それ、問題です!

引退した大学教員(広島・森田信義)のつぶやきの記録

自分のことは自分で決める

2019-06-06 22:01:19 | 教育

 下記は、共同通信によるネットニュースである。

 「女性にハイヒールやパンプスを強制する職場があることに関し、根本匠厚生労働相は5日の衆院厚労委員会で「社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲」と述べ、事実上容認する考えを示した。ネット上で反対活動が広がっており、発言は波紋を呼びそうだ。」

  厚労相の意見はともかくとして、こんな問題が衆議院委員会にあげられ、是非の判断を仰ぐという発想自体に問題はないか。職場で履く靴の種類まで、国会に決めてもらうのか。中高生が、学校で、下着の色まで制限されるという問題とよく似ている。     九州の学校では、「日焼止めクリーム」の使用について物議をかもしているという。制限をする学校側の言い分は支離滅裂で、理解不能である。過去に、プールに入る前に日焼止めのスプレイを使用することを禁じる学校もあったが、科学的にはプールの水を汚染するということはないということのようで、この決定と方針変更の間にきちんとした(論理的な)説明はあったのだろうか。     組織というものは、その都合に合わせて様々な規制を設け、それに従うことを求めがちであるが、あくまでも、規制そのものが合理的なものでなくてはならない。単に組織の論理を押しつけることは、パワハラそのものであり、信頼を失い、帰属意識もなくなる。学校のクラブの運営、学則などに理不尽なことはないか。組織の成員を見下していないか再考する必要がある。また、規制を強制される側も、なにもかもを他者の判断に委ねるという依存体質、あきらめ体質から抜け出す努力をしたい。