

しかしその後もどんどん自分の話をした。

42歳の娘が居るんだけど遠くに嫁いで今はダンナと二人で自由に暮らしているとか、ダンナはおとなしくてあまりどこにも出かける人じゃないけど車は好きだから二人でドライブをしてる、車はなになにで結構高かったのよ、とか、とか、とか笑

いやもう久々にこんな変わった人に会って、笑いたいんだけどそれ以上に圧倒された。

おばさん、会計を済ませ、私に「じゃあね」と言って帰って行った。


でも、おかげで眼科での不安な気持がほぐれて待てた。


いいね、面白おばさん。

充実してるじゃないか。

私もいつかあのおばさんみたいになりたいな。

写真ぶら下げないけど 笑


あ、なるほどそうか。

セーラー服着てたのは、舟木一夫の「高校三年生」を歌うためだったんだな。














予感

2019年06月27日 | 日記
おととい病院からショートステイに移った姑。

私は姑の身の周りの物を持ってショートステイに行ったのだが、ズボンの着換えが1枚しか無いことに気がついた。

だがショートステイの職員さんが、

「1枚あれば大丈夫ですよ。まあ次に来る時にでも持って来ていただければ」

と言うので、じゃあ金曜日にショートステイでケアマネさんと会うことにしていたのでその時でいいかなと思っていた。

他に次に来る時にティッシュペーパーと、お尻拭きシートを持って来てくださいと言われた。

持って行くまではショートステイの備品で対応しておきますから急がなくて大丈夫です、と。

そうか。

じゃあ金曜日で充分大丈夫だなと思っていた。


だが、


昨日は朝から、なんだか気になった。

なんとなく早く持って行きたいという気がしてならなかった。

でも正直、前日に行ってまた連日行くのもおっくうだ。

姑が今度新たに入ったショートステイは、前回の所より少し遠くなった。

車で片道2時間かかる。

届けるだけに行くのはめんどくさい。

ま、金曜日でいいや。


しかし気になる。


午後になって、

『うん、こんなに気になるんだから行こう』

と、重い腰を上げて行って来た。

面会時間は16時までになっていて、ちょっとその時間には間に合わなかったので、玄関先で職員の人に荷物だけお願いすることにした。

前日は初めてのこの施設でのお泊まり。

「どんな感じでした?」

と職員さんに聞いた。

すると、姑は寝ていて大量のオ○ッコをした上、履いていたオムツを取ってしまってオ○ッコだらけになっていたということだった。


びっくりだ。

認知症とはいえ姑は、今までそんなことをしたことはない。


なんとなく気になってしょうがなかったのは、このことだったのかもしれない。

着換えを早く届けてよかった。

よかったけど、

なんかショック…。


義理の妹には教えないでおこう。。























今日から新しいショートステイ

2019年06月25日 | 日記
義理の妹は頑張った。

夜間に姑が救急車で運ばれた場合、遠くに住んでいる私が駆けつけるまでの間、

近くに住んでいる誰かに先に来てもらいたいとショートステイ先から言われていた。

姑の親戚に頼むしかないのだが、連絡先もわからないし付き合いも無かったので、ここはひとつ、義理の妹に探してもらった。

しかし近くに住む親戚は高齢者だったり病気持ちだったり、或いは夜勤がある人だったりと、誰も承諾してくれなかったようだ。

が!

昨日の夜、義理の妹は最後まで頑張ってくれたらしく、なんとか一人!見つかった。

良かったー!

これでショートステイ先にも安心して預かってもらえる。


そうして姑は今日、病院を退院し、ショートステイに移った。

入院前まで入っていたショートステイは割と街中にあったが、今日からお世話になるショートステイは、山の方に建っていた。

そして去年建ったばかりという新しくて綺麗な建物だった。

綺麗なとこで良かったなあと思い、私は契約書にサインをしたり説明を聞いた。

説明の中で職員の人が入浴に関することを説明し出した時、

「ああ、まあ姑は入浴はもうできないでしょうけどね…」

と私は言った。

病院に入院して2ヶ月ちょっと、ほぼ寝たきり状態になった姑は、全く入浴させてもらえてなかった。

身体を拭いてもらうだけだった。


もう姑は一生お風呂に入ることは無いんだ…


と思っていた私。


しかし、


「機械浴がありますから入れますよ」

と、職員の人が言った。


え!?


