新1年生の毒舌王子、改めヤンチャ王子は、うちの施設の他もう一つ別の施設も利用しているので、週に2、3日だけうちの施設を利用する。
そしてヤンチャ王子が利用する日は、必ず私が勤務日になっている。
一番手がかかるヤンチャ王子が来る日に私を充てるシフト。
頼りにしてくれてるんだなという社長の気持ちは嬉しいが、
しかし、
やはり正直言って不公平感は否めない。
それに、モモカちゃんが施設に来ない日は、私の勤務も休みになっている。
同じパート職員でも、セキトリが来る日はすごく楽な日ばかり。
相変わらず正職員のヒロキはサボってばかりだし、ユウさんはユウさんで、一番手がかからない子とゲームばかりしてるし、
ちょっとあんまりじゃないですか?と不満のひとことでも聞いてもらいたいところだが、
社長もたまにしか来ないし、副社長はれいによって事務所でテレビ見ながらゴロゴロ。
下の階には正職員のマミさんとパートのアイさんが居るが、マミさんは学生時代からヒロキと友達だし、アイさんはヤンチャ王子の母親。
私は上の階をヒロキとユウさんとセキトリと担当していて、アイさんの子供であるヤンチャ王子は上の階で過ごしている。
ヒロキへの不満もヤンチャ王子のことも、下の階の人達に言えるわけがない。
それに下の階を担当するこの二人は、よく陰口に花が咲いている様子を耳にしたことがある。
そんな人達を信用するわけにはいかない。
特にアイさん。
私のこととかも、いろいろ話し巧みに聞いてくる。
障害を持ったお子さんを育ててるのは立派だと思うが、他人を巻き込むアナタ流のストレス解消はやめていただきたいと言いたくなる。
そんなアイさんの子供、ヤンチャ王子が昨日も来た。
「ねぇ、たかぽんさん、神経衰弱やろう」
「あ、いいね、やろう」
で、あとは誰と?と辺りを見たら、まだ送迎の時間は早いのにヒロキが、「あ、送迎行ってきまーす」と他の子の迎えに行ってしまった。
ああやってヒロキは早く出て、コンビニとかでのんきに過ごしてサボっている。
じゃあユウさん…と思って見たら、相変わらず目を合わせないで他の子とスマホゲーム。
「あ、私もやる」
と、3年生の女の子が来たので三人で神経衰弱を始めた。
神経衰弱というのは、実は小学生は得意である。
大人は真剣にやらないと敵わない。
案の定、今日もおばちゃんは二人の小学生に負けた。笑
しかし、3年生の女の子に負けて1番になれなかったヤンチャ王子は黙っては引き下がらなかった。
「このくそバカヤロー!」
と、なぜか私に毒舌。おばちゃんはビリなのだが、いつもストレスは私にぶつけてくる。
「しょうがないよ、でもよく頑張ったよ」
となだめたら、ヤンチャ王子はトランプを口にどんどん入れて噛んだ。
「ちょっ!だめだめー!」
と、私と3年生の女の子で口からトランプを引っ張り出した。
その瞬間、ガブッ!
イタッ!
今度は私の腕に噛みついてきた。
強く腕を引き放すと、今度は私の洋服にかじりついてヨダレだらけにしてきた。
てゆうかさ、ユウさん、知らんふりしてないで助けてよ。
なんとか私はヤンチャ王子を放し落ち着かせたら、今度はものすごく不機嫌な6年生のケンタくんが帰ってきた。
学校で気にくわないことがあったらしい。
宿題を見てあげて、「そこは違うよ、こーであーで」と説明しても、
「うるせー、ちがわねーだろ」
と珍しく乱暴な口調。
「じゃあ自分でやって」
と言うと、
「やだ、教えてよ!」
と腕を引っぱってきた。
「あのねー、こーであーで」
「めんどくさい!めんどくさい!めんどくさい!」
パニックになったケンタくん。
そうしてる間も、
「ねぇ、たかぽんさん、風船バレーしようよ」
と、横から私を引っ張るヤンチャ王子。
どんな事態でも関わりたくないようで、のんきにゲームをしている正職員ユウさん。
仕事だから責任を持って頑張るけど、これじゃ若い人達が育たないよ、社長!
