(『BRM418宇都宮200キロ』第2ステージを疾走する選手のみなさん)
4月18日、曇っていた空もようやく晴れ間が射してきて気温は上がってきていますが、走っているところが那須高原ということもあって、長袖ジャージがちょうどいいです。那須の第1PCで先行された“へばなさん”を追いかけて、とうとう追いつくことが出来ました。でも信じられないぐらい先に来ていたのです。ママチャリ恐るべし!“へばなさん”の記念写真を何処で撮ってやろうかと、先回りして撮影ポイントを探します。
「おお、この美しくカーブを描いた橋を渡ってくる“へばなさん”を撮ってやろう!」
ところが、場所を探して随分先に来てしまったらしく、だいぶ待つことになりました。ですからまだこの時点では不思議な余裕があったのです。
“へばなさん”の後から次々に走ってくるのは、おそらく第一PCで休憩していた方々だと思います。しかもひょっとしたら8時スタートの選手の方々かも・・・。でも“へばなさん”がチョイ先にいるから心配無いんです。
この第2ステージは那須高原から伊王野(栃木県)を経由して棚倉(福島県)までのルートです。伊王野といえば『道の駅東山道伊王野』の“そばソフトクリーム”じゃないですか!“へばなさん”は少し先行しているだけですから、わたしはこれからの山越えを前に、ここで糖分を補給していこうと思いました。
ところが偶然とはよくしたもので、午前11時30分、国道294号線から『道の駅東山道伊王野』へ曲がろうとしていると一人のローディーさんが近づいてきました。ブルベの選手・・・?おお!“WAさん(自転車シンドローム)”じゃないですか。一緒にソフトクリーム売り場へ行きました。そしてソフトクリームを食べながら、今日はブルベ参戦で走っていることなどをお話しました。
“WAさん”と話している間も、300m先ぐらいにあるセブンイレブンの交差点をブルベ選手の方々が走って行くのが小さく見えます。だれもこちらで休憩して行こうと言う人がいないのは少し不思議でした。ここの“そばソフトクリーム”のおいしさを知らないのかもしれません。
“WAさん”に見送られて『道の駅東山道伊王野』を後にしました。午前11時58分、青空に泳ぐ鯉のぼりを見ながら棚倉22kmの案内板を通過しました。だいぶ道草を喰ってしまったので“へばなさん”はもう随分先へ行ってしまったんだろうな・・・」なんて漠然と不安な気持ちになりました。
(戸中峠を前後して越えた、同じアンカー乗りの“mtdtksさん”)
伊王野から棚倉へ八溝山の北側を越える県道60号戸中峠(とちゅうとうげ)は徐々にその牙を現してきて、頂上付近に近づいているのか、九十九折りになってきました。気温がどんどん上昇しているのに加えて、最も苦手な上り坂と来ていますから、もう汗だくなんです。路肩に自転車を止めて半袖ジャージに着替えました。途端に気持ちよくなって、この峠をずっと前後して走っていた彼の写真を撮る余裕も出てきました。でも彼は8時スタート組なんだそうです。
「頂上!」12時36分、県境の看板が坂の頂上に見えたときは本当にほっとしました。長い上り坂で何度も死にかけていましたから、そこからの長い長い下りが天国へ続く道のようでした。でもそんな気持ちも風と一緒にすぐに後ろへ吹っ飛んでいってしまいました。“へばなさん”はママチャリと言えども下りは結構なスピードが出ます。この分じゃきっととっくに第2PCに着いているかもしれません。
午後1時15分、森林公園をスタートしてから109.5キロ、第2PCのセブンイレブン棚倉バイパス店(制限時間10:14~14:20)に到着。ここは有人PCでしたから、係りの方に
koji:「ひょっとしたら、わたし7時スタート組の最後ですか?こんなペースで大丈夫でしょうか・・・」
係の方:「えー7時組の方もまだの人がいたんじゃないかな・・・、このペースで行けば第3ステージは平坦ですから大丈夫だと思いますよ」
koji:「“へばなさん”は通過されましたか?」
係の方:「ええ、通過されています」
ひょっとして、千に一つ、いや万が一にも・・・峠越えがちょうどお昼時でしたから、“へばなさん”が峠のどっかでお昼ご飯を食べて休憩しているところを、死にものぐるいで頑張ったわたしが追い越して来てしまってはいないだろうかと思ったのですが、夢は脆くも崩れ去りました。ウサギがソフトクリームを食べている間に、カメはせっせと峠を越えてとうの昔に第3ステージへ出発していたのでした。
「オレはそう簡単には降参しない・・・、いくぞ“へばなさん”!」
<余談:リアキャリアとリアバッグ>
今回用いたリアキャリアとリアバッグの使用感なのですが、そのスタイルはブルベ出場者の中にあって、わたしの目からは全く違和感の無いものでした。ところが今回実際に走ってみて気がついたのは、ある条件下では後ろにもう一つ重心が出来てしまうことで、自転車に横揺れが発生してしまうようです。これはフレームがカーボンだということに起因していると思います。そこで第2PCで休憩していたとき、棚倉への峠を前後しながら走ってきた二度目のブルベ参加と言っていた彼が、同じアンカーでしたのでフレームのねじれ具合など試させていただきました。サドルをつかんで横に振ったときも、リアキャリアを付けたわたしのアンカーのそれとは全く違って安定していました。リアキャリアはカーボンフレームとは相性が良くないのかもしれません。
そしてこれは秘密なのですが、いざとなってバッグに何を入れたらいいのか迷いました。最初は結構かさばる雨具や着替えをリュックなどに入れて背負ったとき背中が汗ばむのがイヤでリアキャリアにしたのですが、この日は晴れの予報でしたから雨具は不要だと思いました。それならこんな大層なリアキャリアとリアバッグは不要なのですが、せっかく取り付けたので、コンビニのおにぎり2個、バナナ1本、ウィダーインゼリー1個、ウコンの力1本、ヤマザキのイチゴスペシャル(これはパンの中でもカロリーが500以上と高いので、自転車でエネルギーを必要としているときには最高です)、無糖コーヒー1本、男梅(タブレット)1袋・・・と、まるで小学校の遠足リュックの中身みたいだったんです。(つづく)
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待ってましたブルベリポート!
朝雨だったんですね。でも日中は晴れてよかった!
皆さんさすがに工夫してますね。へばなさんってものすげえ!
やっぱ止まらないことが一番なんでしょうね。10分休憩したら2~3km差がついちゃいますもんね。
早く続きが読みたいっす!
ストーリー性を帯びてきました。
へばなさんのキャラといい
偶然出合ったWAさんといい
早く続編が読みたいです。
ところで宮城県センチュリーライドですが
積載の方法を見直してみたいと思っています。
なるべく身体に負担をかけないように。
先日の試走、今日アップしました。
」う~んこれは面白いです!! 楽しそうな、、、 ブルベ、続編が待ち遠しいですよ~。
得意の「F1ピットイン」だったので、気づきませんでした(^_^;)。
第2PCの係りの方は“へばなさん”が通過して行ったのをちゃんとご存じでしたよ。有名人だから“顔パス”なのかもです。