「ホントですかー!?」

「はい、大丈夫です」


やだ、泣きそう…

なんて有難い話。

機械浴ができるショートステイだなんて、前のショートステイにはなかった。

きっと姑も久しぶりに気持ち良くなれるだろう。

有難い有難い。。


今後、姑がいつ体調を崩すか心配は尽きないが、とりあえず予想以上に良いショートステイに入れたようで良かった。


そして説明をしてくれた職員の人が、

「お嫁さんも今までいろいろ疲れたと思います。どうぞ少し休んでくださいね」

と私に対してまで優しい言葉をかけてもらった。


有難い、有難い。。











誰もいない

2019年06月24日 | 日記
明日姑は病院を退院して、ショートステイに行く。

でも、この前ショートステイから、

「夜中に救急車を呼ぶことになったらすぐ家族に来てもらわないと困ります」

と言われていて、「もちろん私が行きます」と言うと、

「遠い所に住んでるから此処に来るまで時間がかかりますよね。駆けつけて来るその間だけでも他の方に居てもらいたい。この地元の親戚の人に頼んでおいてください」

と言われた。

私は姑の住む町に居る親戚をあまりわからないので、地元生まれの義理の妹に相談していた。

義理の妹も今は離れた地域に住んでいて、私と同じで駆けつけるまで時間がかかる。

でも義理の妹なら自分の親戚に頼めるだろう。


しかし、数日間、義理の妹から返事が来なかった。

イライラした。

何かひとことあっても良いじゃないか。

「探してみますね」とかでもいいし。

自分の親のことだろうに。まるで知らんふりじゃないか。


すると、やっと今朝LINEに返事が来た。

「探したんですけど誰も引き受けてくれそうな人は居なかったです」。


は?


ずっと付き添っていてくれというのではないんだよ。私が駆けつけるまで2時間弱の間なんだよ。


そんな感じのことをLINEしたら、

「みんな高齢だったり病気持ちだったりで…」

と来た。


私はそこまで高齢じゃない親戚の人が居たはずなのでその人は?と聞いた。


「断られました…」。


ひどい。

冷たい。

なんて人達だ。


しょうがないから引き受けてくれる親戚は居ないとショートステイに言うが、それで通用するだろうか。


て言うか姑は、退院できる身体じゃない。

毎日1本の点滴をして栄養や水分を繋いで居るのに、ショートステイに行ったらそれができない。

弱り果てていくのが目に見えている。

なぜ退院しなきゃならないの?


明日辛いな。
 
不安だな。

病院にも、ショートステイにも、親戚にも迷惑がられ、

姑が可哀相だ。


 






もしもそれが夜間帯だったら

2019年06月21日 | 日記
退院後のとりあえずの受け入れ先が、やっと決まった。

やはりショートステイだが、そこのショートステイの職員が二人、今日初めて姑に会いに病院に来た。

ところが、よりによって今日の姑はいつもに増して弱っていた。

なんだか声も出ない。

ショートステイの人達も、「え…」て感じで驚いている。

予想していたより弱ってたんだろう。

確かにこれではショートステイとしても受け入れが不安になるだろうし、私としてもこんな姑なのに病院を出なきゃならないの?と心配だ。


そしてショートステイの人に聞かれた。

「もし、救急車を呼ぶ事態になったらすぐ家族さんに来てもらえますか?」

それはもちろんだ。

「はい、連絡をもらえば私がすぐ駆けつけます」

「でも、お嫁さんは家が遠いですよね。すぐ来てくれないと困るんです」

え、それはそうだろうが…

「あ、ヘルパーさんがとりあえず行ってくれます。私が病院に到着するまではヘルパーさんが居てくれると思います。この前救急車で行った時もそうでした」

するとショートステイの人が、今度は強い口調で聞いてきた。

「では、それが夜間帯だったらどうしますか?救急車を呼ぶ事態になるのは日中とは限りませんよ」

え…それは…

ケアマネさんがヘルパーさんを急で手配してくれるのは、日中の時間帯であって夜間はしていない。。

私は予想もしてなかった質問をされ、何も言えなくなった。

そして続けてショートステイの人が言った。

「この辺に頼めるような親戚は居ないんですか?」

「親戚は居るようですが、頼めるかどうか、引き受けてくれるかどうか…」

ハッキリ答えれない私の様子を見て、ショートステイの人はキツイ表情をしている。

この人達はきっと、本当はこんな状態の姑を預かりたくないんだ。

でも、他のショートステイにも断られ、もうなんとしてでもこの人達にお願いするしかない。


「あの、すみません、義理の妹と相談しておきます」

義理の妹なら自分の血の繋がった親戚だもの、きっと頼めるだろう。

「そうですね。ちゃんと相談して決めておいて下さい」

「…はい」


ということで、姑は来週火曜日に退院してショートステイに移ることになった。

本当はまだ病院に入院させて居て欲しいが、病院は一日でも早く退院して行って欲しい雰囲気だし、

とにかくまた体調を崩し病院に戻って来ることになっても、いったんは退院しなきゃならない。

姑のこの弱った感じでは、まだまだこれからも予断を許さないのだが。


それにしても、確かにショートステイに言われた夜間帯のもしもの時はどうしたらいいのか。

夕方に義理の妹にLINEしたのだが、既読になってるだけで返事がない。

頼むよ。

今こそ義理の妹が活躍する番だよ。

この件だけは頼むからね。