そしてヤンチャ王子が利用する日は、必ず私が勤務日になっている。
一番手がかかるヤンチャ王子が来る日に私を充てるシフト。
頼りにしてくれてるんだなという社長の気持ちは嬉しいが、
しかし、
やはり正直言って不公平感は否めない。
それに、モモカちゃんが施設に来ない日は、私の勤務も休みになっている。
同じパート職員でも、セキトリが来る日はすごく楽な日ばかり。
相変わらず正職員のヒロキはサボってばかりだし、ユウさんはユウさんで、一番手がかからない子とゲームばかりしてるし、
ちょっとあんまりじゃないですか?と不満のひとことでも聞いてもらいたいところだが、
社長もたまにしか来ないし、副社長はれいによって事務所でテレビ見ながらゴロゴロ。
下の階には正職員のマミさんとパートのアイさんが居るが、マミさんは学生時代からヒロキと友達だし、アイさんはヤンチャ王子の母親。
私は上の階をヒロキとユウさんとセキトリと担当していて、アイさんの子供であるヤンチャ王子は上の階で過ごしている。
ヒロキへの不満もヤンチャ王子のことも、下の階の人達に言えるわけがない。
それに下の階を担当するこの二人は、よく陰口に花が咲いている様子を耳にしたことがある。
そんな人達を信用するわけにはいかない。
特にアイさん。
私のこととかも、いろいろ話し巧みに聞いてくる。
障害を持ったお子さんを育ててるのは立派だと思うが、他人を巻き込むアナタ流のストレス解消はやめていただきたいと言いたくなる。
そんなアイさんの子供、ヤンチャ王子が昨日も来た。
「ねぇ、たかぽんさん、神経衰弱やろう」
「あ、いいね、やろう」
で、あとは誰と?と辺りを見たら、まだ送迎の時間は早いのにヒロキが、「あ、送迎行ってきまーす」と他の子の迎えに行ってしまった。
ああやってヒロキは早く出て、コンビニとかでのんきに過ごしてサボっている。
じゃあユウさん…と思って見たら、相変わらず目を合わせないで他の子とスマホゲーム。
「あ、私もやる」
と、3年生の女の子が来たので三人で神経衰弱を始めた。
神経衰弱というのは、実は小学生は得意である。
大人は真剣にやらないと敵わない。
案の定、今日もおばちゃんは二人の小学生に負けた。笑
しかし、3年生の女の子に負けて1番になれなかったヤンチャ王子は黙っては引き下がらなかった。
「このくそバカヤロー!」
と、なぜか私に毒舌。おばちゃんはビリなのだが、いつもストレスは私にぶつけてくる。
「しょうがないよ、でもよく頑張ったよ」
となだめたら、ヤンチャ王子はトランプを口にどんどん入れて噛んだ。
「ちょっ!だめだめー!」
と、私と3年生の女の子で口からトランプを引っ張り出した。
その瞬間、ガブッ!
イタッ!
今度は私の腕に噛みついてきた。
強く腕を引き放すと、今度は私の洋服にかじりついてヨダレだらけにしてきた。
てゆうかさ、ユウさん、知らんふりしてないで助けてよ。
なんとか私はヤンチャ王子を放し落ち着かせたら、今度はものすごく不機嫌な6年生のケンタくんが帰ってきた。
学校で気にくわないことがあったらしい。
宿題を見てあげて、「そこは違うよ、こーであーで」と説明しても、
「うるせー、ちがわねーだろ」
と珍しく乱暴な口調。
「じゃあ自分でやって」
と言うと、
「やだ、教えてよ!」
と腕を引っぱってきた。
「あのねー、こーであーで」
「めんどくさい!めんどくさい!めんどくさい!」
パニックになったケンタくん。
そうしてる間も、
「ねぇ、たかぽんさん、風船バレーしようよ」
と、横から私を引っ張るヤンチャ王子。
どんな事態でも関わりたくないようで、のんきにゲームをしている正職員ユウさん。
仕事だから責任を持って頑張るけど、これじゃ若い人達が育たないよ、社長!